湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

埃の詩パート1

2023-06-05 07:07:56 | オリジナル
新しい共通テーマ「埃」でAが書いた詩を投稿します。

埃を払って

会食中に彼女が
ものを口に入れたまま
自分の考えをしゃべっている
ならば私は上品かと問いたくなる
「下品」という傲慢な言葉が
頭の周囲にちらちらと明滅している

違和は保守の対義語
だとしたら どっちに付く
旧い常識の埃が絡まった
偏見の網を通すことになるが
マナーも異なる他者の考えを
頷きながら聴いてみたらどうだ

千に三つしか
私の曇りや埃を取り払う体験には
出会わないかもしれないが
最期に徒労を溜めて息を引く
不確かな存在には
その程度の確率が相応しい
コメント
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