「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

本日「5月28日」という日は「本当に特別な日」です! 「ブルースという音楽」の「もう一つの誕生日」が今日なのだ!

2020-05-28 14:05:19 | 編集長「MASH」のレコードラック(音楽紹介)

本日5月28日は「特別な日」である。

こう書くと読者の皆様は
「おっ、張本氏の3000本安打達成の日でしょ!」
と間髪入れずに答えて来そうですね(笑)

俺が張本氏を敬愛しているのは
当ブログのヘヴィユーザーなら周知の事実。

幼少期「野球少年」であった俺には
彼がホームランで飾った
「前人未到の3000本安打」
という事件は、もちろん十分、心に響いた!

自分は身体が大きくなく
決してホームラン打者を目指したわけではないが
俊足の中距離打者「張本」は
確実に「目指す選手像」であったのだ!

今では「俊足であった」ことは
余り知られていないが
盗塁も物凄く多く「通算319盗塁」という
結構な数字があるくらいなんだよね!

もちろん
通算安打数「3085本」
通算本塁打数「504本」
通算打率「319」
という「打の記録」は
語り継がれた「伝説的数字」だろう。

しかし、今日俺が伝えたい特別な日は
「張本さん」ではなく、
「大衆音楽界の礎を築いた…」
そんな誰も語らん
「重要な日」のコトなのだ。

時は今から90年前の今日… 
1930年5月28日
ウィスコンシン州グラフトンにおいて
重要な録音がなされた。
そう、デルタブルースの父
「チャーリー・パットン」
の最期の吹き込みである。

それまでも2度の吹き込みで40曲弱を
既にパラマウントに録音し
大いに評価されていた彼は、
この日数人のブルース歌手を連れて行く…

ガールフレンドの「ルイーズ・ジョンソン」
と、ギター仲間の「ウィリー・ブラウン」
そして刑務所から出たばかりの
「サン・ハウス」だ!

もうお分かりだろう!
パットンの申し出により、この日
彼らもパラマウントでレコーディングをし、
その後SP盤で発売されているのだ!
そう!偉大なるデルタ・ブルースマン
「サン・ハウスの初吹き込み日」なのだ!

後々の復活後のサンについては、実に多くのコトが語られ、映像や音源も残されているので今回は割愛するが、この時28歳の彼が「ほとばしるエネルギー」を全て注ぎ込んだ「My black mama(part1)」を聴かずには「サン・ハウス」どころか、「ブルースとは何か?」という事さえも語れないハズである。

強烈なビートを持ち込んだ、そんな
「サン・ハウス」独自のブルース…
歌はもちろん、ギターテクニックも含め
この録音がベストでありピークと言えるだろう!

パットン含め、みんなでワイワイと車で、当時まだ「砂利道のハイウェイ61」を走らせ、その道すがらパットンのガールフレンドだという20歳のブルースギャル「ルイーズ」にハッパを渡し、口説き落とした挙句、パラマウントが用意したホテルでも同室になって夜を明かす…

クゥー!本当に悪いヤツですなぁ!
「サン・ハウス」って男は!
まさに「これぞブルースマン!」と言える
そんな行いでございましょう!(笑)

そのお陰も当然あろうと思うが
前述の「My black mama (part 1)」は凄いゾ!

昨晩行われたルイーズとの「秘密の出来事」が
当然歌にもギターにも投影されていて
何度も何度も聴かれて当然のグルーヴ!
「ギターと声だけで表現した強烈過ぎるグルーヴ」
は、この後5年強を経て洗練されたあの
「ロバート・ジョンソン」のブルース
を生むことになる…

ちなみに「パットン」の録音は当然素晴らしく
「ウィリー」のデルタブルースも一聴の価値あり!

しかしながら、サンと熱い夜を共にした
ブルースギャル「ルイーズ」の歌とピアノこそ
今のリスナーには「一番入り易い音楽」
に聴こえるコトだろう。

当時の典型的ブギウギピアノとテンポの良い歌
「ジャズにしか聴こえない…」
と言われそうだが、
これぞレディ・ブルースの十八番!
やっぱりブルースギャルにはピアノが似合う!
イイ女でっせ!

さて、サンはこの時10曲ほど吹き込んだ様だが
このCDではSP盤で発売された全8曲が聴ける!

同CD、初盤時サンの曲は
「6曲のみ」の収録であったが
その後2005年にSP盤が発見され、
2008年の再発盤では
「めでたく8曲入り」
となって新装発売された。

ちなみに残りの2曲は吹き込まれた様だが
盤にはなっていないので、
今後も発見される事は無いでだろう…

(ただしテスト録音と言われる「Walking blues」はヤズー盤にてリリース済!)

本日は今に続く「大衆音楽の礎」となる日。

そんな「90年前のお話」でした。

《 編集長「Mash」筆 》

 

 


「フクシマン土屋」の「イイトコ探訪 福島県!」 (第18回) 「M氏」からの指令

2020-05-21 08:25:18 | 「フクシマン土屋」の「イイトコ福島県」&more

旅ブログを書かせてもらっているのに、
「不要な外出はするなっ」
て言われると旅ができん!
これじゃ原稿が書けないじゃないか!!

こんにちは「フクシマン土屋」です。

まったく、こまっちゃうよ。。。
旅をしないことにはねえ、、、原稿もなにも、、、ねえ、、、

すいません、うそです(笑)
旅ができないから原稿が書けないわけじゃないですね。それに「旅」でない話も書いてるし、ただ単に「サボリ」ってやつだなコリャ。

前回のブログ(第17回)で書いたけど「ヤルキデナイ感染症」(コロナ鬱)は、もう脱出したから、それは言い訳にできないし。。。

そんな「フクシマン」を見るに見かねて「M氏」が「指令」を送ってきた!

「M氏」とは誰?
「指令」とはいったい?
ふっ、ふっ、ふっ
もうオワカリデスネ!
「M氏」とはハード・パンチ鬼編集長「MASH氏」です(笑)
そして「指令」とは、、、

「ギターをヤレ!!」

まっ、じっ、かっ…
まあ半分本当で半分冗談なんだけど(笑)

実は前回のブログ原稿を送ってすぐに「MASH氏」から手紙が届いた。私フクシマンを心配してくれてのことだ。返事の手紙を書き送ると、今度はメールが。そこには「ギターをはじめてみたら?」という提案があった。

フクシマンとMASH氏の付き合いは長い。
(ライターと編集長として、ではなく友人として)
「フクシマンのやつエネルギー落ちているな」
と、いろいろと考えてくれたのだろう。持つべきものは友達だ。ありがたいね。

今回も「イイトコ探訪 福島県!」を読んでくれてありがとうございます。


MASHさ~ん、
それにしてもフクシマンは47年間ギターなんてやったことない人間なんだよ…
「ビートルズのDVDを入れておくから何度も見て、そいつを真似て弾き方覚えろ!」って、、、無理じゃね?(笑)

というわけで「ギターを始めるコトに…」
ちなみに今は彼の手持ちギターを調整してもらっているところで、そろそろ送られて来るかな!
はたして、どうなることやら(笑)
ちょこちょこご報告したいと思います!

《 フクシマン土屋 筆》


「緊急事態宣言」が解除? 「新しい生活様式」ではコロナは防げません!

2020-05-15 10:23:01 | 編集長「MASH」の新コラム「Mashからの遺言」

「緊急事態宣言」
が多くの地域で解除された…
俺はこの愚業を憂いでいるよ。

他国の例を見れば分かる!
だろ?
完全に押さえ込んだ隣国「韓国」でさえ
クラブを発信源として、直ぐに再燃…

「韓国」では政府が国民のプライベートを
日本以上に細かく把握している。
ITが生活に入り込んでいるお陰で
政府は情報把握が容易に出来る様だ。
そんな状況にもかかわらず、
直ぐにコロナは再燃されてしまう…

思い出せば「韓国」は
「宗教集会からクラスターして広がった」
わけで、それを押さえ込めたのも
政府の賢明な対応によるものだろう。
だから、今回も彼らはヤレると俺は思う。

ただ彼らを見ても
「元の生活に戻す!」って
そんなに簡単じゃあないんだ。
と言うか
「もう元の生活には戻れない」
と俺は思っているんだ。

コレは「悲観的見解」ではなく、
「前を向いて」言っているんだけれど、
感じないかな?そういう流れ…

もうテレワークは進んで行くし
政府の提案する「新しい生活様式」
で言われるまでも無く
「通販の加速」は著しいだろ?
誰だって「満員電車」になんか
乗りたかねえワケだし!

それに
「薄暗いBarでシットリと酒を飲む」
よりも
「オンライン飲み会」
が成り立つ事実…(苦笑)
 は、一体どう説明すればイイのよ?

もう勝手に色々始まっていて
まあ面白いわきゃねえが、
スタンダードになりつつあるのよねぇ。

「With コロナ時代」
だけでは済まないくらい
コーいうのが根付くと思うぜ!

俺はプロ・ミュージシャンだから
Liveが出来ないのは少し残念だし
今後このアオリで「小さなハコ」が
続々と潰れて行くのも残念だけれど、
仕方のないコトかな…。

こっちも「新しい時代」を見据えて
「ライフスタイルを変えて行かないと…」
って思うよ!

だから小さな経営者や個人事業者のみんなは
「俺の業種って今後ダメかも?」
と思ったら、即チェンジするべきよ!
「閃きで動いちゃう」しかねえよ!
もちろん、前向きにね!

当の俺は、
「オンラインLive」とか絶対嫌だし
別にそこまでして…って思うから、
「Stay Home」で
「通販業務」と「家事」の合間に
ポロポロっとギター弾いてりゃイイ。

コレが俺の
「新しい生活様式」さ!

《編集長「Mash」筆》


明石のブルースマン「ハウリンメガネ」が贈る… どこまでもヴァイナル中毒!(第27回)「クラフトワーク編」

2020-05-14 08:46:00 | 「ハウリンメガネ」の「ヴァイナル中毒」&more

やあ、読者諸賢。気分はどうだい?

ハウリンメガネである。 

ここ最近、高齢ミュージシャンの訃報が相次いでおり、もう「そういう時代」なのだな…という実感をひしひしと感じている今日この頃の筆者である。

つい先日、元クラフトワークのフローリアン・シュナイダーが亡くなったそうだ。
実は筆者、彼らの熱心なファンとまではいえないものの、「お嫌いですか?」と問われれば「好き!」と即答するくらいには彼らの音楽が好きなのである。故にこのニュースは結構ショックだった。

今回はシュナイダー氏への追悼の意を込め、クラフトワークの思い出話といこう。

筆者が小学五年生の時、町の電器店を営んでいた大叔父がポケットラジオをくれた。
今思えば、どこかの販促品だったであろうチープなものだったのだが、当時の私はこの「自分のラジオ」を大変気に入り、夜な夜な選局ダイヤルを弄り回しては聴こえてくる音に耳を澄ませていた。
そんな筆者に、今も付き合いのある友人Aが言った。
「兄貴が聴いてるラジオが面白いんだよ。真夜中なんだけど」
その番組こそが2020年現在もTBSラジオで放送している「伊集院光・深夜の馬鹿力」であった。
ハマった。面白かった。

伊集院さんのトーク力と妄想力(ご本人曰く被害妄想の誇大妄想)を両輪に、これまた負けず劣らずのリスナーのバカハガキを燃料に突き進むこの面白重戦車はもはや筆者にとって、聴く「サイケデリックドラッグ」ですらあった。

そして筆者がクラフトワークの音に初めて触れたのが何を隠そう、この「深夜の馬鹿力」だったのである(一時期、番組のエンディングテーマがクラフトワークの「マン・マシーン」だったのだ。この番組、音楽主体ではないのになぜか選曲が妙に秀逸で、ハーブ・オオタやら、スクリーミング・ジェイ・ホーキンスやら、アート・オブ・ノイズやら、小沢昭一さんやら、白木みのるさんやらと古今東西を問わぬ凄まじいごった煮で筆者の音楽感に強い影響を与えたのだが長くなるので割愛)。

最初は「このし〜まし〜ま言ってる音楽はなんだろう?」と思った。
時代は小室サウンド全盛期。バキバキのシンセが荒ぶる音に慣れていた筆者は毎週エンディングで流れる「し〜まし〜まし〜ま〜し〜まし〜ん」というフレーズに笑いながら、簡素な電子音が紡ぎだす音楽がだんだん好きになっていった。

たしかクラフトワークのアルバムを初めて買ったのはそれこそマン・マシーンが収録されている「人間解体」だったと思う。
ロック小僧だった筆者だが、テクノも面白いなぁ、と、その後も「レディオ・アクティビティ」や「ヨーロッパ・エクスプレス」などを買いつつ、ドラムマシンやシンセに手を出し、テクノもどきを作っては独り御満悦だったのだが、やはりギターやバンドが楽しく、結局テクノは好きなサブジャンルの一つとして、しばらく離れていた……

衝撃は突然来た。

もういつだったか忘れたが、まだ湘南は六会に「ジェリーズ・ギター」が実存していた頃の話である。
いつもの如く店に遊びに行った私に当ブログ編集長「Mash氏」がこう言った。

「今日から45回転ショウをやる!」

そう!当ブログの読者ならお馴染みであろう、45回転、シングル盤を大量に店に置いていたのである!
「これいいなぁ!」
「いや!こっちはもっと凄いんだよ!」 
「うわぁ!なんだこりゃぁ!」
と、Mash氏、スターマンAL、私の三人でワイワイやっていたのだが、途中でMash氏が「これ、凄くいいんだよ」と、ある盤をターンテーブルに置いた。

それこそが写真の「コンピューター・ラブ」であった。
この盤を聴いた時の衝撃は未だに忘れられない。

「こんなにも美しい曲だったのか…」

オリジナルはアルバム「コンピューター・ワールド」に収録されている曲で、当然筆者もCDでもっていたのだが、全く別物にしか聴こえなかった。

テクノについて語るとき「無機質・無感情」というという言葉で語る人もいるが、こっちに言わせりゃ「それは聴いてるあんたが無感情に聴いてるからだよ!」と言いたい。

このシングル盤の音を聴いてごらんよ。
こんなセンチメントなドラムマシンの音を聴いたことはない。
シンセサイザーがこうも感情的な音を出せることを私は全くわかっていなかった。
衝撃的な三分間が終わり(原曲は七分程度あるが、このシングルはレディオエディットで縮めてある)、即座に「譲って!」とおねだりしたが、「俺もこれ一枚しかないからダメ!」と言われてしまった筆者。

探しておくよ、とのMash氏の言葉を何度も念押しし、一年以上経ってやっと手元に来たこの盤は今でも筆者の重要アイテムの一つとして棚に飾られているのである。

最近書いてなかったが、デジタル音源とアナログ音源は本当に別物だ。
筆者がそれを思い知ったアイテムがこの「コンピューター・ラブ」だと言っていい。
その意味において、クラフトワークは筆者の恩人なのだ。

今回はクラフトワークのオリジナルメンバーにして、素晴らしい音楽家だったフローリアン・シュナイダー氏に哀悼の意を。

《ハウリンメガネ 筆》

「コロナ」は続くよ、どこまでも… 「人間の愚かさ」を悔やむ日が来るゾ!

2020-05-08 12:55:38 | 編集長「MASH」の新コラム「Mashからの遺言」

「どうしてだろう?」と思う。
まだ「コロナ戦」は始まったばっかりなのに
昨日から街に人が出始めているじゃないか!
「人間の愚かさ」が浮き彫りになった…。

当然、安倍晋三総理による
「弱いメッセージ」もダメなのだが、
最近「感染者数が減っている」コトも
人々が安心している原因だとも思うのよ。

もう一度言っておく。
「今日の行動が2週間後の感染者数になる!」

2週間前の日、そう
「4月23日の行動」
が昨日の感染者数なのよ!
Do you understand?

ソリャそうだろう。
4月23日は全国で
「Syay home」
を頑張っていたからな!

でも、昨日の「人手」や
各地の「休業要請の緩和」
によって、
またまた収束は遠のいた…
と俺は見ているよ。

そもそも
「多くの人間が無症状感染者」
なんだから、その人達から
「免疫力の低い人達」に感染する…
という図式。

Do you understand?

俺は
「楽観主義者」
でも
「悲観主義者」
でも無い!
ただの「現実主義者」なんだ!

だから俺は「Stay home」さ!
この先も当分… 
そうね、この分じゃあ
数ヶ月間は「家での生活」が続くな。

《 編集長「Mash」筆》

 


《マシュメガネ対談》「辛口Live言いたい放題!」(James Brown アポロ編)

2020-05-07 18:12:00 | 編集長と副編集長の対談「マシュメガネ対談」

《ハウリンメガネ》
やってらんねぇぇぇ!!!
{編集長「Mash」}
おいおい、のっけからどうした?
《メガネ》
失敬。諸々溜まっておりまして。
{編集長}
うむ。時にはヌクとイイぞ!まだ若いんだから。
《メガネ》
いやいや、そっちじゃなくて…(苦笑)
{編集長}
じゃあテレワークに飽きたのか?
《メガネ》
それには慣れましたが、とにかく嫌なニュースが多すぎますわ。国の対応もそうですが、私は世間が「相互監視社会化している」のが、一番腹立たしい!辛い人間同士で石を投げあって何になるというんだ……
{編集長}
ああいう「コロナ差別」や「自粛ポリス」「米中対立」みたいな類の話だな? GW明けの今日から「自治体による自粛緩み」も、ある意味同じで「人間同士なのに協力の希薄さ」を感じるぜ!実は俺、「この緩み」が長期化に輪を掛けると思っているよ…。
《メガネ》
「フクシマン氏」じゃありませんが、こんな状況で「負の情報」ばっかり目に入ったら、そりゃ調子も崩すでしょうよ。
{編集長}
ネットは「寂しさから来る依存」の一種で、特にSNSは最悪だよね…「寂しさ」を「偽りの相互関係」で補ってるからハッピーじゃないんだ。肩も凝るしな(笑) 。
《メガネ》
ま、氏もあなたも書いていたとおり「最低限のニュース」以外は「シャットアウト」して自分の好きなものに目を向けるのが一番の薬ですな。
{編集長}
結局は大切なのって「時間」だろ?俺は20年前のネットユーザーだから未だに「ダイアルアップ癖」が抜けないし、スマートフォンにも「高速ネット通信の制限」を掛けているんだ!「依存性」があると知らなきゃ、ズルズルと「あっちの世界」に足元をすくわれるワケ…。俺はソイツを理解しているお陰で「家では持ち歩かない」と「高速通信制限」のWカットで対応しているのよ!
《メガネ》
相変わらずの徹底ですね!じゃあ何に目を向けるか?私ゃやっぱり音楽です。まあ、ほかのこともしますが。
{編集長}
基本が有って肉付けが有る!「基本が音楽」という君の姿勢を羨ましく思う読書も居ると思うぞ。俺は「基本はスポーツ」だが肉付けとしてやっぱりギターを弾くよ!イイ気分転換にもなるし、曲も久々に書いたな。とにかく「せっかくの時間」を有効に使って行くべきさ!
《メガネ》
でもねぇ、こーいう「外でアクティブな動き」ができない時ってやっぱり音楽も「なんか違ぇなぁ」って選曲が決まらねえんですよ。
{編集長}
ああ、分かるぜ!理屈っぽいのは聴きたくない!
《メガネ》
そういう時に問答無用でバチーン!と決まる音といえば?そう!ブラックミュージック!それもレジェンド級!
{編集長}
黒人音楽には「生きる根源」みたいなモノがあるからな!この時期に丁度いいよ!
《メガネ》
というわけで。
今回のお題は「ゴッドファーザー・オブ・ソウル」にして「ファンクの帝王」!そう!ジェイムズ・ブラウンの「ライブ・アット・ジ・アポロ1995」です!

{編集長}
あまり知られていないラストのアポロだな!JBといえば「アポロ公演」だろ!何枚も「アポロLive」は出ているが、95年の本アポロ盤はもっと知られるべきだよ!
《メガネ》
そう!黒人音楽の殿堂・登竜門として名高いニューヨークは「アポロシアターでのライブ盤」です。
ジャケ写がニューヨークとJBの合成写真なんですけど、まだツインタワービルが建ってるんですよね。もうJBが逝ってから何年だっけ?14、15年か?早いねぇ……
{編集長}
俺は何度も何度もJBを見たけれど、彼以上のライブは経験出来なかったなぁ…。ポールもボブもストーンズも腐るほど見たけれど、JBショーは群を抜いてスゴイんだ!
《メガネ》
この時期のJBのバックバンド、「ザ・ソウル・ジェネラルズ」によるM1「イントロ(JBショートメドレー)」からM2「コールドスウェット」でJBが歌いだす瞬間にバシッ!と入るスイッチ!
{編集長}
メンバーは入れ替わり有れど、このバンドも良かったのよ!
《メガネ》
でも割とM2とM3はクールな感じでキメてるんですよね。M4「男の世界」からJBとバンドの熱量が一気に上がってる感じしません?観客とのコール&レスポンスも盛り上がりだしてる。
{編集長}
ふふふっ!実はこの客の声はアフレコだぞ!
《メガネ》
えっ、そうなの?
{編集長}
よく聞いて欲しい!JBの全てのアポロライブでは客の歓声をワザワザ大きく入れ込んでオーバーダブしているんだ!コレもJBの手腕で、伝説のひとつなんだよ!
《メガネ》
きめが細かい…。曲のケツでJBがジョンとかジャニス、ボブ・マーリー、ジミヘン達レジェンドの名前の連呼するのに対してレスポンスするバンドのノリとかは、初期クリムゾンっぽいなと思うのはまあ俺がクリムゾンファンだからなんだけど(笑) この辺のバンドリズムの切れ味はホントに凄いですよね。JB聴いてるとエレクトリックマイルスに通じるものを感じるんだけど、絶対マイルスはJBのことも意識してましたよね?
{編集長}
あれっ?マイルスが「JBには音楽の全てがある!ジャズもブルースもポップスも!」と言い、エレクトリックに移行したコトを知らないのか?逆にJBは50年代マイルスのジャズを60年代自分のソウルバンドに組み込んだワケだよ!
《メガネ》
なるほど!影響し合っていたんですね。
{編集長}
60年代はビートルズとボブの様に大物が凄まじく影響し合って「新しい音楽」を作ったワケだよ。JBのファンクはビートルズのロック同様「永遠の大発明」だろ!ディスコもラップもヒップホップも全部JBの焼き直しだもんな!(笑)
《メガネ》
ディスクに戻ると、こっからはもう完全にエンジンもかかりきったJBの「ザ・ファンクショウ!」
M5「ゲット・アップ・オファー・ザット・シング」のガツガツくる感じは凄くいいし、M10「パパのニューバッグ!」あれ、ファスト過ぎでしょ(笑)!しかもバンドが全然乱れない!普通ここまでファストだったら多少は乱れるもんだけど、まあ見事な統率っぷり。
{編集長}
JBはその日の気分でビートをupさせるからな!ステージでも凄い形相でバンドに指示を出すだろ?客には笑顔だが、バンドの音には細かな指示…プロ中のプロ…あんなステージはJBだけだよ。
《メガネ》
M11「リビング・イン・アメリカ」は別録りなのかな?この曲だけ浮いてる感じがあるけど、俺、この曲好きなんですよね(笑)。ロッキー4の主題歌だっけ?これぞ80's USファンク!自然と体が動くのよね(笑)。
{編集長}
別録音は他にもあるけれど、それもこの盤の味だろうなぁ。
《メガネ》
M12の「メイク・イット・ファンキー」M13「ゲット・オン・ザ・グッド・フット」の粘っこさも濃いねぇ。滴る汗が見えるようだもの。
{編集長}
この二曲は絶対の大名曲だよね!
《メガネ》
M15「ジョージア・ライナ」のクールでメロウなJBもカッコいい!JBはなに歌ったってカッコいいんだけど、こういうアーバンなクールネスが似合うと思うんだよなぁ。伊達男!って感じで。
{編集長}
バラードはもちろん、ブルースやジャズもJB節で歌い上げる!
《メガネ》
で、後半最後は
M16「アイ・フィール・グッド」
M17「プリーズ・プリーズ・プリーズ」
M18「セックス・マシーン」
の怒涛の三連発で〆て、最後はスタジオテイクのM19「リスペクト・ミー」で終わると。
{編集長}
知ってる?JBってサイン書く時に必ず「I feel good!」って添えるんだよ!コレで本物か偽物か分かるっていう(笑)
《メガネ》
JBのアポロでのライブ盤はこれが4作目ってことで、せっかくだったので67年の「ライブ・アット・ジ・アポロ(vol.1、2)」と聴き比べてみたんですよ。


{編集長}
コレも素晴らしいだろ!
《メガネ》
あのね、正直、バンドの「タイトさ」でいったら67年の方がいいと思ったんだ。でもこの1995年の方が明らかに熱量が凄いんだよね。
{編集長}
おっ良い所に気が付いたね!キングではセールスに縛られていて必ずしもJBの「本意じゃない盤」も売れるから出している…まあJBも売りたいからガンガン出すよな!一方スコッティブラザーズではJBの位置を理解してくれていて、JBの意向が反映されているんだ!
《メガネ》
私、JBの凄さってここにあると思ってて。
普通、年とってからのライブって落ち着くでしょ。
逆なんだよね、この人。晩年までツアーの予定組んでたんだもん。ハードなショウビズの最前線でひたすら汗かいてたんだよね。しかも観客に衰えを感じさせないことを自分に強いて。
{編集長}
ツアー中に死んだワケじゃない!凄いぜ!最後までショービジネスで一番忙しい男だったワケ!
《メガネ》
「ファンクの帝王」でもあるし、「ソウルのゴッドファーザー」でもあるんだけど、やっぱりこの人を呼ぶとしたら「キング・オブ・エンターティナー」って呼びたいな、私は。
{編集長}
もっと言うと死んだ後も「冷凍詰めのガラス張り棺桶」をステージ脇に飾り「JB‘s」や「ジェネラルズ」、その他大物JBフォロワーが演奏会を何日も行った…死後もエンターテイナーだったの!(笑)
《メガネ》
ええっ!死んでるのに死んでない!
{編集長}
誰も真似出来んぞ!
《メガネ》
そういえば、真似じゃないですが俺の伯母さんがJBに似てるって話しましたっけ?
{編集長}
知らんが、時たま居るよな!JB似のオバハン!
《メガネ》
じゃ俺の婆ちゃんがミックに似てるって話は?
{編集長}
えっ、そうなのか?俺の叔母さんでキース似の人がいるので、組ませてグリマーツインズと行くか?
《メガネ》
「黒く塗れ」とかやらせましょうよ!顔もクロ塗りで!あなたマネージメントお願い出来ます?
{編集長}
君、シャネルズじゃないんだから…
《メガネ》
真似出来ないコンビだと思うんですがね…(ショボン)
{編集長}
申し訳無いが、誰の為にもならなそうなので、辞めておくよ…

(終)