はいはい、「ル」ね。
る〜るる〜るるるる〜るる〜、っと
(○子の部屋風に)……
むむっ、意外とないな、「ル」。
いや、正確には
「あるけど今の気分に合うものがない」な。
む〜むむ〜むむむむ〜むむ〜
(徹○の部屋風に)……
これにしましょう。
ルイーズ/ジョン・リー・フッカー
出ました!
キング・オブ・ブギーにして
ワン・アンド・オンリー!
ジョン・リー・フッカー御大でございます。
当曲収録のアルバム「ハウス・オブ・ザ・ブルース」(写真)はジョン・リーのチェス時代のシングルが集められたもので(この時代のブルースアルバムは大抵そうですが)、ジョン・リー節がバッチリ聴ける名盤であります。
皆様ご承知の通り、ジョン・リー・フッカーのトレードマークといえば靴音と共にワンコードで掻き鳴らされるギター、そして低く唸るあの深い声で呟かれるトーキングスタイル。
このジョン・リー三点セットといっていい特徴についてはどのアルバム(バンドスタイルのやつは除く)でも貫かれているのでもう「どれ聴いても聴きゃ分かるから聴け!」の一言で終わらせるとして、本曲「ルイーズ」の何がいいか。
これ、セカンド・ギターとしてエディ・カークランドが参加しているのだけど、これがポイント。
彼のジョン・リーの邪魔をしない、+αに徹したプレイは如何にジョン・リーというワン・アンド・オンリーとプレイすることが難しいかよく分からせてくれるのです。
ジョン・リーはデルタスタイルでの演奏がやはり格別で、バンドを従えたジョン・リーはどこかスクエアな音になる(キャンド・ヒートとの作品など良いものもあるけど)。
これ、理由は簡単でバンドがジョン・リーについていけないのだ。
ジョン・リーがプレイするワンコードブギーはそのスタートもエンドもシフトアップもダウンも全てジョン・リーがハンドルを握っているし、そんなジョン・リーのハンドル捌きは独特すぎる。
そんなブルースマンとプレイするとすればズレる可能性が高いのを覚悟の上で必死にジョン・リーのリズムに食らいつくか、「フッカーの兄さん、すいませんが今日の録音はバンド側に合わせて頂きたくてですね……」とお願いするしかない。
事実、ジョン・リーは合わせようと思えば合わせられる人で、タイトなバンドの上で演っているものもある。あるのだけれど……それはジョン・リー・フッカーのブギーではない!やはりジョン・リーのブギーというのは彼のリズムがその根底にあるもので、リズムの主導権を他のプレイヤーが握ると別物になってしまう。
ジョン・リーのブギーのまま、少しだけ色を添える、そのギリギリのラインを留めているのが「ルイーズ」のようにジョン・リー+αの人数での録音だと思うわけですねぇ、私は。その辺りのさじ加減をわかって頂くためにも是非ルイーズ、そしてハウス・オブ・ザ・ブルースをご一聴下さいませ。
というわけで次回は「ズ」。
「ズ」は中々ないんですな。
編集長がどの札を切るか……乞うご期待!
《 ハウリンメガネ筆 》