湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

曲がり角の詩パート4

2020-12-12 16:44:30 | オリジナル
共通テーマ「曲がり角」でTが書いた詩を投稿します。



曲がり角から猫がやってきた
海風がハイビスカスを揺らしていた夕暮れ
開け放たれた玄関に
迷いもなく入ってきた
ごはんにシーチキンをまぜてあたえてみた
食べる 夢中で食べる
終わると また角から消えた

三日間続けてやってきた
猫のドライフードを買った
四日目 もう一匹の猫を連れてきた
そっくりで仲が良い
二匹で朝晩来るようになる
しばらくすると 朝昼晩
食べると どこかへ行ってしまう

三年が過ぎた
一匹はさわらせるようになった
もう一匹は違う道で出会うと
けなげに走ってついてくる
さわらせはしない
今では来ないと心配になる
私の弱みにつけ込む猫たち

曲がり角から他の猫はやってこない

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