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「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

【評論!この1曲】浜田亜紀子『かわいい独房』

2025-04-07 10:15:02 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

浜田亜紀子という女性は知らないものの帯に記された『Go!Go!7188ベーシスト』という文字に惹かれて、ついつい買ってしまった盤が2003年作『キラリ』である。



『Go!Go!7188』はその昔に女子大生のお客様から名前を聞いたことがあったからね。本作全てを語るのもイイのだろうが、今回は連載の趣旨から1曲に絞ろうと思うよ。

と言いつつも、ひと言だけ書かせて頂くならば「22歳の女の子が力一杯にSex、 Drug、R&Rに思いをぶつけた名盤である!」

U2色の強い『忘却の海』、大道ロックへの憧れを歌う『22』、ジミヘン・フレーズがニクイ『鉄格子の空』、そしてジャジーなロックが弾け飛ぶ『オシャレ地獄』などなど・・・書きたい曲は多々あるのだが、やっぱりあえて挙げるなら『かわいい独房』となるだろう。

「この曲、ズバリ!Rockである!」しかしそのサウンドはギターレスという実にユニークなものなのだ。浜田自らが弾くベースも乗っけの1音からして素晴らしいのだが、この曲でプロデュースも努める奥野真哉氏(Soul Flower Union)の鍵盤ワークが実に気が利いていてイイのである。アレンジも恐らく氏であろうが、格別である。これほどまでにギターパートを鍵盤でやっちまうとRockの本質が変化してオシャレになる点が盲点を突き、驚くほど秀逸な出来なのだ!

そこを縫う様に奏でられる浜田のベースがこれまた様々なベースラインが聴こえ、カッコイイのだよ!『Go!Go!7188』の同僚ドラマー『ターキー』とは流石の相性で聴かせ、物凄いグルーヴを醸し出す!いかにリズム隊が大切か!諸君!コレを聴き再認識してくれよ!

歌詞に目をやると、この曲で彼女は『女性の強さと弱さ』『セックスを匂わせながら展開させて来る』。若干22歳の少女が『ありったけの体験から青春している様(さま)』気だるいながらも迫力満点のヴォーカルで迫り、堂々と描き切るワケだから、当然リスナーはドキッとしないハズは無いんだよ(笑)しかも困った事に『このRockソング』は永遠と美しく響き続けて来るのよね・・・・鍵盤、そして女の子、終いにゃキッカリ3分40秒!恐るべしだよ!(笑)

「何度も何度も聴きたくなる!」そんな1曲であり、若い才能に少しヤキモチを焼く俺さ。しかも女の子だもん。ズルイぜ!(笑)

まあ、女の子の話は後日書くとして・・・ 今日はココまでと致しましょう!

《編集長& Jerry's Guitarオーナー「Mash」筆》

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【評論!この1曲】L⇔R『Telephone Craze』

2025-03-31 08:30:04 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

18~23歳の時に組んでいたバンドでの音楽活動こそ『人生の礎を築いた体験だった』のだと今は思う。その時は俺自身が聴く音楽も偏っていたし、『自分の音楽への大いなる過信』もあった・・・。

当時のベーシスト『ジョージ』が好きだったバンドの中に、この人たちの名があった。スティングアダム・クレイトンと共にね。今日はそんな彼らの曲を紹介したい。

L⇔R『Telephone Craze』

残念ながら、当時の俺は『デッドヘッズまっしぐら!』でね。彼からこの『L⇔R』を彼に推されても聴くことをしなかったんだ。あの時の俺にとっては『邦楽はライバル』であり、上から目線で完全に見下していた自分が居てね・・・まだまだ尖っていたんだが、ソレと同時に『人間も小さかった』ってことだよなぁ。ガキだったのさ(笑)

ご存知の通り俺は当時からビートルマニアだったからこそ、彼がコレを薦めてくれたのだろうと今は思う。本盤はシングル盤に数曲を加えたベスト盤。先日の『ジャケ買い』時に見つけ、初めて彼らを聴いたワケだ。正直、今の俺からしたら何曲も紹介したいところなんだけれど(笑)今回はこの曲にしておいた。

一言で言うなら「純粋なビートリーなポップRock!」メンバーはギター2本にベース、そして女性キーボードの4人。ドラムはサポートの様だ。

質感としては前にも紹介したアメリカのヒネクレ者『They might be giants』『もっと60年代1色にしたサウンド』であり、大いにマニアックさを感じる。ライバルではなく「仲間だ!」と思えるバンドだったんだね。「当時聴いておきゃ良かったな・・・」と反省仕切りである。とは言え、当時コレを聴いたとしても「ビートリーなRockをヤろう!」とはならなかったと思うな。やっぱり聴く音楽とヤル音楽は俺の場合完全に別物なんだよ。

この『Terephone Craze』では『軽い青春の遊びある恋を皮肉っている』そんな歌詞がイイし、途中で入るジャズ・アレンジが特に効果的に効いてくる!いやぁ、こういう音楽観、歌詞の世界観は好きだし恐れ入ったね!今『その青春世代を生きるBoys & Girls』にこそ聴いて欲しいと思うな。そして軽~くをして、ここからビートルズに入って頂こう!

じゃ、よろしく!

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【評論!この1曲】藤原さくら『Baby (Live)』

2025-03-29 10:19:23 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

先日『恋』について書いた。そして、これまたその時にも書いたことだが「この時節は恋する気持ちになる!」わけであり、「君!それ、正解!」と冷静に、そして激しく言わせて頂きたい。恋をしろ!

今日はその「恋をしたい!」という気持ちに拍車を掛けて頂こう!と思い、コイツを選んだ。

藤原さくら『BABY(Live)』

昨日書いたとおり、久々に出来た休日に『ジャケ買い』をした1枚だ!正直に言おう。彼女については何も知らん!買う前に調べるなんてことも俺はしないし、買ってからも『ただ盤を回すだけ』である。どうやらシングル盤に2016年に行われたライブ音源とライブ映像DVDが付いているモノらしいが、まだDVDは見ていない。CDだけを聴いた。

「えっ、MASHこんなモンを買うの?」とお思いの読者諸君も居るであろう。そもそも今一度ジャケを見て頂きたい『春の歌』とあるだろ?「おっ、コレは季節ネタに使えそう!」って思うのは当然だ。ジャケ裏までも春らしいので「記事にしやすい!」って飛び付いたワケさ。(写真下)

しかし、誤算だったのは「この曲について書くのはどうかなぁ?」と思っちゃったこと。イイ曲なんだよ・・でも、コレ草野さんが書いた曲なんだよなぁ。他は彼女の作詞作曲だったもんだから「書くのなら彼女の曲がイイ!」と思ってね!そうなりゃライブ音源の『BABY』紹介するにはウッテツケだったので、コイツを評論したい!

そもそも生ギターを弾いている彼女にシンプルなバンド編成(エレキギター、ベース、ドラムそして鍵盤)によるライブ音源だから先ずは「演奏出来るの?」と先輩風を吹かして聴いたのだが『なかなか良いバンド』なんだよ!予想以上に渋いサウンドメイクから入るから、センスがイイ!コーいうのを若い人がやるってイイ傾向だと思ったのよね!

さて、CDでは5曲中2曲が英詩なのだがこの曲は日本語で作られている。サウンド面で言えば、最初から入るリードギターが永遠とイイ!エフェクト具合もツボだね!コレは俺に近いセンスでプレイされているから贔屓目に見ちゃうのかな(笑)サウンドメイクも断然好きだね!間で上手くツボに入る鍵盤の彩りも実に素晴らしい。リズム隊は基本が押さえられていて当然の様に気持ち良い!

じゃあ、肝心の歌は・・・「英詩ではリッキーリージョーンズ辺りの影響が溢れる彼女なのだが、日本語詞になると途端にポップなハスキー歌手」って感じに早変わりして『女の子の可愛らしさが爆発している!』と興奮気味の俺さ!大声で言いたい!最後の歌詞「君が全部なら あたしも全部あげる」と来てハッとしてGoo!だぜ(笑)。この後の鍵盤はThe Bandみたいに来て、エンディングではボブのバンドを思わせる・・・って、なかなかコイツらヤルぜ!

しかしコレ、もし男性が詞を書いたなら「君が望むなら あたしも全部あげる」となるところであろう。昔の女性でもその様に書くかもしれないなぁ。しかし、2010年以降の男女関係は当たり前の話だが対等である!女性が3歩後ろを歩く姿なんてもう見られないのさ!世の男性は知っておくべきだぜ!だからこそ、『強さ』『可愛らしさ』が共存した初々しくも見事なLove Songに仕上がっているのだろう。

聴く限り、彼女は基本ベーシックな部分では英語で詞を書いているはずだ。当然デモとかでもね。そこに日本語を当てはめて日本語曲が生まれているのであろう。コレって俺と同じ手法なのだが、彼女の場合、曲としては英詞の方が上手く進んでいて『彼女の伝えたい事』がシッカリと詞に入れられている様に感じる。

曲としても英語の方が個性的でありアーティスティックである。「若いのに渋い!」って思うし、感心しちゃうよ。ただ「もう少し声に張りが出ているとイイんだけれど・・・」と思うところもあるな。まあ、ライブでの録音を聴いただけだから、良い曲も不十分な曲も出てくるのは仕方ないところだよね。それを抜きにしても才能溢れる女性だと思うよ。

あえて1曲挙げるなら、ライブ録音の『Ellie』とてもイイね!ジョン・レノンを感じさせる重さもあり彼女の呟きとサビの声使い・・・このコントラストが実に見事なんだ!暇を作りライブDVDを見たら、また評論したいと思う人だよ!

じゃぁ、今日はココまで!

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春に『ジャケ買い』って、スリル満点よ!

2025-03-27 10:18:02 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

俺は前にも書いたが『不意に音楽と出会う』わけなのだが、今回は久しぶりとなる『丸1日休日』ということもあり(と言っても仕入れ作業などはあるのだが・・・)その合間を見ながらレコード店を覗いてみた。楽しみの中に『全く知らない盤を買う』という冒険がある。俗に言う『ジャケ買い』である。

こーでもしないと『本紙の音楽ネタ』でさえ『変化がつかない』ワケでさぁ・・・と言うのも『ハウリンメガネ』『スターマン』は音楽趣味が固定化しているだろ?しかも悪いことに『ことポピュラーミュージック』となると、俺もヤツラと同じ趣向であり、むしろ俺こそが『今や一番狭い守備範囲』となってしまったんじゃぁ・・・(苦笑)

もちろん黒人音楽であるJazzやBlues、そこに変化球でクラシック音楽なんかを書けばイイんだけれど、やっぱり『それだと専門的になり過ぎてしまい、大衆性が薄くなる・・・』という懸念があるんだ。ブルースなんて文字じゃぁ『あの凄み』が伝わらないしな・・・。

「記事の為ならYou Tubeやサブスクでイイじゃん!」と言う君も居るだろう。しかし、俺は「お金を払うことで評価をしたい!」タイプなんだよ。こう書くと「えっ?『アイドル』を書いた時はラジオだけで書いてたジャン!」と言うんだろ?まあアレは随分とラジオでも流れていたし、俺にとっては『買うべきものじゃない』と分かっていたからね(苦笑)。もし聴いたなら「買いたい!」と思わせる『ドキドキ感』が無きゃダメだよ!

そんなワケでCDを積み上げている俺だ。明日からはボチボチと『この辺り』を評論していこうかと思う。だから、春らしい曲が収録された盤を選んで12枚ほど買ってみたからさ!

じゃ、お楽しみに!今日はココまで!

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『1985年』のレコードをMASHが語る(1枚目)『Tears For Fears / シャウト(Songs from the big chair)』

2025-03-16 11:36:14 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

前回『序章』にて書いたとおり
(詳しい意義については以下バックナンバーをどうぞ)

     ↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/8bdc829b72111e9df30b90dc66750021

今日から『1985年』の意味ある盤を何枚か取り上げていく。

さあ、栄えある第1回は?
『Tears For Fears / シャウト(Songs from the big chair)』

今まで当店『ジェリーズギター』でも、決して誰にも語って来なかった・・・そんな秘密をも初めて告白しながら、この盤を書き進めていきたい。

85年・・・この春に俺は『中学入学』を果たし、無事『中学生』となり数週間後には野球部へと入部するわけだが、この盤を買うキッカケは小学校を卒業した春休みであった。とにかく当時の俺はFMラジオばかりを聴いていて、当時隔週で出版されていた『FM Station』という雑誌を欠かさすに購入していたんだ。とにかくこの雑誌には2週間の主要FMの番組表が網羅され、音楽情報記事も満載であった。あの当時は最新のヒット曲はモチロン、海外で行われたライブ番組も豊富にプログラムされていて、穴の開くほど番組表を眺めながらテープに録音していく(エアチェックという)予定の番組に赤ペンで丸をつけるのが楽しみだったんだよ!

さて、この『ティアーズフォーフィアーズ(以下TFF)』を最初に耳にしたのもラジオであり、その曲とは当時ヒットしていた『Everybody wants to rule the world』である。正直に言うと『信じられないくらいガツーンと来た!』しかもその理由は「この曲、ビートルズみたい!」っていう感じでね(笑)。そしてすぐに『お馴染みの中古レコード屋さん』へ向かったんだ。

当時の俺は藤沢駅の南口にあった『中古レコード屋さん』に暇さえあれば行っていたんだけれど、残念ながら店舗名を覚えていないんだ。確か『ディスク~』とか『~ディスク』だった様な気がするが、俺は「中古レコード屋さん」と言っていたんだよね。現オーパの裏手に有った小さなお店で、俺の、いや『ジェリーズ』の原点、ソレは間違いなく『このお店』にあると言えるね。

店長のおじさんがレジ奥の丸椅子に俺を座らせてくれて、色々と様々な盤を聴かせてくれた・・・。素晴らしい体験だったな。映画『ニューシネマパラダイス』の音楽版だね。買ってくれたお客さんに「ありがとうございました~」とか店員気取りで言っちゃってさ。で、とにかくそこへは気になった曲があると書き留めて出掛けるんだ。今まではそれでシングル盤を購入していたのだが、このTFF物凄くLPが欲しかったのを覚えているよ。

多くの人は『新譜なんて中古に出ない』とお思いだろうが、ところがそうでもなくて『買ったはいいが、気に入らない』という人も結構いるし、発売から時間が経たずに手放せば高価で買い取ってくれる・・・ということもあり、「まあ持って無くてもテープに録音して売っちゃおうか」という人も多い時代だったんだ。とは言え『おじさん』に紙を見せると「うちにはまだ入って来てないなぁ・・・」と言われちゃってね。「そうですか・・・」としょぼんとしている俺を見て「ちょっと聞いてみるよ」と、どこかへ電話をしてくれたんだ。そして電話が終わると「1週間後には間違いなく店に有るから、もう1度おいでよ!」と言ってくれてね。この1週間は待ちきれない思いだったな。そして1週間後に1700円で手に入れた国内盤を本当に本当に繰り返し聴いたもんなんだ。

そして『大貫憲章』先生が書くメンバー「カート・スミス」へのインタビューをも交えたライナーノーツも、それこそ穴が開くほど読ませて頂いたワケなのだが・・・そこで、だ。幼少の俺は氏の書かれている巻末の一文がどうしても理解できずに日々悶々とした春休みを過ごしたのである。それは「決して難解ではない。ポップそのものだ。」という一節なのだが、「コレのどこがポップなんだ?」と英和辞書を片手に試行錯誤で訳しながら氏に対して疑問を抱いていた毎日だったんだよねぇ。

実際このアルバムに入っている曲は全てと言っていいほど『問題定義された詞』で溢れ返り、ポップな詞やラブソングは皆無!先出のヒット曲も「誰もが世界を操りたがっている!」と世界のリーダーたち・・・特に当時の冷戦を思わせる歌詞であったし、もう1つの革新的なサウンドメイクとクールなギターソロが続く長編ヒット曲『Shout!』「上からの押し付けと戦え!」って取れる曲なんだよ。次に来るウィリアム・グレゴリーのサックスソロがグイグイと迫り、メル・コリンズのサックスが好サポートする『The working hour』だって通常のポップロックからは大いに逸脱しているアレンジが施されているし、終いにゃ「自分自身で今までの価値観はすぐにでも変えられる!」みたいなことを歌うわけですよ。

ぐったりとクタビレてB面に裏返すとメンバーの『ローランド・オーザバル』が奏でるグランドピアノの美しさと幻想的世界が渦巻く名曲『I Believe』からメドレーとまでは行かないまでも、曲間を無くし何らかの形でつなげていく手法が取られ、ラストはブライアン・イーノの『アンビエント感』とビートルズの『No9』が混在したかのような『Listen』という良い意味で奇妙な曲でエンディングを迎えてしまう・・・しかも歌詞カードでは『Found a brave world』と記されているものの、確実に『Found a brave(New)world』と歌われており、当時『brave new world』を辞書で調べると『シェークスピア作品』やら『ハクスリーの小説』やら・・・今までの曲が深い歌詞だっただけに、最後の最後も良く分からない『リスナーへの警告』で終わっているみたいでね・・・

この様に、聴くたび聴くたび「どこがポップなんだよ!」と突っ込む中学生であったわけだが、今聴いてどうかって?ソレは今も変わらないわけですよ!(笑)大貫先生には申し訳ないのだが、声を大にして言いたい「全くポップじゃないし、むしろ難解なアルバムなんですよ!コレは!」ああ、スッキリした(笑)

とにかく、幼少期の俺にゃ「評論家だか、なんだか知らねぇが、このアルバムの事を本当に分かってんのかねぇ?」とハートに火がついたワケですよ。「俺の方が絶対に理解出来てる!俺が評論家になったる!」みたいな大いなる夢が生まれたキッカケが本作であり、コレ以降「出るアルバムは何でも聴いて評論家になってやる!」と意欲が湧いたもんさ。

内容的には今聴いても『斬新で、普遍的メッセージに溢れた怪作』と言ってイイし、『全く古くならないアルバム』でもある。

誰も言わないかもしれんが、ポピュラー音楽史においても『重要な作品』であることには間違いなく、それ以上に成長期の自分が熱心に聴いた身として『大人は勿論のこと、子供たちにこそ聴いて欲しい作品』とも言えるね!あの時コイツを手に入れることが出来、俺は「本当にラッキーだった」と思うよ。このアルバムを聴いていなければ今の俺は間違いなく存在していないし、人間形成的にも『親以上に影響を与えた作品のひとつ』だと言えるからね。
そう考えると『中古レコード屋さんのおじさん』そして『大貫先生』にも感謝せざるを得ない。

「ロックンロールで戦争は終わらないが、ひとりの人生を変えることは出来る・・・」
まさしく、ボノの言うとおりに俺は育ったのだと思うよ。

しかし、このアルバムの歌詞が40年後の今(2025年)でも警鐘として受け取れてしまう世の中なんて・・・
子供の頃は想像もしなかったし、ホント残念でならないな。

Love & Peace!

《編集長& Jerry's Guitarオーナー「Mash」筆》

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【評論!この1曲】They Might Be Giants(TMBG)『Spiraling Shape』

2025-02-16 11:19:02 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

もしも『ハウリンメガネ』2人だけでアルバムを作るとしたら「こんなアルバムになる!」と言い切れる。そんな作品がコレなのだ。2人組である彼ら。They Might Be Giants(TMBG)『Factory Showroom』(96年発売)

であり、今日はこのアルバムから1曲を紹介したい。

They Might Be Giants(TMBG)『Spiraling Shape』

今回はハウリンメガネとの仮想対談という形式で進めたい。と言うのもヤツと本作やこのバンドについて話したことが無く、そもそも聴いているかもわからんから、その感じで俺がヤツに聴かせた後の対談を想定して書こうと思うよ。

【MASH】
いやぁ、TMBGのこの曲、いきなりJazzで来ただろ?

《メガネ》
ヴィブラフォンの深い音色が「心地いい~」って感じで、深いサウンドメイクによるオープニングでしたね。

【MASH】
録音がズバ抜けてイイから、音が全体的に深い!

《メガネ》
そう。余韻が残るんですよ!音の深み、楽器の深み・・・すべてにおいて!

【MASH】
Jazzアレンジでスタートしたはずなのに徐々にポップに、そしてロックへと変化していく!1曲の中で様々な味が楽しめる絶品曲さ!

《メガネ》
ヴォーカルも捨て難いですよ!歌う俺からしたら芸が深いというか・・・色々な人の影が見えて来た。

【MASH】
例えば?

《メガネ》
ビーチボーイズのマイク・ラブ!

【MASH】
おっ、鋭いね!それにジェド・フェアーやダニエル・ジョンストンの感じもあるだろ?

《メガネ》
2人組ですし、そこは大いに感じます!メジャーで盤を出せてる事実が凄い気はしますが(笑)。それとアンディとコリン・・・『アップル・ヴィーナス』時期のXTCの「不毛なポップ感」も見えた気が・・・。

【MASH】
ふふっふ・・・

《メガネ》
うっ、編集長の不敵な笑いが出た!

【MASH】
ソレもそのはず。この曲のすぐ前には『XTC対アダム・アント』という曲が収録されていて、そこでは「ビートルRockの後釜はXTCなのかアダム・アントなのか?」と堂々と問いかけているんだよ!

《メガネ》
そんなコト歌ってるの?しかもアダム・アント!『アダム&ジ・アンツ』のリーダーですよね?ニューロマンチックの化粧した人!そんなの歌ってるのかぁ。

【MASH】
話をこの曲に戻すと、エンディングは例のヴィブラフォンとキース・ムーンばりのドラムが絡むアレンジでThe Whoの要素で締めているよね!

《メガネ》
最初のJazzがラストではThe Whoになっちまう。コイツらなかなかのマニアですね!しかし、よくこんなの知りましたね!当時は有名だったのですか?

【MASH】
いや。俺はジェリー・ガルシアのインタビューで知ったんだよ。インタビュアーが最近どんなの聴いているんですが?と聞き、コイツラの名を挙げたんだよ。インタビュアーは知らないでアタフタさ。

《メガネ》
ハッハッハッ、そのレベルか!ジェリーの耳に触れたということは通なヤツラで、ラッキーですね!アメリカン?

【MASH】
そう。モロにアメリカ人で、音から想像するに『結構なロックマニア』な感じでしょ?

《メガネ》
いやぁ、マニアでしか出せん音ですよコレは!音楽全般に深いもん。で、アルバムは売れたの?

【MASH】
そうでもない。やや売れって感じかな。

《メガネ》
でもメジャーから出てるもんな。凄いなアメリカって。

【MASH】
ギターの感じはどう?

《メガネ》
シンプルながら音の選び方が素晴らしいですね!ミックスがいいのかな?ドライブ感も素晴らしいし、ピタッと弾かなくなったり弾いたり、メリハリも利いていてツボを押さえてますよ!弾かないギターが徹底されると『こーいうアレンジが出来る』ってお手本みたいな感じですよね。

【MASH】
本当は他の曲も取り上げて、アルバム全体の紹介をしたいくらいなんだが、余り書き過ぎると聴く時の喜びが減るだろうから、この曲だけにして、後は盤を買って楽しんで欲しいね!

《メガネ》
う~む。確かに。

【MASH】
俺の結論としては「知り過ぎたマニアがシッカリと楽しいポップ・ロック作品を作り上げた」ってことだな。大好きな盤さ!

《メガネ》
しかし、なぜ今まで黙ってたんですか?

【MASH】
物には順序ってのがあるだろ?XTCの『ノンサッチ』を先に聴かなきゃ、やっぱりダメでしょ?ちなみに先にメガネが挙げた『アップル・ヴィーナス』はコレよりも後に出ているのも味噌さ!ポップミュージックって繋がっていくんだよ!

《メガネ》
ああっ、手強い!They Might Be Giants!売ってるかなぁ?

【MASH】
廃盤だが大丈夫!当店『ジェリーズギター』は今年推して行く!もちろん在庫も抱えるぞ!

《メガネ》
うわぁ、この人、本気だ・・・じゃあ1枚頂くか!

【MASH】
1250円!毎度有り!

《メガネ》
廃盤なのに、案外安いなぁ・・・。

【MASH】
売れ切れゴメン!3枚のみ入荷!

《メガネ》
3枚?俺が買ったら残り2枚じゃない!多分『スターマン』も買うだろうから店頭には1枚しか並ばない・・・なんて店だ。

【MASH】
ギター屋だからイイのよ!マニアが聴けばイイの!

《メガネ》
マニア・・・嫌だなぁマニアって・・・

【MASH】
何か言ったか?

《メガネ》
いえいえ、じゃあ、定期便に放り込んで下さい!よろしくお願いします!

【MASH】
おう!

と上機嫌で終わる。
こんな原稿もたまにゃ良いだろう。

どうだい?ハウリンメガネ!

今日はココまで!

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【評論!この1曲】高橋孝子&小門(こかど)敬子『Promenade ヴァイオリンとピアノの為に』(作曲:田鎖大志郎)

2025-02-01 11:18:17 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

今回はヴァイオリンピアノによる『デュオ・リサイタル』から1曲取り上げようと思う。ヴァイオリニスト『高橋孝子』ピアニスト『小門(こかど)敬子』競演した唯一の盤『Duo Recital 2003』からオープニング曲『Promenade ヴァイオリンとピアノの為に』である。

さて、晩年は若手の育成に力を入れていた両氏が約20年前の2003年に行ったバリバリのライブ録音(と言っても『高橋氏 59歳』『小門氏 62歳』時の録音)であり、この『田鎖大志郎』のペンによる曲は『実にアヴァンギャルドで美しい!』。「素晴らしい!」のひと言である。とにかく、曲も演奏も抜群の仕上がりであり、何度も何度も聴き返してしまう・・・そんな病み付きとなる曲なんだよ!今こそ「多くの音楽ファン必聴!」と声を大にして言いたい曲である!

消え入る様なヴァイオリンの音色からスタートし、ピアノとの対話形式で曲が進む構成を作曲者である『田鎖氏』「日誌(音誌)?コラージュ風?」とブックレットにおいて記しているが、中盤には両者が美しく絡み合いながらも、対話形式と絡み合いが行ったり来たりする複雑な構成が見事であり、緊張感を保ったまま両者の卓越したサウンドメイクが光り、その緊張感を保ったままのエンディングは見事としか言い様がない。とにかく名演である。

俺はクラシック音楽でさえ、ポピュラー音楽の方面から聴く人間であり、Jazz,Blues,Rock,Popsなどと同列に語る事を良く思わない方もおられよう。ただ、どれも『ただの音楽』に変わりはない。『気持ち良かったり、感動が出来るのであれば、ジャンルによる優劣はない』ものと考えている。そして俺自身がギター弾きである手前、この曲にアドリブでエレキギターを乗せる・・・そんな『仮想セッション』をも大いに楽しんでいるということを付け加えておこう。音楽は楽しく、なんでもありなのだ。

約9分30秒というこの1曲をヤリ切った後(のち)、両氏はプロコフィエフやリヒャルト・シュトラウス、そして最後はショパンのノクターン「遺作」を持ってライブを締めくくるわけなのだが、どうしても俺としては今回ご紹介した『Promenade ヴァイオリンとピアノの為に』の演奏、そして曲展開、それらに心を奪われ続けてしまうんだ・・・圧倒的に素晴らしいのだよ。

残念ながら本盤はマイナーレーベルから出されたCDであり、現在では入手が困難なのかもしれない・・・だが、もしどこかで見付けたならばゲットして、是非聴いて頂きたい。俺も偶然手にした盤なので、読者諸君にもきっとチャンスが訪れるであろう。

じゃ、今日はココまで!次回もお楽しみに!

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『1985年』のレコードをMASHが語る(序章)

2025-01-20 16:55:18 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

1985年・・・今から40年前!君は何をしていただろうか?「生まれていなかったよ!」な~んて読者も当然いることだろうし、本紙記者『Starman』なら「ナインティーンエイティフォー!」と年が1年ずれていようが構わず、大いに歌い上げることであろう(笑)。そんな彼が書いた『昨日のギター記事』もぜひお読み頂きたいゾ!→ https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/8d77394570ef2893f7220eef48ffce04

さて、俺にとっての『この1985年』という年は重要なターニングポイントであったとも言える。と言うのも、ビートルズばかりを『もう毎時間、時間が有れば聴いていた俺』多くのヒット盤に対し本格的に目を向けた最初の年でもあったからなんだ。そして今後詳しく書くが『音楽評論家への第一歩』を踏み出した・・・そんなキッカケとなった年でもあるワケだ。

勿論、それ以前にもMTVの影響により、ヒット曲自体は耳にしていて7インチ・シングル盤くらいは購入していた俺なのだが、それこそLPミュージックテープを買い始めたのは『この年にリリースされた盤』『バチーンと心を奪われたから』であり、それに伴い『お小遣いがUPされた』コトに他ならないワケで(笑)、まあ『思い出深い盤』も多く含まれているんだ。
「えっ?1985年に良い音楽なんてあった?」と言われるご年配者もおられるだろうが、実際に今聴いてみても『素晴らしい盤』と思えるものも実は多いのでR。

先にも書いた様に、そうは言っても幼少期の俺は『いきなりLP購入』というわけにはいかず、大半がシングル曲をMTVやラジオで先に耳にし、興味を持ったミュージシャンのLPを購入した次第だ。そんな彼らのアルバムたちを今年一年数回に渡りスポットを当て『俺が今でも感動できる名盤』として紹介して行こうと思う。

余談だが、この85年から89年辺りまで、俺は当時のロック・ポピュラー盤をリアルタイムで散々、それこそ手当たり次第ノンジャンルで聴いていた。この『1985年連載』が好評ならば「『86年』『87年』と順を追って続けてもよいかもしれない・・・」と今は考えている。

と言うことで、最近は『Starmanの今夜はロックこの1枚』の様に『色々と思いついては急に連載に突入!』という流れが続く本紙なのだが、まあソコも読者諸君には楽しんで頂ければ幸いである。じゃ、次回から書いていくよ!

今日はココまで!

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【評論!この1曲】Oxford Camerata『アレルヤ、我とどろける声を聞けり』

2024-12-23 09:05:33 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

今年のクリスマス賛美歌はいかがだろうか?今日はイギリスの作曲家『ウィールクス・讃美歌集』からオックスフォード・カメラータ(歌)ゲイリー・クーパー(オルガン)ジェレミー・サマーリー(指揮)95年1月イギリス・オックスフォード録音盤より『アレルヤ、我とどろける声を聞けり』をお届けしたい。

とにかく全編を通して厳かで美しく、実に聖夜に相応しいアルバムなのだが、今回特にオススメしたいこの曲はアルバム最後に収録されたクライマックスとも呼べるものである。男女の「アレルヤ・コーラス」が縦横無尽に歌われ、その幻想的な世界に引きずり込まれること請け合いだ。

その男女による合唱がユニゾンそして、追いかけるように重なり合う唱法へと移り変わるこの様は、知らず知らずのうちに聴く者を感動へと導いてしまう。「この美くしさはどうだ!」と、声を大にして言いたい俺がいるゼ!

厳粛な世界の中にも高揚感・・・・黒人ゴスペルとまでは行かないまでも、後半には強弱を取り入れた迫力ある歌唱が聴く者を魅了して止まない。アルバムのエンディングに相応しい曲であり、「これしかない!」とあなたも思うはずだ。

今や街はクリスマスで溢れかえっている。もちろん巷に流れ出るポップな『クリスマス・ソングス』も悪くはないのだが、時にはこの様な澄み渡った空気の中『聖なる夜』を過ごすのも格別である。余談だがゲイリー・クーパー氏オルガンも実にツボを押さえた素晴らしい演奏に終始しており、アルバム全体を統一された空気に仕上げており、特筆すべきであろう!

「今年は賛美歌に酔え!」とあえて命令口調で書き殴り、筆を置く事としよう(笑)

良いクリスマスをお過ごし下さい!

じゃ、次回もお楽しみに!

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【評論!この1曲】COVERDALE・ PAGE『Don't leave me this way』

2024-12-05 16:25:02 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

今週の『ハウリンメガネ』記事はもうお読み頂けたであろうか?
(お読みで無い方は以下のバックナンバーを参照のこと)
           ↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/1a637f46b5212071adfc6bca440adc5e

この様に『ジミー・ペイジ』について書かれていたこともあり、久しぶりにLed Zeppelin(以下:Zep)ではない・・・そんな王道をハズシた盤『COVERDALE・ PAGE』を聴き、今日はその中の一曲を評論して行きたいと思う。その曲とは『Don't leave me this way』に他ならない。

本来、この盤から選ぶとしたら『Pride and Joy』を取り上げた方がアルバムを紹介する意味では適切なのかもしれない。適度にZep的アプローチが成された曲ペイジのユニークでキャッチーなギター。そこに彼のルーツとも言えるブルースという意味でブルースハープが重要な色を添え、生き生きとカヴァーデイルが歌い込む・・・そんな3分半というポップロックナンバーは誰もが好きになりそうな好ナンバーなのだから・・・。

しかし、それでは本紙としては物足りないと思われるだろうし、本盤にて『俺の一番好きな曲』を・・・となると、やはりこの曲『Don't leave me this way』となる。さて、この曲を見ていく前にロック読者以外の方には『COVERDALE・ PAGE』について書く必要があろう。先に書いたZepだが、彼らこそビートルズ解散後に最も世界中で影響力を持った英国のバンドと言って間違いない存在なのだ。そこのあなた、間違ってもクイーンではありませんよ!で、そこのギタリストであり音楽的リーダーでもあったジミー・ペイジを軸にヴォーカルのロバート・プラント、ベースのジョン・ポール・ジョーンズ、ドラムのジョン・ボーナムという4人編成。この4人で70年代を一気に駆け抜け世界中を大騒ぎさせて解散した・・・そんなバンドなのだ。

一方の『デヴィッド・カヴァーデイル』『Deep Purple』というもう一つの『ハードロックの横綱グループ』そこの後期ヴォーカリストであり、後の『Whitesnake』というバンドの創始者でもある。そんな彼がパープルZep的歌唱を持ち込んだ点は当時から賛否両論が湧き上がっていたのだが、十数年後の93年に本盤を世に出す・・・という結果につながったわけだから、今や批判には全く当たらないであろう。改めて見るとこの『2人の合流を示す標識』をあしらったジャケット・デザインもシンプルで良いでしょ?ブックレットにも随所にこの標識は登場し、Zepの名盤『プレゼンス』を想い出す方も多かっただろうし、今後の継続を期待させたもんだ(残念ながら録音は本作のみで以後は出されぬままであった・・・)。

実はこのアルバム昨年リリース30周年盤が出ているのだが、俺は当時の日本盤CDで聴いた。この日本盤で楽しい点、それはやはり『ライナーノーツ』であろう。大先生の競演!『伊藤政則』氏『渋谷陽一』氏という豪華2本立て構成こそ、エルヴィスじゃねぇが「ワクワクせずにはいられない」のだ。彼らの独特な文体はコチラでも発揮され、今読んでも大変に面白く興味深いので、少し書き出してみようと思う。

「聞き手が抱くノスタルジーは、現代を主張する鋭いサウンドの前に木っ端微塵に打ち砕かれていく。それが逆に快感を作り出す。」(伊藤氏)

「ツェッペリン解散後、ジミー・ペイジが始めて自らツェッペリン時代のノウハウを全て叩きつけたのがこのプロジェクトである。気合が入っている。コレで勝負してやるんだという気迫が十分に伝わって来る。」(渋谷氏)

いかがだろうか?音楽評論家であり大先生の両氏が書く評論具合は!
(この意図を知るには以下のバックナンバーを読んで欲しい!)
           ↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/91e8e8306cebd282bf624002c077cc2f

さて、とにかく大先生たちは感情が凄い!文章に感情が乗っていて、音楽評論の根拠なんて書かない!しかも両氏で見解が違う点がこれまた素晴らしい!同じアルバムなのに『これだけ真逆の意見が解説として載る』って、実にイイことだよね!とにかく前者は『今のサウンドだ』と語り、後者は『Zepサウンドの継承』と書いているわけだ。

本紙で彼らのどちらが正しいか?などと書くつもりは無いし、俺は両氏から影響を受けている身なので大いに気持ちは分かる。そこで俺が選んだ曲を解説していこうと思う。『Don't leave me this way』である。アルバムでは後半(9曲目)に登場しアルバムの中でも一番の長編曲(7分52秒)となるのだが、そのタイム感を一切感じさせない・・・そんな飽きさせない素晴らしい曲構成なのである。その要因は馴染みの演奏形態とメロディに他ならないと俺は結論づけている。

誰も言わない(もしくは気付いていても言えない)ことを言おう。「この曲はビートルズの2曲を基に作られているのだ!」。コレを読み、聴き返して頂ければ一目瞭然と思うはずである。前半はポールの名曲『Dear Prudence』に聴こえ、途中からはジョンがヨーコのことを歌った『I Want You (She's so heavy)』に聴こえやしないだろうか・・・。これは決してパクリとかではなく、深く聴いているからこそ分かる雰囲気と曲調の部分と言えるだろう。「おいおい、お前がビートルマニアだから好きなビートルズに寄せた解釈なんだろ?」とツッ込まれる読者もいようが、俺はそれ以外の要素も併せ「この曲こそ名曲だ!」と言いたいんだよ。

その最たる理由こそ『ペイジが被せた随所で光るブルージーなギタープレイ』そして『1音を伸ばし切る特徴的なギターソロ』であり、随時「行かないでくれ・・・」切なくプラント風に歌いながらも『シャウトでより一層Zep的にグイグイと押すカヴァーデイルの歌唱』にある。特に「Baby Baby Baby・・・」の連呼は「プラントなのか?」と錯覚する出来栄えにより、興奮度も2割増しに違いない!言わば「ビートルズとZepが混ざり極まった極上のブルースロック」なのである!

最後に両大先生の締めの1行を書き出そう。

「それにしても凄いアルバムだ。」(伊藤氏)

「今に見てろよ、ジミー・ペイジをドラえもん呼ばわりした奴ら(俺か?)、今度こそ本当の逆襲が始まるからな。」(渋谷氏)

『音楽評論の素晴らしさ』そして『面白さ』が際立つエンディングであり、「やはり大先生は何人たりとも真似出来ない・・・」そんなことを思いながら俺としては今回、十分に根拠を挙げて評論させて頂いたワケだ(笑)こうも書けるんだぞ~(笑)!

文章は時に如何様にも表現できる。その自由で面白い表現方法に我々は益々魅了され、明日もまた各人本紙にて大いに腕を振るうのでR。

じゃ、今日はココまで!次回もお楽しみに!

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批判的『ご感想』に対しての『本紙意見』

2024-11-29 11:46:09 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

先日、YOASOBI『アイドル』の記事に賛否両論があったと書いた。

        ↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/a6df4b394757e65c608a39864b1f28e5

『賛』「分かります!」というものが多かったのだが、逆の『否』について・・・その代表的な感想を以下にお届けしたい。

『感想さん』からのコメントである

「機械的な作曲方法」「気持ち悪さ」などを批判していますが、具体的な分析や根拠が弱いと感じました。ラジオで聴いただけで評論すると宣言している点が、音楽評論家としての信頼性を損ねているし、それを名乗れるレベルに達していないのではないでしょうか。少なくとも、仕事としての依頼があるようには思えません。

まずは感想を頂き感謝申し上げたい。要約すると「ラジオではなく、もっと聴き込んで具体的に根拠を示し論評しろ!」とのことであろう。そう思うことは全く構わない。ただこのご意見は「数回聴いただけで何が分かるんだ?」とのお考えによるものだとも思われるので、まずはソコを申し上げたい。俺をリアルで知る人はともかく、本紙だけでしか知らない読者の多くは「ご尤も」と感じる方もおられるであろうから・・・。ここで言っておこう。俺は「音楽なんて1度聴きゃ、何が良くて何が悪いか大体のことは分かるんだよ!」ってね。

40年間に渡り『音楽』ってモンを『演奏(ミュージシャン)』『発信(録音・プロデュース)』そして『文筆(主に音楽記事執筆)』と3拍子、それと共に『レコード会社経営』&『ヴィンテージギター実店舗経営』という4拍子まで揃えプロでやって来ている手前、それこそが『職業病』であり、「耳が出来上がってしまうとは、そーいうコトなんだよ。」と言うしかない。だからラジオで十分。You Tubeで繰り返し聴くなんて俺にとっては時間の無駄だし、嫌なんだよ。聴き方は誰もが自由でいいハズだろ?

そして分析、根拠と言われるが、音楽とは『気持ち良い』『気持ち悪いか』という『Feeling』を大切にして自分に正直にいて欲しいと俺は思っているんだ。何を思おうと自由なんだよ!分析、研究なんて要らない!それに根拠を挙げるほどポップスは崇高じゃねえし、お勉強するもんじゃないからね。まあ、今回の記事は『俺にとって、どうか?』というシンプルなお話しを書いたまでだから、真逆の意見があっても当然と考える。読者のみんなも『本人にとって気持ち良い音楽だけを聴けばイイ』話なんだよ。俺の意見が決して答えではない!むしろ答えなんて無いのさ!また、『コード展開云々』『録音技術云々』を具体的に根拠を示し本紙にて書くことなんてそれほど意味があるとは思っていない。コーいうお話しは男の子過ぎてツマランし、評論の根拠なんて「言い出したら切りが無く馬鹿らしい!」もんだよ。それを言い出すと俺も聴いていた『Perfume』とか酷い文章になるでしょ?もう悲惨な評論になるモンだよね?まあ後々は書くけれどね(笑)

文末に『仕事としての依頼があるようには思えません』と有り難くご心配を頂戴したが、まあ俺を知る人間ならこの部分で一番吹き出していることだろうと思うな・・・。そう!「俺は依頼されて嫌な仕事なんてしないし、カネの為に働かん!」一昨日も「バックでサポートギターを弾いてくれませんか?」というオファーがSNS経由であったけれど、丁重にお断りした次第。「自分がヤリたいと思う事しかしませんので!」ってね。俺は「1日100万円のギャラで!」と言われても躊躇無く断るよ。『雇われ仕事なんてしない』という生き方なのさ。だからご心配なく(笑)

前々から書いているが『何も制約無く非営利で書ける』それが本紙である。俺は今後も本音を本紙にて書き放つだけ!『出版界に身を置いていてライターを使う側にもいた俺』だからこそ『業界の構図』もよく分かっているさ。以前に俺が書き、出版された数々は全てツマラン文章ばかりで退屈だろう?(いまだにそれを読まれファンレターをくれる読者には感謝しているが・・・苦笑)。まあ諸先輩評論家の先生たちの中には素晴らしい先生もいたし、全く駄目な先生もいる。でも、彼らは『それで稼いでいる』ワケで『個々のスタイル』だから一向に構わないんだよ。ただ『間違ったことを書いたり言ったりしちゃあいけない』だけ!そこで言えば『俺は間違ったことは書いていない』よ。

そして、そもそもポピュラー音楽の評論家なんて過去の大先生達の原稿を見返せばお分かりだと思うが「ビートルズの音楽とはジョンとポールという天才が同じグループにいた奇跡のお陰で出来上がった!」とか「ポップでオシャレなシティ派音楽、それがスタイルカウンシルなのだ!」とか「エディの唸るギターは本家キンクスのYou really got me をゆうに超えてしまったのである!」みたいなもんだったでしょ?だから俺もその流れを大切にしているだけだよ。好きなんだよ、ああやって根拠を挙げずに言い切る大先生たちの耳と自信がさ!根拠を挙げ「あーだこーだ」言うのが今の主流評論家なのかもしれんが(そういうのを目にすると万人には伝わんねえよ・・・と溜息だが)これこそスタイルの違いさ。みんな違ってイイんじゃねえの?って思うだけさ。

結果的にこの曲で俺は『名曲に成り得る』と結論付けた。まあ、詞に関しては高く評価したわけだよ。この様に俺も含め『リスナーそれぞれが感じる』ことが正しく、俺が感じることも『君たちと同じひとつの意見と捉えるべき』である。『音楽評論家が書く事が答え』では危ないぜ!俺はこの文章でカネを稼いでいないし『カネを稼ぐなら良いことばかりを書かないとダメ』だから振り回されるのは嫌なのよ。

本来の評論とは『自分の意見を入れ、気に入らない部分もシッカリと指摘する』点にあると考える。「音楽評論家と政治評論家、この2つが全く違う印象なのはナゼだい?」と問いたい。前者のショボイ点は『カネで音楽を紹介する職業』に成り下がってしまった点だと思うね。昔のライナーノーツや書籍では大先生が大いに批判をしていたもんさ。ある時期からこれらが見られなくなったのは残念ながら『彼らがビジネスに取り込まれたから』なんだと思うね。音楽評論が無くなりつつあるんだと思うな。カネ重視だと『応援する記事』しか溢れない・・・

まあ、徒然と書いてきたが『誰もが自由に言えて、書ける』ソレが本紙であり、この様に編集部には様々な意見が届く。今後もコメント欄から大いにお待ちしているぞ!

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今『音楽評論』という『新連載』をヤル理由!

2024-11-23 12:02:02 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

新しく立ち上げた新連載『超辛口!音楽評論』なのだが、初回に『YOASOBI』『アイドル』を取り上げたセイで、賛否両論であった。ただ、コレは編集部内では予想していた出来事であり、俺たち自身はあまり気にしていない。それどころか「少し音楽でザワザワさせる位がちょうど良い」と考えていてね・・・(お読みで無い読者は是非お読み下さい ↓ )

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/1e1abd64cb7ccd10d2759995cda4b44a

と言うのも今の時代『音楽も消費され、疲弊している・・・』そして、それを聴くリスナーの心さえも同じ様に疲弊しているのではないか?そう考えている。ある時期まで音楽って「ああでもない、こうでもない」と友人同士で言い合っていたハズである。しかし、今は上辺の会話「いいよねぇ」「そーなんだぁ」と真剣な意見交換、もっと言えば真剣なコミュニケーションさえも薄れているように思う。

俺が今年『ジェリーズギター』を復活させた理由の1つには『音楽を題材としたリアル・コミュニケーショントークの重要性』を感じたからであり、やはり本紙で書くだけでは不十分と感じているからに他ならない。『音楽には人間を変えるパワーがある』そして『その人の人生を左右するチャンスに溢れている』と俺は固く信じて来たし、今でもそう思い、生きている。だからこそ俺は『再度実店舗を復活させ、店に立つ決心』をしたのだ。『音楽を残す最後のチャンス』としてトーク&音楽満載という『MASHライブ』毎日店頭でヤル決心をしたというワケだ。昨夜も本紙ではお馴染み『ヤング(たかはしようへい)』と、ギター購入のニューカマー『カワシ』との3人で随分とやっちまった!

この『新連載』では『音楽について読者自身、大いに語り合ってイイ』と分かって頂く為でもあり、「喧々諤々こそが自由を謳歌している本当の風景なんだゼ!」と言いたい。実際に『本紙編集会議』ではお馴染みの光景である。特に音楽については『みんなウルサイ』からね(笑)。ということで今後も『1曲を厳しく評論していく』この新連載を是非ともお楽しみにして頂きたい。

では、今日はココまで!

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【評論!この1曲】YOASOBI『アイドル』

2024-11-22 11:53:03 | 超辛口!『MASHの音楽評論』

「音楽に対しての考え方が偏っている」
と言われるのを承知でこの新連載を始め、早速書く。

但し、音楽を『カラオケのネタ』『ストレスの発散』として聴く読者、そして「売れればイイ曲」と考える『セールス重視』の読者には圧倒的に不向きな連載と最初にお断りしておこう!

そして『ルックスも音楽のひとつ』と考える読者達にも、当然としてこの連載には「怒りを覚える」であろうから、この部分でページを閉じて頂きたい。

なぜなら、その様な人にとっては『音楽評論』など何の意味も成さないからだ。

この様な読者諸君なら「読んでいて不愉快になる」であろうから、やはり、ココまででページをお閉じ願いたい。

逆に『音楽を深く考察したい』『音楽自体から生きる力を貰っている』そんな積極的読者諸君ならきっと「なるほどねぇ~」と面白く読めるはずである。その様な読者なら、ココから先を読み進めて欲しい。

さて、そもそも俺は読者諸君もご存知の通り『ギターと共に生きて来た人間』なわけだから、ギターをはじめとした『生楽器が好き』なワケだよ。

『ロック』『ジャズ』『ブルース』そして専門外とは言え『クラシック』もよく聴く。

そうなると
『YOASOBI』『アイドル』
みたいな曲の感じは到底好きにはなれない・・・のね。

「ヒット曲なんだから文句言うなよ!」という読者はどうぞページを閉じてくれ!「売れりゃ全部OK!」という考えに喰らい突くのが『評論』というモンであり、この連載では『作品(音と詩)についてのみ論じていく』。ちなみに俺は2人の名前もルックスもよく知らないし(メイン写真の『11月14日付け朝日新聞夕刊』にて初めて目にしたが・・・)、そんなものをネットで調べたりもしない。ソースはラジオで聴いた作品(曲)だけであり、それこそがココで言う『音楽評論』だと、お考え頂きたい。

言い放ち続けるが、もちろん多くの人が「あの曲を好きでいる」分には一向に構わん。そこを否定する気も更々ないし、『YOASOBI』自体を否定する気なんて毛頭ない・・・しかし、とにかく俺は『ひどく気持ち悪く感じる曲』なんだよ。聴くたびに毎回ね(苦笑)

まあ、俺は勉強の為にラジオを聴く習慣があってさ。色々な曲が雑多に流れる情報メディアとして、「ラジオって最高!」だと思っていてね。だから、あの曲も何度も耳にしているんだ。

でもその都度『気持ち悪く感じる』のね。で、その理由が『機械的な作曲方法と展開、伴奏、そして歌唱』なんだと思うんだ。ヒット曲なんだから文句言うなよ!という方はどうぞページを閉じてくれ!

まあこの曲において『クリエイターとして彼らは十分に有能』だとは思うし、『表現方法が新しい』ことは大いに認めるよ。その一方で『あそこまで受け入れてしまう大衆の不気味さ』も含めて『気持ち悪く感じてしまう俺』なんだよ。

俺は『音楽評論家』だから『音楽ライター』みたいに『音楽紹介だけをする』ワケにはいかない。

だからこそ、今日この曲を取り上げたのだが
「気持ち悪いのに取り上げて、あの曲を好いている読者を怒らせるなよ!」
と言いたい君もいるだろう。

しかし、君!ここからが重要だゾ!

俺は
「あの曲で一番重要な部分は歌詞なんだぜ!」
と、ココで宣言したいんだ。
ハッキリ言って
「秀逸な詩」である。

『業界内やアイドルを取り巻く状況と主人公の心情』
そこを上手く表現しており、実に素晴らしい!

改めて文字として起こしてある物を読んで頂きたい。
俺はこの様な
『問題意識に溢れた歌詞が大好きであり、非常に意義深いもの』
だと考えている。(聴き手自身にも当てはめられ感情移入出来る素晴らしい詩でもある)

だからこそ、なお更
『その詩を覆い被す様な曲作りとアレンジを残念に思う』
のだよ。

音楽における歌詞の重要性は
本紙連載中「Starman」の『ロックの言霊』
       ↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/0e9d14f98e19228f445ae800cc03f186

でも明らかだが、この『アイドル』の歌詞にも「人生を変える力がある!」と言えるだろう。

しかし曲と共に歌詞は流れて行き、残らない・・・ソコが俺としては非常に残念で仕方がないのである。

クリエイター側から見れば『潜在意識の奥底に詩が残ってくれている』ことを祈り、発表しているのだろうが、
『音楽というものは歌や曲に引っ張られてしまい、言葉は残りにくい』
特にこの曲調は尚更である。

作者は『サブリミナール効果を狙ってる』のであろうが、いかんせん曲が強過ぎて、詞が残らない。

だからこそ、裏方をも多く経験した俺は本紙でこの詩を注目させ、「少しでも読者諸君に読んで頂くことをオススメしたい」のだ。(著作権の関係で本紙にて掲載出来ないのは残念なのだが・・・)

正直言って詩を読むだけでも『素晴らしく文学性を秘めた作品』であり、俺個人としては『十分に感動的で、それでいて深く胸に刻まれる作品』である。

クリエイター自身が『この素晴らしい詩』『あの曲調・歌い方』にし、世に問うた・・・その理由は十分に分かる。そう!その結果が世界中でのビッグセールスである。(曲先で詩は後乗せと思われるが)

前半では『曲の嫌いな部分』に触れ、後半では素晴らしい『詩の世界』に触れた。

ポピュラーミュージックとは
『音楽』『文学』という
『2つの異なる芸術』を盛り込んだ
非情に稀有な表現方法であり、
その評価は両者から論じられて当然である。

その意味で言えば、この曲はその典型的作品として
『後世まで語られるべきポピュラーミュージックの名曲』
に成り得るのではないだろうか。

そんなことを2024年11月に俺は感じている・・・

今回はココまで!

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