課題への取り組みに意欲の低い子がいます。
読みたがらない。
書きたがらない。
話したがらない。
考えたがらない。
動きたがらない。
そんな姿は教師にすぐに伝わるもので,こちらもつらくなります。
「やらなきゃだめでしょ!他の子だってみんな…!」
なんて怒鳴ってしまいたくもなりますが,いい先生であれば,怒鳴る前に考えるものでしょう。
そして,課題を与えている自分の方に反省すべき点があることに気付きます。
「この子には,どんなふうに課題を与えれば…」
子どもの関心はそれぞれだし,正直に意欲的になれないものがあったとしてもおかしくはないと思います。
でも,だからといってやらないのはよくない。
意欲的になれない中でも,できだけのことをする姿勢を身につけさせたいです。
一つ,効果が得られやすい手立てとして
選択肢を用意して,子どもに選ばせる!
というやり方です。
例えば,計算ドリルをやりたがらないつわものがいたとします。
そんな子には,
「このページのステップ1とステップ2,どちらかでいいです。どちらをしますか?」
「え~ じゃあステップ1。」
例えば,宿題の漢字書き取りをよくさぼる子がいたとします。
そんな子には
「今日は,15ページと16ページ,好きな方を選んで書いていいです。どちらにしますか?」
「…16ページの方かな」
例えば,掃除をできないやんちゃぼうずがいたとします。
そんな子には
「ほうき,ぞうきん,黒板,3つあります。今日は好きなのを選んでいいですよ。」
「よっしゃ!なら,黒板!」
選択肢があってそこから選ぶことができるようになったことで,子どもにとっては一方的に課題を「やらされている」感が薄まります。
逆に,自ら課題を選ぶことになるので,気持ちも乗ります。
そして,自分で選んだわけだから責任感も生まれて,やらざるをえなくなります。
選んだ結果,やっていることは若干本来の課題より簡単になっていたり量が減ったりもしますが,この子にしてみれば,おおむね「合格」です。
選んだ課題をしっかりできたら,すかさずほめてあげます。
「できるじゃないですか!立派立派。」