夏の木漏れ日の中の東勝寺橋(鎌倉市小町 鎌倉市景観重要建築物 かまくら景観百選)。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/16/bf0ab8bba1a8a3b1ce75cb6f12a7a33c.jpg)
関東大震災後に建てなおされたアーチの美しい橋です。青砥藤綱十文拾い伝説の舞台としても知られ、太宰治が小説のモチーフにしています。
青砥左衛門尉藤綱、駒をあゆませて滑川を渡り、川の眞中に於いて、いささか用の事ありて腰の火打袋を取出し、袋の口をあけた途端に袋の中の銭十文ばかり、ちやぼりと川浪にこぼれ落ちた。青砥、はつと顔色を變へ、駒をとどめて猫背になり、川底までも射透さんと稲妻の如く眼を光らせて川の面を凝視した(中略)すでに薄暮である。明日にのばしたらどういふものか。けれども、それは出来ない事だ。捜査を明日にのばしたならば、今夜のうちにもあの十一文は川の水に押し流され、所在不分明となって國土の重寶を永遠に失ふといふおそろしい結果になるやも知れぬ (太宰治「裸川」より)
というわけで藤綱は家臣に五十文の松明を買わせて捜索。それは不合理だと言う同僚に「十文を川で落として失うのは損失だが、松明に使った五十文は商いで利益を生む」と説いたのでした。
さらに上流に行くと、鎌倉時代に藤綱の屋敷があったと伝えられるあたりに青砥橋がかかっています。
青砥橋(鎌倉市浄明寺)
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関東大震災後に建てなおされたアーチの美しい橋です。青砥藤綱十文拾い伝説の舞台としても知られ、太宰治が小説のモチーフにしています。
青砥左衛門尉藤綱、駒をあゆませて滑川を渡り、川の眞中に於いて、いささか用の事ありて腰の火打袋を取出し、袋の口をあけた途端に袋の中の銭十文ばかり、ちやぼりと川浪にこぼれ落ちた。青砥、はつと顔色を變へ、駒をとどめて猫背になり、川底までも射透さんと稲妻の如く眼を光らせて川の面を凝視した(中略)すでに薄暮である。明日にのばしたらどういふものか。けれども、それは出来ない事だ。捜査を明日にのばしたならば、今夜のうちにもあの十一文は川の水に押し流され、所在不分明となって國土の重寶を永遠に失ふといふおそろしい結果になるやも知れぬ (太宰治「裸川」より)
というわけで藤綱は家臣に五十文の松明を買わせて捜索。それは不合理だと言う同僚に「十文を川で落として失うのは損失だが、松明に使った五十文は商いで利益を生む」と説いたのでした。
さらに上流に行くと、鎌倉時代に藤綱の屋敷があったと伝えられるあたりに青砥橋がかかっています。
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