学校の先生が口をすっぱくして怒るイメージがあるものの一つとして,「忘れ物」があると思っていました。
同じく,小学生がよく怒られる理由の一つが「忘れ物」
学校もののテレビドラマやアニメでもよく見かけます。
先生「こうきくん,また忘れ物して!恥ずかしくないの!?」
お母さん「きょうこ!今朝は忘れ物ないでしょうね!体育服はもったの!?」
子ども「やっば… 絵の具忘れちゃった… どうしよう…」
忘れ物をしちゃうと,学校ではすごく大変なことみたいですね。
でも,忘れ物はしますよね。
大人でもしょっちゅうですよね。
ましてや,子どもには十分起こりえることでしょう。
もちろん忘れ物がOKというわけではありませんが,忘れ物を,それほど目くじらを立てて怒る対象にすることもないように思います。
「先生,コンパス忘れました…」
なんて申し訳なさそうに来た子には,
「はい。気をつけましょうね。どうしますか?」「…今日は貸してください。」「はいどうぞ。大事に使ってください。」「ありがとうございます。」
ぐらい,コンパクトに諭すといいでしょう。
貸し借りのルールは事前にクラス全体で作っておきましょう。
では,忘れ物が続く子になんと指導しましょうか。
避けたいのは,その子の忘れ物が続くからといって,先生がイライラしながら,あの手この手,あの口この口を使いながら長々と叱ることです。
それでは子どもも委縮してしまいますし,先生の身も持ちません。
では,これでどうでしょうか?
みんなの前で,忘れ物をしたことを報告させる!
という形をとることです。
ねらいは,先生に厳しく指導されることではなく,忘れ物をしたから情けない,そして少し恥ずかしい思いをさせることです。
「次,忘れたらひどいですよ。」
の先生の警告を破り,たかしくんがまた次の日も忘れ物をしたとします。
もうトコトコと先生のところに来て,ボソッと「先生,三角定規を忘れました・・・」と言いに来るだけで事を済ませようとはさせません。
何度も,コソッと先生に助けてもらおうなんて,都合がよすぎます。(笑)
また,何度もそれを認めていると,クラス全体で,忘れ物に対する緊張感が薄くなってしまいます。
たかし「先生,三角定規を忘れました。」
先生「はい。席に戻りなさい。そこで聞きます。」(冷たい感じで)
席に戻ったたかしくん。
先生「たかしくん。どうしましたか?」
たかしくん「 ・・・三角定規を忘れました。」
無論,周りの子もこのやりとりを聞いています。
たかしくんには居心地の悪い雰囲気になります。
そして,先生はその報告に対してどう指導するか。
少し「あきれ顔」をして,軽くため息をつくようにしながら「はい。気をつけなさい。」と答えるだけです。
忘れ物などで長い話題にしたくありません。サクッと終わりたい。
ここで「きみはもう何回目・・・」という言葉はいりません。こういうときは,そんな言葉もなく,冷たい感じのほうが,子どもには効きます。
何よりみんなの前で報告しているわけですから,その恥ずかしさだけでも大きなダメージです。
そして,次の日にもしたかしくんが忘れものを一つもしなかったら,もちろんほめてあげましょう。
「アメとムチ」はありきたりだけどとても効きます。
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