共通テーマを決めて書きたいメンバーがそれに沿って新しい詩を書いています。
今回のテーマは「流れ」。まずはTの詩。版画もTの作です。
流れる風の中で
いつだったか
微かなこの空気の流れに出会ったのは
父と3本立ての映画を見に行った春の日だったか
出番待ちの鼓動を覚えている体育祭のリレーの時か
片想いの彼が学生時代に歩いたという吉田山を
火照った心をもてあまし 1人歩いた冬の宵か
初めて小さなシャツを干し「家族」を実感した朝だったか
反抗期の息子達の扱いの難しさに悩んだ夕暮れか
この流れの中に立つと全てが甦る
空の色 空気の湿り具合 あたりを満たしていた音
光までも
降り積もり消えてしまった時の
記憶の谷間から流れてくる風に晒されると
自分の輪郭がほどけて 広い世界に溶け出し
人ではない 小さな ちいさな細胞になっていく
今回のテーマは「流れ」。まずはTの詩。版画もTの作です。
流れる風の中で
いつだったか
微かなこの空気の流れに出会ったのは
父と3本立ての映画を見に行った春の日だったか
出番待ちの鼓動を覚えている体育祭のリレーの時か
片想いの彼が学生時代に歩いたという吉田山を
火照った心をもてあまし 1人歩いた冬の宵か
初めて小さなシャツを干し「家族」を実感した朝だったか
反抗期の息子達の扱いの難しさに悩んだ夕暮れか
この流れの中に立つと全てが甦る
空の色 空気の湿り具合 あたりを満たしていた音
光までも
降り積もり消えてしまった時の
記憶の谷間から流れてくる風に晒されると
自分の輪郭がほどけて 広い世界に溶け出し
人ではない 小さな ちいさな細胞になっていく
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます