息の詩パート1

新しい共通テーマ「息」でEが書いた詩を投稿します。

気息奄奄

ルイ十七世
ご存じですかな
ギロチンに果てた十六世とアントワネットの
第一皇子
靴職人の徒弟に落ちて
窮死の運命

どこかの大国では
人口の一パーセントが
国富の三、四割を所有している
金満家は歴史がおきらいらしい
放置すれば大乱は必至
なのに　これでもかと金庫に積み上げる

おろかな庶民は
はいつくばって
気息奄奄
呆然自失
ヤブレカブレでつっ走っても
行きつく先は
官僚支配か　皇帝支配
右へ行っても
左を見ても
希望のかけらも見あたらない