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「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

《名曲しりとり大全集》 (第24回) 『ルイーズ (ジョン・リー・フッカー)』Text by ハウリンメガネ

2022-05-07 13:31:42 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

はいはい、「ル」ね。
る〜るる〜るるるる〜るる〜、っと
(○子の部屋風に)……

むむっ、意外とないな、「ル」。
いや、正確には
「あるけど今の気分に合うものがない」な。

む〜むむ〜むむむむ〜むむ〜
(徹○の部屋風に)……
これにしましょう。

ルイーズ/ジョン・リー・フッカー

出ました!
キング・オブ・ブギーにして
ワン・アンド・オンリー!
ジョン・リー・フッカー御大でございます。

当曲収録のアルバム「ハウス・オブ・ザ・ブルース」(写真)はジョン・リーのチェス時代のシングルが集められたもので(この時代のブルースアルバムは大抵そうですが)、ジョン・リー節がバッチリ聴ける名盤であります。

皆様ご承知の通り、ジョン・リー・フッカーのトレードマークといえば靴音と共にワンコードで掻き鳴らされるギター、そして低く唸るあの深い声で呟かれるトーキングスタイル。

このジョン・リー三点セットといっていい特徴についてはどのアルバム(バンドスタイルのやつは除く)でも貫かれているのでもう「どれ聴いても聴きゃ分かるから聴け!」の一言で終わらせるとして、本曲「ルイーズ」の何がいいか。

これ、セカンド・ギターとしてエディ・カークランドが参加しているのだけど、これがポイント。
彼のジョン・リーの邪魔をしない、+αに徹したプレイは如何にジョン・リーというワン・アンド・オンリーとプレイすることが難しいかよく分からせてくれるのです。

ジョン・リーはデルタスタイルでの演奏がやはり格別で、バンドを従えたジョン・リーはどこかスクエアな音になる(キャンド・ヒートとの作品など良いものもあるけど)。
これ、理由は簡単でバンドがジョン・リーについていけないのだ。

ジョン・リーがプレイするワンコードブギーはそのスタートもエンドもシフトアップもダウンも全てジョン・リーがハンドルを握っているし、そんなジョン・リーのハンドル捌きは独特すぎる。

そんなブルースマンとプレイするとすればズレる可能性が高いのを覚悟の上で必死にジョン・リーのリズムに食らいつくか、「フッカーの兄さん、すいませんが今日の録音はバンド側に合わせて頂きたくてですね……」とお願いするしかない。

事実、ジョン・リーは合わせようと思えば合わせられる人で、タイトなバンドの上で演っているものもある。あるのだけれど……それはジョン・リー・フッカーのブギーではない!やはりジョン・リーのブギーというのは彼のリズムがその根底にあるもので、リズムの主導権を他のプレイヤーが握ると別物になってしまう。

ジョン・リーのブギーのまま、少しだけ色を添える、そのギリギリのラインを留めているのが「ルイーズ」のようにジョン・リー+αの人数での録音だと思うわけですねぇ、私は。その辺りのさじ加減をわかって頂くためにも是非ルイーズ、そしてハウス・オブ・ザ・ブルースをご一聴下さいませ。

というわけで次回は「ズ」
「ズ」は中々ないんですな。
編集長がどの札を切るか……乞うご期待!

《 ハウリンメガネ筆 》


《名曲しりとり大全集》(第23回) 『ムーンライト・マイル』(ローリングストーンズ) Text by MASH

2022-04-02 15:14:25 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

『ム』で始まる曲…
案外無いんだよねぇ。
これが…。

ただ絶対的な名曲が有るので
今日はコイツをご紹介したい。

『ムーンライト・マイル』ローリングストーンズ
wriiten by Jagger−Richards

ストーンズのマニアには
「この曲が一番好き!」
という方も多いコトだろう。
勿論だけど俺もその一人!

アルバムとしても
歴史に残る大名盤である
『スティッキー・フィンガーズ』(写真)
のエンディングナンバーでR。

兎に角、この叙情的で凝ったサウンドは
「ロックンロール馬鹿ストーンズ」
のイメージから大きく逸脱している…
そんな「ひときわ美しい曲」であります。

もう読者のみんなはご存知の通り
『スティッキー・フィンガーズ』
って凄い盤じゃない!

「捨て曲無し」
どころか、
「全曲が名曲!」
って、まるで
「ビートルズのアルバム」
みたいなんだよね!

おっと、失礼!
ついついビートルズが…。

特にこの曲
「ストーンズ大好き!」
という人はさて置き
「えっ、ストーンズ?」
って人にこそ聴いて欲しい曲であり
出来ればレコード盤で
「アルバム全体のラスト!」
として、じっくりと味わって欲しい。

部屋の明かりをオフにして
軽く「薄めの水割り」でも口にしながら
この曲を存分に浴びる…。
「至福の時間」に違いないゾ!

そして月を眺めるんだ!
嗚呼、最高だよなぁ…。
ハイハイ、相変わらずのロック少年…
そんなMASHでございました(笑)。

そして終わったら
また『ブラウン・シュガー』から
やっちまうワケ!
ホント、終わらないアルバムだよな!

と言うわけで
次は『ル』!
おっ、なんか面白そうだな。

さあ、『ハウリンメガネ』!
お次は『ル』だぞ!
ルールルルル、っと、よろしく!

《「マッシュ・ジャガー」筆》


《名曲しりとり大全集》 『プア・ボーイ・ロング・ウェイズ・フロム・ホーム』 (ブッカ・ホワイト ) Text by ハウリンメガネ

2022-03-05 13:15:21 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

さあ、しりとりだ、しりとりだ!
名曲しりとりのお時間だ!

前回編集長が出したのは
ストーンズの大ネタ「スタート・ミー・アップ」で末尾は「プ」!

某ブルーアイドソウルデュオや
ドラムンベースの大御所、
ビッグビートの名曲もろもろ頭に浮かんだが、
ストーンズに敬意を表し今回はこれ!

「プア・ボーイ・ロング・ウェイズ・フロム・ホーム」

ブッカ・ホワイト

ブッカ・ホワイト!
サン・ハウスと並ぶ鉄板リゾネイター・デルタ・ブルースのオリジンの一人であり、
ボブの「フィキシン・トゥ・ダイ」やZEPの「ハッツ・オフ・トゥ・ロイ・ハーパー」の元ネタを書いた偉大なるブルースマンであります
(さらにいえばB.B.キング御大の親戚でもあり、若き日の御大にギターを教えた人でもあります)。

ナショナル・スタイル-Oユーザーである私も当然ファンであり、というかメタルボディのリゾネイターが欲しかったのはサン・ハウス師匠とホワイト御大に憧れたからにほかならず、スライドバーを小指にはめるのを真似たり(ちなみにハウス師匠は薬指)、プレイ中にネック&ボディヒットでリズムを入れるスタイルも真似てみたりと、スライド弾きとして大変影響を受けた方であります

(なにせ自分のブルースネームを考えたときにハウリン・メガネとブッカ・タカイゾの二択で悩んだくらいですので)。

今回の「プア・ボーイ〜」は御大の曲の中でもカントリーフレーバー溢れた軽快な名曲なのですが、
不思議なくらいスライドの音が軽快。
勢いよく音域を行き来しつつ”バインバイン”とでも表現するしかない、弾むようなサウンド!
最初に聴いた頃、
「やっぱりベテランは違うな!こんな音が出るとは!俺も精進せねば……」
と思っていた私ですが……秘密があるのです。

実はホワイト御大、リゾネイターをラップスティールのように寝かせて弾くことがあるのですな!
(ちょいと調べれば出てきます)
ギターを膝の上に寝かせ、ペンのような妙なスライドバーを滑らせるのを見たときは
「そんな手があったなんて!ずるい!」
と思いましたが、ずるいもナニも私の知識が足りなかっただけ。

私の手元にはシャブ製(怪しいシャブじゃありませんぜ)のラップスティール用スライドバーがあるので時折真似してみるのですが……なんか違う!
ラップスティール用のスライドバーは鉄の塊で文鎮のようにずっしりしておるのですが、これだとあの軽快さが出ない!

やっぱりあのペン型スライドバーじゃないとダメなのか……自分で作るしかないのか……!
と今日もホワイト御大へ敬意とサウンドへの執念を燃やすハウリンメガネでありました。

というわけで次回は「ム」!
「ム」です!

♪ナニが出るか私も知らない、編集長だけが知っている(黄金バットの節で)
待て次回!

ついでに一言。
最近私が読み返してる本が芥川の「藪の中」とオーウェルの「1984」。
今の状況でこそ読まれるべき作品と思うが如何か。

そんじゃまた来週のスーパーギタリスト列伝で!

《ハウリンメガネ筆》


《名曲しりとり大全集》(第21回) 『スタート・ミー・アップ』(ローリングストーンズ) Text by MASH

2022-02-06 14:44:02 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

キングクリムゾンの『スターレス』
から受け継いだ…
そうなると、
コチラも大御所の大名曲を出すしか無い!
という事でコレ!

ローリングストーンズ
『スタート・ミー・アップ』
Written by Jagger / Richards

現在連載中の『マシュメガネ対談』でも
ストーンズを熱く語っている俺たちだが
まだまだ語り足りないゾ!
だからこそ、ココでも登場させたのさ!

まあ本紙読者諸君なら
この曲を知らないワケはなかろう…

80年代のストーンズを象徴する大名曲であり、
「寝ている人を無理矢理にでも叩き起こし
決して止まらないゼ!」
と捲し立てる…
あの感じが実にタマランよね!

スティールホイールツアーでは
最高のオープニングナンバーとして、
その後もオープニング起用は勿論
アンコールにも登場する万能曲であり
気づいたら彼らの長い歴史中でも
「代表曲のひとつ」
となっている曲よね!

キースの弾く
「チャ〜ララ!」
というシンプル極まり無いリフが
俺たちのアドレナリンを一気に引き上げ、
「独自のストーンズ・ワールド」
へと引きずり込む!

何度も経験しているが
俺はやっぱり
「ライブのオープニング」
で聴く本曲がタマラナク好きだね!
「コレぞストーンズ!」
って気が毎回するもん!

アルバムでは
81年の「Tatto You」
に収録されているけれど
やっぱり
「ライブ盤」

「ライブDVD」
で聴いて欲しいよね!

「ブートなら尚良し!」
ってワケさ(笑)。
まあ、その辺の深〜いお話は
《マシュメガネ対談》↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/c/f4bb70881178099efe2e09df9fa43374
を読んでくれればイイ!

と言うことでメガネ!
次は
「プ!」
だぜ!
案外、名曲の多い「プ」だが
何を出して来るんだ?

読者諸君と共に
俺も期待して待ってるゼ!

《 編集長「MASH」筆 》


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第20回 )『スターレス』(キング・クリムゾン)Text by ハウリンメガネ

2022-01-02 14:29:33 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

読者の皆様、あけましておめでとうございます!
新年一発目は名曲しりとりからスタート!
回ってきたお題は「ス」!
せっかくの新年回ですので出しましょうこの曲を!

『スターレス/キング・クリムゾン』

はい!
現ラインナップのコンサートでも
最後半やアンコールで演奏されることが殆どであり、
ラークス期クリムゾンの終焉を飾った、
クリムゾンファンの中でも人気の高い曲
それが「スターレス」!今回の回答であります。

そもそもはアルバム
「Starless and Bible Black(暗黒の世界)」
収録の予定が何故かお蔵入りになり、
最終的にはラークス期最後のアルバム「Red」
のエンディング曲として収録された本曲は
ラークス・クリムゾンが練り上げてきた
爆発的な演奏と1stから培ってきた叙情性が一体化し、
崩壊寸前の混沌を「美」へ昇華したまさに「名曲」!

メロトロンのストリングスと
フリップ先生のロングトーンギターが宇宙の終着点を想起させる、
寂しさと壮大さを持ち合わせたイントロ
(ブルフォードのシンバルがまた美しい)。
ジョン・ウェットンの声で歌われるのは
自身の内部に存在する内宇宙。
星ひとつない暗黒。聖なる暗黒。

それに呼応するように
メル・コリンズのサックスが
物寂しくも力強いメロディとサウンドでレスポンスを入れて行く。
演奏のテンションはレッドゾーンだが、それに引っ張られないよう、
重く、深く、丁寧に宇宙の静謐を描くクリムゾン。

そして始まる崩壊。
徐々に各々のパートが楽曲の重力から逃れ、
新たな局面へ向かおうとフレーズを変化させていく。
ゆっくりと、だが確実に進んでいく崩壊。
そして先生のギターが混沌の中へ飛び込もうとその速度を加速させ……
ついに訪れる臨界点!

すべてのパートが一気に加速する!
ウェットンのベースもブルフォードのドラムもメルのサックスも
無論、先生のギターも、
全てが重力から解き放たれたように混沌の中を奔放に駆け巡る!
メルのサックスが秩序を取り戻さん、とテーマメロディへ戻るが、
バンドはまだ「混沌こそ我が墓碑銘」と云わんばかりに
再度の加速とインプロ、自壊と再生を繰り返す!

(ここでの先生、ウェットン、ブルフォードのインタープレイの応酬、混沌の中、全てが一つの終焉へ向かおうとするこのパートこそパワートリオが到達する最高の到達点の一つだと断言しておこう。聴かずに死ねるか!)

メルが奏でるテーマメロディの中、バンドは勢いを止めず、
ようやく、もはや自壊するエネルギーを失ったように
最高潮のテンションの中で曲は終わる。
だが、終わったのはあくまで曲の再生である。
再生が終わった後の静寂、それこそが「スターレス」である。
あの演奏を聴いたあとに感じる脱力感、あれが「スターレス」である。

ふと夜空を見上げた時、星の見える空の中、
心の中に浮かぶ星ひとつない、聖なる暗黒。
それが「スターレス」である。

聴け!
聴けば分かる!
この曲はそれぐらいのポテンシャルを持っている!

とまあ、原曲は上記の通りの名曲ですが、
個人的に、現ラインナップでのスターレスも捨てがたい!
写真のアルバム「ライブ・イン・シカゴ」は現ラインナップ
(正確にはビル・リーフリン氏在席時の8人編成期)
の作品中でも傑作の呼び声高き名盤ですが、
こちらでのスターレスは混沌ではなく、
インタープレイを含んだ秩序ある組曲としての
魅力ある曲に仕上がっております。

(それは同時にジョン・ウェットンとビル・ブルフォードが如何に奔放なプレイヤーだったのか、という証明でもあるのですが)

ジャッコの声はウェットンとは違うし、
トニーのベースもまたウェットンとは違う。
ドラムは3人だし、フリップ先生のアプローチも含め当時とは違う。
けれども、スターレスという曲の魅力は薄まるどころか、
オリジナルとは違う輝きを放っており
「ああ、クリムゾンとはやはり進化することと同義なのだ」
と実感できる名盤であります!

ああ、昨年21年の来日公演での興奮未だ醒めず!

そんな私が書いた「クリムゾン来日ライブ評」も是非熟読を!(↓)

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/da7d09050a49e6e18f981ed2b0fbeb7d

というわけで、名曲しりとり、
次回も今回同様『ス』であります!
(編集長、よろしく頼んます)

それでは本年度もご愛読のほど、よろしく!
ハウリンメガネでした!

《 ハウリンメガネ筆 》


〈 しりとり名曲大全集〉( 第19回 ) 『プレス』(ポール・マッカートニー) Text by MASH

2021-12-22 20:55:02 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

今回のお題は「プ」だ!
「プ」と言えば
ビートルズの「あの曲」を…

な〜んて安易な考えに
自然と行ってしまいそうだが、
ココはグッとこらえて(笑)
この曲に決めた!

『プレス』by ポール・マッカートニー
Written by ポールマッカートニー

結局ビートルズの流れですが(笑)
まあ今回はコチラで行こうと思います。

さて、ビートルズやポール好きの間でも
この曲を知らない方も案外多いはず…
それもそのはず…
「ポールが一番売れなかった時期」
に出されたシングル曲ですからねぇ(苦笑)。

時は86年!
アルバム『Press to play』に先駆けて
先行シングルとして発表された曲でしたね!
実はこのアルバムには思い出があるんだ。

俺は当時中学生で発売日当日
藤沢駅近くのレコード屋へ急いだのだが、
(実は予約もしていた)
その日は大雨でねぇ…。
購入後雨足はより一層強くなり
「コリャ駄目だ…」となってね。

友人の家へ駆け込み
そこで無理矢理聴かせて貰った…(苦笑)
いま思うと強引なお話だよなぁ…。
確か「相当不良の友人」だったんだが
名前が思い出せない…

確かクニちゃんとかクンちゃんとか…
そんな友人だったと思うけれど、
「ゴツい奴」だった記憶があるね。
この場をお借りして御礼申し上げます。

しかし彼の名は忘れても
この盤を人の部屋で何度も回したコト
は、昨日の様に覚えているのさ!
不思議なもんだねぇ(笑)。

都会的なサウンドメイクや
クラシカルやラテン的アレンジ…
そんな中、ちょこちょこと入る
「ポールらしい」
ロックン・ロールソングが
「ざあざあの雨の音」
と見事にシンクロしていてね…

全体的に冒険的アルバムだと思うけれど、
今この2021年に聴くと
「アーティスティックなアレンジ」
が多く、実に素晴らしい作品だと思うのよ!

おっとアルバムレビューになりそうだから
本曲『プレス』について書こう!
実はそんな実験的アルバムの中にあって
「一番ポールらしいポップな曲」
がこの『プレス』なんだよね!

コレをオープニング曲ではなく
B面最初に持って来たのは大正確でしょう!
「さすが!我らがポール!」
と、声を大にして言いたい気分だよ!

とにかく
「ダーリン!
   アイラブユーVERY VERY VERY match!」
から始まる
「ポール印がバシッと押された」
口ずさみ易い歌詞とメロディが
もう素晴らしいのなんの!

究極のメロディメイカーらしく
「一度聴けば覚えちゃう!」
そんなキャッチーさは勿論、
ポールの弾くギターソロや
多彩なヴォーカルワークにも
当然ながら注目して聴いて欲しい!

ただ、良質過ぎて売れなかった…
この時代は
「ポップよりもハード」
だったからね。
残念でならないよ。

この曲がある程度売れていれば
本アルバムも、もっと売れて評価されたハズ!
だってこのアルバムはポールファンでも
「聴いていない」
って人が多いんじゃないかな?

いや、そいつは間違っている!
毎度毎度で申し訳無いが
是非とも盤で聴いて欲しい!
( 写真はUSオリジナル盤!)
お分かりと思うが、
今こそ回して欲しい盤に他ならない!
さあ、そこの君もコレを回せ!

というコトで、
結局アルバムレビューになっちまったな。
申し訳ない…(苦笑)

さあ来年早々、次回は『ス』!
副編集長「ハウリンメガネ」!
年明けから何を出して来るのさ?

俺も読者共々、楽しみに待っているぜ!

《 編集長「MASH」筆》

 


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第18回 )『ランプ』(ザ・プレジデンツ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ)Text by ハウリンメガネ

2021-11-06 10:58:09 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

前回は編集長から超名曲で攻めてこられましたが、
今回は「ら」!
普段はあれこれ頭に浮かんでは悩みまくる私ですが、
今回はスパッと回答が頭に浮かびました!
では、参りましょう!

ランプ/ザ・プレジデンツ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ

(以下プレジデンツと略)

ところで、プレジデンツをご存知か?
アメリカはシアトルが生んだ三人組の
ゴキゲンなロックンロール大統領をご存知か?

グランジブーム勃興後のアメリカンロックシーンの中、
キャッチーなメロディとローファイかつ
エネルギッシュなサウンドを引っ提げて登場したプレジデンツ。
アメリカ大統領を名のるだけあり、
そのローファイかつキャッチーなロックの裏側には
しっかりとしたアメリカンルーツが根付いたサウンドが魅力の、
クリス・バリュー(vo,b?)
デイヴ・デドラー(vo,g?)
ジェイソン・フィン(vo,ds)
という三人組であります。

「おや?それぞれのパート表記に何故クエスチョンマークが?」
と気づいた方、お目が高い!
クリスとデイヴが弾くのはベースでもギターでもございません!
彼らが弾くのは謎のオリジナル楽器、ベーシターとギタベース!

……はい、半分は冗談です。
ベーシターはギターに太い低域弦を2本、
ギタベースはギターに弦を3本張ったものを
彼らがそう呼んでおるだけです(笑)。
が、このベーシターとギタベースこそが正に彼らのサウンドの肝!
1度と5度のシンプル極まりないオープンチューニングに調弦された
この2本のトンチキな楽器が鳴らすサウンドの素晴らしいこと!

キース・リチャーズの5弦オープンGチューニングが
数々な名リフを生み出したように、
弦の数を限定することによって逆に豊かにすら聴こえる
そんなサウンドが生まれたことは周知の事実。

2人合わせてたった5本の弦からアウトプットされる彼らのサウンドもまた、
不足どころか「ギターもベースも弦なんて2、3本で十分よ!」
と言わんばかりのグレイトでダイナミックなロックサウンド!

そもそも、三味線だって3弦のオープンチューニング楽器だし、ディドリー・ボウやスキッフルで使われる盥ベースのように1弦の楽器だって世の中には存在する。弦が少ないからといって表現力が狭まるなんてことはないのだ。なお、クリスは以前紹介したモーフィンの2弦スライドベーシスト、マーク・サンドマンとつるんでいたことがあり、互いに影響し合っていたのやも?)

今回紹介のこの「ランプ」は
そんな彼らの1stアルバム(1995年作)からのチョイス。
PVも作られている彼らの代表曲であります。

ちなみに1stの日本盤ライナーノーツにはchar氏のコメントが掲載されており、文末の「そうなのだ。ギターなんか3本ぐらい弦が張ってあればなんとかなるものなのだ」という言葉がプレジデンツの本質をよく表している。ベテランはやはりいいとこ突きますな)。

個人的によく聴いたのは1stよりも2ndなのだけど、
ベーシターとギタベースのローファイなグッドサウンドが
より味わえるのはやはり1st!
是非このシンプルな5本弦が生み出す
そんなゴキゲンなロックミュージックに触れていただきたい。

というわけで次回は「プ」!
「プププププ・・・・(笑)」
何が出るかはお楽しみ!
乞うご期待!

《 ハウリンメガネ筆 》


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第17回 ) 『天国への扉』(ボブ・ディラン)Text by MASH

2021-10-16 15:47:17 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

ひらがなの「て」で行くと
やっぱり邦題となるでしょ?
そうなりゃ、やっぱり「大本命」のコレ!

『天国への扉』ボブ・ディラン

(写真のボブは曲とは関係ございません)

言わずと知れた
ロック史というより音楽史の中でも
「これほど素晴らしい曲はない!」
と、俺なんかは思っちゃうんだけれど
皆はどうであろうか?

そもそも「ボブ・ディラン」と云う人は
シンプルなコード回しの中に
「素晴らしく厳かなメロディ」を乗せ
「信じられないくらいの音楽」を作り続ける・・・
まさに「そんな偉人」に他ならないわけだけれど
分かりにくいと思われる方も多かろう。

ボブの音楽を理解するには
「深い人生経験」

「ソコに真正面から逃げずに向き合うこと」
が重要である。
「生やさしい音楽ではない!」
ってコトだ。

そんな「ボブの代表曲」であるばかりか
「ギターを弾いて歌う者全員が知っておくべき曲」
だと俺は認識しているん曲で、
俺もかなりの頻度でライブにて歌う・・・
そんな曲だ!

唐突だが、俺はボブが大好きである。
もっと言えば、ボブと云うよりも
「彼の造り出す音楽」
が大好きなのである。
まあ、本紙読者諸君には
「様々なボブ話」は
もうお馴染みであろうことだろうが・・・

とにかく、独自な声で歌われる
そんな「深さ溢れる叙情的サウンド・・・」
 とでも言おうか・・・。
何を置いても素晴らしいんだ。

おっと、話を当曲に戻そう。
「ママ~」と死に際に語りかける出だし・・・
こう書くとクイーンで有名な
「ボヘミアン・ラプソディ」
を即答する方が多いだろう。

ただし、今日も言わせて貰おう!
「あんな曲と比べられたら困る!」
俺には断然『天国への扉』しかないんだ

「インチキ加減」が無いボブの本曲こそ
「ママ~」から続く
「死に際に唄う真の男の歌」
なのである!

ちなみに
「人を殺した男」の「ボヘミアン・ラプソディ」は
今も昔も、一向に好きになれない・・・。
「仕掛けが多い」そんな「クイーン・サウンド」は
近年もウケがイイらしいが、
「ボブのサウンドは真逆」だ!

「ルーツ」
に裏打ちされ
「永遠と同じメロディが続く」
場合が多いから、
ボブを日本人で理解している人は少ないのであろう。
ちなみに俺からしたらクイーンなんて
「何がイイのかサッパリ分からん!」

企画の趣旨からは外れるが
「薄く、うわべのメロディ満載」

「あのサウンド」には酔えない・・・。
深みが無いんだよ、深みが!

ピアノの音ひとつ取っても、
ギターのプレイを聴いても、
「エモーショナルさ」が、微塵も感じられない!
そんなクイーンとは、一体なんなんだろうか?

さて、ボブとクイーンでは
ココ日本では圧倒的にボブは不利である。
これは
「マディとクイーンどっちが人気者?」
という質問に近い!

そう、ボブの音楽は、
もはや「ルーツ音楽」なのだ!
本物はイミテーションとは違う!
ボブは「ある時期」を除いて
「本物であり続けている」と俺は思う!

もし「彼の音楽」を知りたいのなら
この曲を聴けばイイ!
ベスト盤、ライブ盤・・・
とにかく色々なところで聴ける。
輝き続けるこの「本物の曲」こそ
「音楽の深い部分」であり、普遍的価値である!

と言うワケで次は「ラ」だ!
さあ、ハウリンメガネ!
何を出して来る?
心して名曲を待て!

《 編集長「MASH」筆 》


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第16回 ) 「ヴィルヌーヴに憧れて」(プレイグス) Text by ハウリンメガネ

2021-09-04 14:29:03 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

クソッ!やっぱりそこを指定してきたか!
ブー!ブー!(ブーイング)
あ、違う。ヴー!ヴー!(ヴーイング) #

というわけで、
前回のしりとりで回されたお題は「ヴ」!
編集長、きっちり
「ブじゃないよ!ヴだからね!」
と釘を指してきた!

いや、わかりますよ、そりゃそうです。
「ブ」と「ヴ」じゃ大きな違いがある。
「ブードゥー」じゃなくて「ヴードゥー」。
「バン・ヘイレン」じゃなくて「ヴァン・ヘイレン」。

下唇を歯に押し当ててぇ〜
……「ヴ」!

となると普段の私の流れでいえば
「ヴードゥ……」と行きそうなもんだが、
今回はせっかくなので
「ヴ」と聴いた瞬間に思い出した、
普段の流れでは出さないところをピックアップ。

『ヴィルヌーヴに憧れて 』 by プレイグス

プレイグスをご存知か?
日本が誇るべきロック職人、
深沼元昭氏擁するロックバンド、
プレイグスをご存知か?

アメリカンミュージック、
特に南部サウンドを強く意識したギターを軸とした
実にグルーヴィーなロックサウンドを武器に
90年代中頃にメジャーデビュー。
2002年に活動休暇と称した活動停止後、
10年の間を開け、2012年に活動を再開し、現在も継続中。

ヴォーカル&ギターの深沼元昭氏
(フクシマン土屋氏と同じく福島県出身だ!)
はこのプレイグス以外にもソロプロジェクトのメロウヘッド、
元ピールアウトの近藤智洋氏とのバンド、ギーや、
佐野元春氏のバンドでも活躍し、
更にはレコーディングエンジニア、プロデューサー、楽曲提供と
八面六臂の大活躍を続けている、まさにロックの職人であります。
(実は筆者、中高生の頃からかなり尊敬しております)。

1996年作のアルバム
「センチメンタル・キックボクサー」に収録されている当曲は
1982年にレース中の事故で亡くなったF1レーサー、
ジル・ヴィルヌーヴへの憧れをソリッドなギターリフに乗せて歌った、
まさにF1レースさながらの勢いに溢れた一曲であり、
ひたすら「why can not I be you?」と繰り返されるリフレインが、
言葉の連なりだけが情感を生むのではなく、
同じ言葉を繰り返すことで生まれる情感がある、
ということを教えてくれる良曲であります。
(言葉の繰り返しによる情感というのはまさにブルースの方法論なのだけど、長くなるので割愛)。

が、これだけでは話は終わらない。
実は上記のアルバムとは別に、
2012年発の「アワ・ラスティ・ワゴン」というアルバムにも
当曲が収録されている。
こちらは当時の基本的なアレンジはそのまま、
細かいアレンジとサウンドをブラッシュアップした新録ベスト、
という作りのアルバムになっているのだが、これが面白い。
「えっ、そこ変えるだけでこんなに印象が替わるの!?」の連続!

氏曰く
「当時(1996年)はアナログレコーディングとデジタルレコーディングの過渡期で、デジタル録音の癖を把握できていなかった」
とのことで、確かにオリジナルと新録版を比較すると
圧倒的に新録版の方が音がよい。
そしてなにより、
オリジナルでのプレイよりも新録版の方が演奏が気持ちいい!
「年齢とともに上手くなるとはこういうことか!」
と、当時の筆者は唸りながら感服しきりでありました。

世代的にうちの編集長と深沼氏は同年代なのだが、
こういう人たちがプレイしてくれた
「60、70年代的な音をきっかけに音楽にのめり込んでいった」のがまさに私。
音楽には必ず系譜がある。
好きになった音楽のその親は?さらにその親は?
という探究心が生まれるのもきっかけが良かったからに他ならない。
その意味でもこの曲については是非書いておきたい……

なんてことをね、
「ヴで!よろしく!」と言われた瞬間に思ったわけです
(なにせ"ヴ"ィルヌー"ヴ"と、ヴが二つもついとるわけですから(笑))。

というわけで珍しく
日本のロックバンドから一曲お届けしたところで
次回は「て」「て」でございます!
ひらがなの「て」で!
とは申しません(笑)!

さあ、編集長、どう出るか?
乞うご期待!

《 ハウリンメガネ筆 》

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《 しりとり名曲大全集 》 ( 第15回 ) 「トライン・トゥ・ステイ・ライヴ」(アサイラム・クワイア=レオン・ラッセル&マーク・ベノ)Text by MASH

2021-08-07 16:04:13 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

というわけで
「今回のしりとり」
ハウリンメガネからのバトンは
今回も「ト」……
じゃぁ、ちょいとヒネッて!

「Tryin'to stay'live」
Written By レオン・ラッセル&マーク・ベノ

レオン・ラッセルと言えば
古いロック・ファンなら
「バングラディッシュのコンサート」
での大活躍がお馴染みのコトでしょう。
また、よりマニアな方なら
「ジョーコッカーとのライブ盤」
やら
「シェルターレコード盤」
やら・・・。

まあ色々と出て来ますが、
「どれも黒さを強調した!」
そんなイイ盤が多く、必聴でしょう。

逆に「洋楽をよく知らない方」でも
彼の大名曲「Song for you」

「カーペンターズの曲」
なんかで
「あっ、コレ聴いたこと有る!」
って云う・・・「変な立ち位置」の人です(笑)。

今回は彼がソロ前に「マーク・ベノ」と組んでいた
「アサイラム・クワイア」の2枚目(録音は69年春)
から
『Tryin' to stay'live』を紹介しよう。
ちなみに「本2ndアルバム」は
レオンが有名になった後に
当時の録音テープを元に出された作品だ。

そんなお陰で
「全体的にラフな仕上がり」なのだが、
そこが俺は気に入っていてねぇ。

今回取り上げる曲も、最低限の味付けで
レオンの「黒い歌」と「ピアノ」
そして「リズム隊」と「コーラス」というシンプルさ。
ただ、シンプルだからこそ
「レオンの歌が際立つ!」

この人は全ての楽器をコナス人だから
サウンドメイクも実に素晴らしい。
後のソロ作品群では
「多少懲り過ぎてしまう」
トコロも垣間見えるが、本作、
強いて言えば「この曲」くらいの
「ベーシックさ」がイカシテイル!

「ソウル・R&Bスタイル」で迫るこの曲では
多いに「レイ・チャールズとレイレッツ」を意識し
やっぱり「好き物感が溢れる!」
そんな出色な出来栄えがタマラン!

そして、何度も言うが
「レオンは黒い!」
俺が聴くところ
「白人の中でもトップクラスの黒さを誇るヴォーカリスト」
であろう。

そして、当然この曲でも
ソコが聴き所であり、
「何度も針を落としたくなる!」
そんな心地良さがある。
読者諸君にも是非オススメしたい盤でR!

余談だが、俺は彼に逢った時
「アサイラム・クワイア」の「1st」!
LPに、サインして頂いた(写真↓)。

と云うコトで
次は「V」だから「ヴ」!
「ブ」じゃないぜ!
「ヴ」だ!

さあ、ハウリンメガネ!
アレしかないか?
それとも・・・さあ、何を出して来る?
読者共々、俺も期待しているぜ!

しりとりは永遠に終わらない・・・・

《 編集長「MASH」筆 》
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《 しりとり名曲大全集 》 ( 第14回 ) 「ラウンドロマット」(ロリー・ギャラガー)Text by ハウリンメガネ

2021-07-03 14:03:06 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

「ラ」?「ラ」ね。
うーん、「ラ」が頭につく曲は豊富なので
あれこれ迷ってしまうのだけど
ここは一つ王道を題に取らせて頂こう。

「ラウンドロマット/ロリー・ギャラガー」

ええ、最近でこそ
「ミュージシャンズ・ミュージシャン」のような扱いになってしまい、
あまり話題に出す人もいませんが、
ブルースロック業界でトップクラスにブルース度が高い
そんなスーパーギタリストといえばこの人!
ロリー・ギャラガーですよ!

ボロボロのストラトをレンジマスター
(ギターのシグナルをブーストする機材)
を通して「ヴォックスAC30」アンプにプラグインし、
チャイミーなクリーンからアンプが限界を超えて鳴っている
そんなギャンギャンのドライヴサウンドまで
手元のコントロールだけで操りながら
歌とハーモニカまで見事にこなす、
まさにロックを王道的ブルーススタイルで乗りこなした
偉大なるアイリッシュ・ブルースマンであります!
(しかもスライドも上手けりゃ、マンドリンなんかも弾きこなす多才っぷり)

今回ご紹介の当曲「ラウンドロマット」
大名盤「ライブ・イン・ヨーロッパ」のA2に収録。
観客の手拍子に応えるようなシャッフル・ビートにノって
ロリーの豪腕リフが火を吹くロケンローナンバーであります!
(個人的にヴァン・ヘイレンの「ホット・フォー・ティーチャー」の元ネタなんじゃないかと疑っているのですがどうでしょうねぇ?)

ロックンロールらしいサウンドの中でも
歌と呼応するよう細やかにギターのドライヴ感をコントロールする
ブルースフィールあふれるロリーのギターはもちろんながら、
ゲリー・マッカヴォイ(b)とウィルガー・キャンベル(dr)のリズム隊がすごい!

ロリーはデルタスタイルの影響が強いのか
割と曲中でも自分のタイム感に従って
テンポに対し突っ込んで弾いたりモタらせたりするのだけど、
二人ともバチッとロリーに合わせていく!

ときにはロリーと同じタイム感で。
ときにはロリーの奔放なプレイを支えるように
ジャストのタイムでバックアップし、見事に緩急をつけていく!
(正直ZEPのジョンジーとボンゾ並に息の合ったリズム隊だと思うが、残念ながら一般的な評価を聞いたことがないんだよなぁ)

クイーンのブライアン・メイが
ロリーに憧れて似た機材を使っていたり、
ミック・テイラー脱退後のストーンズに誘われたり(入らなかったけど)、
リッチー脱退後のパープルに誘われたり(入らなかったけど)、
デビュー前のボンゾがロリーの大ファンで
ZEP加入前にロリーと組みたがっていた為、
危うくZEPが結成されないところだったり(されたけど)、
と業界内人気の凄かったロリー・ギャラガー。
そりゃそうでしょう、これを聴けばその気持ち分かるもの(笑)。
(余談だがプライベートでは物静かな物腰の柔らかい人だったらしいので、そういう所も人に好かれた一因でしょうな。)

当曲収録の「ライブ・イン・ヨーロッパ」
そんなロリー・ギャラガーの魅力がロッキンなバンドサウンドあり!
デルタ・スタイルでの弾き語りあり!
で満ち溢れた超名盤!
ぜひアナログでご一聴頂きたい次第であります。

というわけで次回は「ト」……
あれ?前回も「ト」だったな……
まぁいいか!名曲しりとりにお題切れはないでしょう!
というわけで編集長!
次回も「ト」で!よろしくお願いします!

《 ハウリンメガネ筆 》


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第13回 ) 「遠くで汽笛を聞きながら」(アリス)Text by MASH

2021-06-16 14:14:07 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

今回のしりとり・・・
お題は「ト」だ!
「ト」で始まる曲って、
それこそ結構あってね!

大御所の名曲でもイイし
ブルースの名曲でも書こうか・・・
な~んて思いながらも
今回は「こんな1曲」を選んでみた。

『遠くで汽笛を聞きながら』 By アリス
作詞:谷村新司 作曲:堀内孝雄

70年代半ばから
「日本の音楽シーン」
を引っ張った彼らも
今や70代に突入しているわけですね・・・

それこそ、俺の幼少期には
彼らの「解散公演」が大きな話題となっていて
レコードなんかで音は聴けた・・・
そんなグループなんだけれど
いやぁ、俺の母親が好きでねぇ(笑)
結構「普通に聴こえて来た音」なんだよ。

余談だが
「堀内さん(ベーヤン)」

「ソロ公演」
は何度か母に連れられ観ているんだが、
アリスはまだ観ていないから
「一度は見ておきたい!」
んだよ、俺。

で、アリスが素晴らしかった部分って
「谷村さん(チンペイさん)」

「堀内さん(ベーヤン)」
と云う
「シンガー・ソング・ライター陣」
多種多様な曲を書き上げるワケで
2人の才能溢れる共作に名曲が多いんだ!

そして「そのコンビ」を支えるドラマー!
そう!「キンちゃん」こと「矢沢さん」
(彼もアリスで多数作曲をしていますが・・・)
叩くタイトなドラム!
が、ロック・バンド的にまとめ上げちゃうのよ。

ちなみに、よく聴いた盤は
やっぱり「ライブ盤」だね。
「武道館のヤツ」
(メイン写真「栄光への脱出」)

「後楽園球場のラスト公演」
で、絶対キマリだろ!

で、この曲は両盤に収録されていて
エンディングに近いところでプレイされているよね。
当然、ライブでも泣かせるワケさ・・・
そんな「ロック・バラードの名曲」であり
鍵盤とバンドのバランス
そして「ベーヤン」のシャウト!
が「もうタマラナイ」んだ!

「チンペイさんの詩」

「ベーヤンのビートリーな作曲」
がマッチした「彼らの代表曲」であり
俺も大好きな曲だからこそ、
この「名曲しりとり」で取り上げた。
ぜひとも後世に残したい・・・・
まさに「そんな一曲」に他ならない!

そして何度も言うが
「ライブ盤」
もしくは
「ライブDVD」
等で
「アリスのライブ」
も、ぜひ味わって欲しい!

いつの時代も
あえて「アレンジを変え」ながら
その時代、その時代で
「ロックのお手本的演奏」
が聴ける!からね。

ちなみに写真の
「78年の武道館ライブ」
を収めた
「栄光への脱出(2枚組)」
では
「チンペイさんのMC」
もメッセージが強く、
アリスの良さが存分に詰まっているゾ!

そして、ココで聴かれる
『遠くで汽笛を聞きながら』
こそ、間違いなく
「ライブのクライマックス」
であり、全編で聴かれる
「キンちゃん」の「タイトなドラム」
笑っちゃうほど見事なのだ!

特にこの曲では
「ベーヤン」の「ロックなカウント」から
すでに
「オーバードライブ全快でハウっちゃってる・・・」
そんな
「ハードエッジなリードギター」
と噛み合うように
「ドラムをグイグイと入れて来る!」
ワケよ!

そんな
「怒涛の叩きっぷり!」
に幼少時代の俺は結構ヤラレタんだ!

「静寂」を切り裂くように入る
「コレぞ、Rockドラム!」
と呼べるサウンドはどうだ!

「タイトなタム回し!」
そして
「シンバルのアタック音!」
終いにゃ
「バスドラの連打!」
まで!
全てが「俺のドラム・プレイ」
影響を与えているんだよ!

バンドマンやドラマーも、ぜひ一聴あれ!

と、いうことで
次は「ラ」!
さあ、副編集長!
何を出してくる?
乞うご期待だ!

《 編集長「MASH」筆 》
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《 しりとり名曲大全集 》 ( 第12回 ) 「ズーム・イン・ズーム・アウト」(リンゴ・スター) Text by ハウリンメガネ

2021-05-01 13:26:49 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

……ズ?ズ?……ズ?

アイウエオカキクケコサシスセソ……
あっれぇ?ないな?

実は「ズ」から始まる曲って中々ない!
編集長め!ジョーカーを切りやがったな!

前回の当コーナーで
ビースティーズの「ガールズ」を出された私。
読んだ瞬間に冒頭の事実に気づき、
心の中で編集長に毒づきながらも
必死で脳内曲リストを手繰っていたのであります。

途中いくつか候補曲を思いつくも頭の中で編集長が

「ハッハッハ!そう来ると思ったよ!それくらいしか浮かぶまいて!ハッハッハ!」

と怪人二十面相の如く高笑う姿が脳裏をよぎるのです。

こうなれば明智小五郎の如く
どうにか編集長の裏を掻いて見せねば副編集長の名が廃る。

そんな私でしたが、答えは意外なところから降ってきたのです。

というわけで。
今回のしりとり、「ズ」の回答は

「ズーム・イン・ズーム・アウト」 By リンゴ・スター

今年の3月19日にリリースされたリンゴ・スター御大の
最新EP「ズーム・イン」からの一曲であります!

本曲はジョン・リー・フッカーのブギーを彷彿とさせる
腰の座ったロックチューン!

冒頭からズルっと引きずり系の泥臭いブルージーなギターリフを弾くのは
ドアーズのロビー・クルーガー!
(途中途中聴こえてくるスライドもロビー?もしくはもう一人のギターのジェフ・シルバー?ロビーな気がするな)

本曲の聴きどころは
やはりリンゴの歌とドラム!
御年80歳にしてまだまだ現役!
特にこの曲のドラムについてはリンゴの旨さが身に沁みる!
(耳に沁みる?)

ドロッとしたジョンリーライクなブギーとドラムというのは実はかなり難しく、
アンマッチなプレイに陥ってしまうドラマーも少なくないのだが、
そこはやはり、リンゴ!
ドスッとしたドラムできっちりブギしている上に
ビートルズ時代と相も変わらぬ歌とマッチした
あの叩き方は抜群にグルーヴィー!

そんなわけで次回は「ト」!
何がでるかな何がでるかな!乞うご期待!

あ!因みに当曲収録の「ズームイン」、
かなりいい盤なので、来週の私のコラム
「ヴァイナル中毒」
で採り上げるのでこちらもお楽しみに!

アディオ~ス!

《 ハウリンメガネ 筆 》


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第11回 ) 「ガールズ 」(ビースティ・ボーイズ) Text by Mash

2021-04-03 14:02:04 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

さて、今回は「ガ」です!
「ガ」と言えば、まあFABでもボブでも・・・
それこそ名曲はすぐに思いつくんだけれど
「それじゃぁツマラン!」
でしょ?
と言うコトで、コレ!

『ガールズ』
(Beastie Boys)

白人ラップの先駆けという意味以上に
彼らのデビューアルバムにして
ロック・ポップ史に残る大名作
「Licence to ill」(1986年)
(ボブの名曲「Licence to kill」との酷似もイイ!)

そこに収められた
「ボーン、ボン、ボンボボン」
というコーラス上でラップされる
そんなポップ・ラップの傑作曲がコレ!

とにかく彼らの初来日公演を
本紙でお馴染み「フクシマン土屋」と共に
「後楽園ホール」で観た衝撃は忘れられない・・・。
コレ1枚しか出ていない状態での来日公演!

時は俺たち中学1年生・・・
「丸坊主の野球部員」
だった頃のお話・・・
コレだけ聞いても
「かなり場違いな感じ」でしょ(笑)?

しかしあの会場内の熱気!
そして「強烈な大音量のグルーヴ」!
いやぁ「すぐにKO」されたコトを
昨日の様に思い出すよ!

ストリートを十分に感じさせた
「踊れないラップ」時代の傑作であり
「永遠に盤で聴きたい!」
そんな1枚であり、曲である!

当時の俺には
「初期のストリート・ラップ」って
「物凄くロック」に聴こえていてね・・・
それだけ「当時のロック」が
「軟弱に聴こえた」ワケだよ。
そーいう意味でもこの盤は
「ロックの名盤」と言えると思うね!

さあ、メガネ!!
次は「ズ」 だ!
コレはちょいと難問だゾ!
心して挑め!

《 編集長「MASH」筆 》


《 しりとり名曲大全集 》 ( 第10回 ) 「キャント・ウェイト・ノー・ロンガー」(オーティス・ラッシュ) Text by ハウリンメガネ

2021-03-06 13:26:02 | 編集長と副編集長の名曲紹介「しりとり名曲大全集」

「き」?うーん「き」か。
この前お題に「き」が来たときに
あれだこれだと考えたけど、
時間が経つと「なんか違うもん」を出したくなる…
今出したいもの……
今聴いてほしい人…
これだ!

「キャント・ウェイト・ノー・ロンガー」
オーティス・ラッシュ!

アルバート・キング御大同様、
右利き用ギターを弦の張り方も右利き用のまま
レフティで弾きこなし、バディ・ガイと共に
マディ以降のシカゴブルースシーンを支えた・・・
そんな「偉大なるブルースマン」それが
オーティス・ラッシュ。

残念ながら
「シカゴブルース第二世代」の中で
一般的知名度としてはバディ・ガイに水を空けられ、
その特異なレフティスタイルについては
アルバート・キング御大のイメージが強すぎ、
今や「オーティスと云えば?」「レディング!」(大御所!)
と応える人が大半という・・・
歯噛みしたくなる現状なのであります……
(なお、「レディング!」って応える人も少ないのでは?という疑問については「レディングも聴け!」の一言で片付けさせて頂きたい。聴け!)

しかし待て。
確かに現代において、彼の知名度は下がったかも知れぬ。
だが、彼の影響を受けていないロックギタリストはいない。
ZEPの1st収録の「I Can't Quit You Baby」
クラプトンがブルースブレイカーズでやった「All Your Love」
そしてSRVのバンド名の由来にもなった「Double Trouble」
これぜーんぶオーティス・ラッシュ!

そう!
オーティス・ラッシュはブルースロックのギタリストに
多大な影響を与えた男!
つまりZEPやクラプトン、SRVに影響された人は
みーんなオーティス・ラッシュの孫弟子!
みたいなもんなのであります。

今回ご紹介の「キャント・ウェイト・ノー・ロンガー」は
そんなオーティス・ラッシュの1stアルバム
「Mourning in the Morning」(69年作)の
B面エンディング曲でございます
(なお、写真の筆者所有盤は73年の「フランス・リシュー盤」!ジャケもオリジナルは本人の写真だがこちらはイラスト。でもいい味出てるでしょ?)。

「えっ?69年に1stアルバム?ZEPとかクラプトンが影響されたなら、もっと前から活躍してたんじゃないの?」

いいところに気づきましたお客人。
そもそも当時のブルース(ブラックミュージック)レコードと云えば
シングル盤が殆ど。
オーティス・ラッシュもレコードデビュー自体は56年、
コブラレコードから「I Can't Quit You Baby」でデビュー!
その後続々とコブラでシングルを吹き込むも色々あってコブラが倒産。
その後は名門チェスでシングルを吹き込むもアルバムは出ず、
結果このアルバムが1stとなるわけです。

実はこのアルバム、以前「マシュメガネ対談」で名前の出た
ポール・バターフィールド・ブルース・バンドのギタリストにして
ボブの「追憶のハイウェイ61」への参加でもお馴染み、
マイク・ブルームフィールドがプロデュースを務めており、
大半の曲がブルームフィールド作。
当時、コブラ、チェスでのサウンドを期待していた・・・
そんなブルースファンから「酷評を受ける」
という曰く付きのアルバムなのですが、なんのなんの!

確かにコブラやチェスでのオーティスサウンドではないが、
このアルバム、ソウルミュージックの聖地
「マッスルショールズスタジオ」で録音されており、
濃口ソウルのバンドをバックにオーティス・ラッシュが
オーティス・レディングばりに唸り上げ(ややこしいな)、
ギターのキレも抜群のご機嫌R&Bアルバムとなっているのであります!
(実はデュアン・オールマンも一曲参加!)

そんなアルバムのエンディングを〆る
「キャント・ウェイト・ノー・ロンガー」は
ブルック・ベントン先生ボビー・"ブルー"・ブランド師匠をも思い起こさせる、
カラッとした明るさの後ろにセンチメントが見え隠れする!
涙ちょちょぎれ系のソウルブルース!
女性のコーラスも入ったバックを背にオーティスの野太い歌声が沁みる!

時代の流れと情報の海に押し流され忘れられがちな偉人、
オーティス・ラッシュ。
あなたも是非如何?

……というわけで
とうとうブルースを出しちゃいました!
編集長!次は「ガ」です!
益々濃くなる「しりとり対決!」
次の手や如何に!乞うご期待!

《 ハウリンメガネ筆 》