「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

今日は我らのヒーロー「野茂英雄」が「大リーグ初勝利」を挙げた日なんだって!

2018-06-02 12:18:27 | 過去のハード・パンチ・コラム
今日は野茂が大リーグに渡り
「ドジャースで初勝利を挙げた日」
という事をラジオで知った!

俺「Mash」は一度だけ
ドジャースタジアムで野茂の試合を観ている。

彼は好投していたものの
5回くらいにピッチャーライナーを浴び
降板を余儀なくされた…
そんな試合だった。

そうなりゃ、コレしか無い!
そう思い押入れから引っ張り出して… ネ!
分かるだろ?この気持ち(笑)

「真のパイオニア」
であった彼に敬意を評し
俺も力強く投げるゼ!
なんてね!(笑)

最近は野球やって無いので、
コレを機にキャッチボールでも始めるか!

キッカケは何でもイイ!
のさ!

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明石のブルースマン「ハウリンメガネ」が贈る…「どこまでもヴァイナ中毒」(第6回)トーキング・ヘッズ

2018-06-01 11:07:26 | 「ハウリンメガネ」の「ヴァイナル中毒」&more

読者諸賢、いかがお過ごしかな?
新緑の眩しい5月も終わり
季節はジメジメとした梅雨へ…
しかし、決してヴァイナルは湿らない!
ハウリン・メガネである。

私はといえば季節の移り変わりを感じつつ、
相変わらず盤の聴き込みを続けている。

春が来ても、夏が来ても、秋も冬も
ヴァイナルは止められないのだ!

さて、今回は前回のポリスに引き続き、
80'sニューウェーブネタである。

80'sニューウェーブと一言で言ったが、その内実は、
ポリスのようにレゲエやスカを取り入れたバンドから、
XTCやスクイーズのように一味ひねったポップネスを武器にしたバンド、
さらには呪術的サウンドを響かせたジョン・ライドンのPILのようなバンドまで
本当に様々な様相を呈していた。

そんな多様性をもつニューウェーブという括りの中でも最重要バンドの最重要作であるのが今回ご紹介するこの盤、
「Talking Heads」の「Remain In Light」である!(ちゃんとSire RecordsのUSオリジナル盤だ!)

鬼才デヴィッド・バーン(vo,g)率いる
トーキング・ヘッズは、まだNYパンクの影が色濃い70年代中盤に結成され、
元祖知性派NYバンドと言えるだろう。

もともと、メンバーが同じ美大に通っていただけあり、そのサウンドはデビュー当時からインテリ的であり、
最初から「ロックの先にある音楽」を目指していたと言っていい。
初期の名曲「サイコキラー」にはそれが詰まっていたっけ!

そんな彼らヘッズがこれまた「ロックの先にあるもの」を得意とするブライアン・イーノと組み、
徹底してアフリカンなビートを取り入れたアルバム、
それがこの「Remain In Light」なのである。

元々、本作以前からイーノとタッグを組み
アフリカンビートの導入を試みていたヘッズだが、本作ではそれが一気に花開いた感がある。

その理由の一つが、キングクリムゾンのメンバーとしても名高いエイドリアン・ブリューの参加だ。

当時、すでにアフリカ的ポリリズムを積極的に導入していたフランク・ザッパ・バンドのギタリストとして活躍していたブリューは、
本作でも遺憾なくそのリズム能力とサウンドセンスを発揮し、
この盤にロックの枠に収まらない色を散りばめている。

具体的には
A-1「Born Under Punches (The Heat Goes on)」
のトリッキーな電子音的なアプローチや、
B-3「Seen and Not Seen」
B-5「The Overload」
で発揮されるストリングスの様なサウンドだ。
(このサウンドはクリムゾンの「Discipline」収録曲「Mattekudasai」でも聴くことができる。
意識的にコード進行を排除し、ワンコードで押し切る本作にはブリューのようにカラフルなアプローチがとても合う)

さて、今回この盤で気づかされたのは、アナログ盤という"形"に付随する、ある重要なポイントだ。

諸君、アナログ盤を聴くときに必ず発生する作業とは何だろうか。
盤面のクリーニング?針の掃除?それも大事だが、答えはノーだ。

想像して欲しい。
あなたが盤に針を落とす。素晴らしいA面を聴き終わる。
次はどうする?別の盤を聴く?
いいや、盤を"ひっくり返し"、B面を聴くだろう。

この「引っくり返すという行為」がもたらすもの、
それが「作品中の区切り」だ。
コレを無視したCDという媒体は「悪」なのだ!

このアルバム、A面はそのままクラブで流れていてもおかしくないような強いリズムの3曲がならぶが、
B面はメロウだったり、ポップだったりとチルアウトな曲がならぶ。

A面とB面で方向性がガラッと変わる。
そう、アナログは「A面という作品」と「B面という作品」で分けられるのだ。

本作は前述の通り、全面的にワンコード、ワンリズムで押しきっている作品だが、
それでもリズムの強靭なA面とメロディックなB面という多様性を見せてくれる。
(個人的にはA-1「Born Under Punches (The Heat Goes on)」の強いリズムとソウルフルなバックコーラスがクる感じや、
クラフトワークのThe Man Machineを彷彿とさせる美しいB-3「Seen and Not Seen」辺りが最高に好きである。
そしてラストを飾るB-5「The Overload」の宇宙の終局を感じさせる美しさよ!)

このアルバム以降もヘッズは
「Speaking In Tongues」や「True Stories」という良盤を残しているのだが、
正直、この「Remain In Light」を超えてはいない。

発売から40年近くが経とうというのに、未だにこの盤は新しい音に満ちている。
それがこの「Remain In Light」なのである。

今こそ言うべき時だろうが、
やはり、この辺りのバンドは「大変重要な盤」を残しているにも関わらず、評価が不当に低い気がする。

時代のせいか?
それとも60~70年代に大御所が多すぎるせいか?
今後も是非、この辺りのグレイトな盤を紹介させて頂きたい!

聴けばあなたもきっとハウる!
以上、ハウリンメガネでした。

(ハウリンメガネ)