湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

逗子を描いた短歌

2017-11-23 12:48:36 | 文学
12日に行なわれたサードエイジ連続講座第1時限のワークショップで、グループごとに逗子が出てくる作品を鑑賞してもらいました。

Aグループは、海の歌と山の歌を鑑賞しようということで短歌2首を選んで話し合いました。
桜山とふ名にふさはしき山並は街を包みてやさしき色なる 川野すみ子
桜山は山の名称であると同時に逗子市の字名のひとつになっています。桜山地区の範囲は、逗子南部の海側から桜山の裾まで続く内陸の平地を占めています。この歌では桜山という地名で逗子全体を讃えているのでは?という解釈がなされました。季節は春。「やさしき色」は山桜の花の色でしょう。
青き海青き江の島そのさきに富士の白雪見ゆるひろ山 尾崎行雄
憲政の神様と呼ばれた政治家で歌人でもあった尾崎行雄/尾崎咢堂の作。披露山に構えていた自宅「風雲閣」からの眺めを詠んだのでしょう。風雲閣は昭和12年に一度、火事で焼失しています。その際に彼が詠んだのは、次のような潔い歌でした。
焼け出され無一物の身となれば十年の垢を洗ひし心地

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