《ハウリンメガネ》
はい!チャーリー追悼対談はまだまだ継続!
今回は
「映像で迫るストーンズの魅力!オフィシャルアイテム編」
ということで行きましょう。
{ 編集長「MASH」 }
おう!そりゃ語りガイがあるな!
《ハウリンメガネ》
まあ、沢山ありますよね。それこそ
「ロックンロール・サーカス」
「ワン・プラス・ワン」
「ハイドパーク」
「コックサッカー・ブルース」
辺りは有名な映像ですが……
{ 編集長 }
おいおい、お蔵入りも含んでいるじゃないか(笑)!
俺の幼少期に唯一見れたブツが
81年のツアーを収めたライブ映画
「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」
だったよ!
《ハウリンメガネ》
ああ、キースがギターで客を殴るアレですね(笑)!
{ 編集長 }
あのシーンは傑作だったなぁ!
ファンの間では語り草だし、
アレからフロントにハムの付いた
「カスタム・テレャスター」が売れたんだよ!
既に生産終了していたのに、みんな中古で探してね。
《ハウリンメガネ》
出ていた時は余り売れていなかったんですか?
{ 編集長 }
実際は大ヒットしたギターではなかったんだよ。
79年にはアメリカではもう「生産を終了」していてね・・・
でもあの映画以降に脚光を浴び
ちょうど「フェンダーJapan」が創設された時期
と重なって「日本製黒カスタム・テレ」が
世界中で売れたんだよ!
《ハウリンメガネ》
なるほど。
{ 編集長 }
また、ミックの息切れも話題となり
「ミックよりキース!」
という風潮が「あの作品」から生まれたんだ。
《ハウリンメガネ》
他にも「ブリッジ・トゥ・バビロン」ツアーとか、
マーティン・スコセッシが撮った「シャイン・ア・ライト」
ドキュメンタリーの「クロスファイア・ハリケーン」などなど……
数が多くて見るのも大変!
{ 編集長 }
他にも「25×5」や「ストリップド」もあるぞ!
時期はバラバラだが、ソコはやっぱりストーンズ!
「一筋のロックンロール道」が有って気分イイんだよ!
《ハウリンメガネ》
しかも作品それぞれの面白さがありますからね。
ただ、これらを一枚々々話してるとキリがありませんし、
今回はそれら全部の良さが味わえる作品にフォーカスしたい!
{ 編集長 }
おっ?その作品とは?
《ハウリンメガネ》
「フォー・フリックス」です!
{ 編集長 }
ああ!ありゃ全てにおいて傑作だ!娯楽性もな!
《ハウリンメガネ》
40周年ベスト盤の「フォーティ・リックス」リリースに伴う
2002〜3年の「リックスツアー」を収録したブツですが、
アリーナ(ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデン)
スタジアム(ロンドン・トゥイッケナム・スタジアム)
シアター(パリ・オリンピア・シアター)
と、サイズの違う3種類の会場での映像を網羅して、
このツアーのプリプロやメンバーのやり取りを収めた
仰るとおり「傑作ドキュメンタリー」も収録した4枚組!
{ 編集長 }
ホント文句なしだ!
《ハウリンメガネ》
その上、バックステージの映像も豊富だし、
スタジオセッション、本人たちはもちろん
ゲストミュージシャンのシェリル・クロウ、
対バンのAC/DCのインタビューまで入って……
これはもはやストーンズ幕の内弁当!
{ 編集長 }
それを言うなら
「ロックンロールのスペシャル定食」だろ!
《ハウリンメガネ》
定食でもいいですが、それじゃ持ち帰れないので・・・
どこか「ストーンズ弁当」とか出さないかしら?
そういや昔、あなた、
店で「ストーンズの発泡酒」出してませんでした?
{ 編集長 }
おー、出してた!出してた!
サントリーが出した「ローリングホップ」ってヤツ!
あのベロマークの商標にバカみたいな金額を出して
商品化したみたいだけど、見事にコケチマッタヤツね(笑)。
《ハウリンメガネ》
ま、それは置いといて(笑)
この人たち……特にミックがそうだけど、
箱のサイズに応じてステージングを変えてくるから
それぞれの良さがあるじゃないですか。
それを並べて比較できるのは面白いですよね。
{ 編集長 }
このツアーは本当に良かった!
日本では「ドーム」以外にも
「横浜アリーナ」と「武道館」公演も実現してね!
アレが「最後のストーンズ」と言ってもイイくらいさ。
最高のツアーだったよ。
《ハウリンメガネ》
アリーナとスタジアムはデカいから
とにかく動くんですよね、みんな。
その中でもミックは距離を取って動きもスピーディーで派手に動く。
で、シアターはやっぱり奥行きが短いから
ミック以外は動きは控えめ……なんだけど、
ミックも動き方を変えてるんですよね。
{ 編集長 }
ショーの内容、質、共に変わるんだよね!
《ハウリンメガネ》
派手に見えるように大きなアクションはとるんだけど、
ちゃんと他のメンバーにぶつからないように位置を固定してるんですよ。
アクションは大きいけど、ムーブは控えめ。
この辺はやっぱり熟練の技ですよね。
{ 編集長 }
そうだね!百戦錬磨ってとこだろうね。
《ハウリンメガネ》
あと選曲ですよ!
スタジアムとアリーナはやっぱりヒットパレード的にやってる。
まあ、それでもオッ!となる曲、「スルー・アンド・スルー」とか、
ボビーのサックスソロが冴えてる「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」
とか入ってくるんだけど……
そうそう、「キャント〜」のチャーリーは完璧にジャズドラムですよね。
キースも結構ジャジーなトーンで弾いてて
「やっぱ上手えなこの人」とか思いながら見てたんですけどね。
{ 編集長 }
ストーンズってロックなイメージのセイで
「細かく聴かれない」じゃない?
コレってもの凄く残念でならないんだけれど、
結構「個々のプレイは日替わりで面白い」のよ!
《ハウリンメガネ》
確かに!で、話を戻してシアターの選曲!
「うわっ!それやるんだ!?」の連続でしょ(笑)?
{ 編集長 }
俺は「横浜アリーナ」での「ラヴィン・カップ」だな!
アレは一生忘れないね。
《ハウリンメガネ》
「ハートブレイカー」とか
「ノー・エクスペクテーションズ」とか
「ストレイ・キャット・ブルース」とかねぇ。
あ、「ゴーイング・トゥ・ア・ゴーゴー」もいいな。
{ 編集長 }
「ハートブレイカー」はヴードゥーツアーでもやってたぞ!
《ハウリンメガネ》
あ、そうですね。
ただ、キャパが小さい分、
コアなファン向けに選曲してたんですかね。
このTPOに応じた選曲が出来るってのは
長年の経験が生み出した深みですよね。
{ 編集長 }
このツアーは会場ごとにファン層と値段を分けていたんだ。
「ビジネスマン・ミック」の凄味だろ!
スタジアムよりもアリーナそしてホールと
どんどん高値になる仕組み!
高い会場ほどレア曲をヤル!みたいな感じでさ。
《ハウリンメガネ》
それだから観客もいい感じで、
シアターはメンバー紹介の時、
「チャーリー!」コールが起きて、
チャーリーがちょっと喋るんですよね。
{ 編集長 }
あれ以降「チャーリーコール」が普通になるからね!
もうあのコールも出来ないと思うとなぁ・・・。
《ハウリンメガネ》
おっと、しんみりは早いですよ!
ま、そんな感じでどの会場でもプレイも曲もいいんですけど、
個人的に言及したいのはカメラワーク。
細かくカットを割ってて、ギターの手元のアップが多いのが素晴らしい!
凄く勉強になりますね。
{ 編集長 }
実際キースとロニーのコンビが良かったのは
「あの時期まで」と俺は思っていて
その分、勉強にもなるんだろうな!
《ハウリンメガネ》
あの……いつも不満なんですけどね……
{ 編集長 }
何が?
「アイ・キャント・ゲット・ノゥ!」
《ハウリンメガネ》
サティスファクション!
いや違う違う!違わないけど(笑)!
あのねぇ……ライブ映像ってギタリストの左手はそれなりに映るんだけど、
右手が写んないんだよね。
だからこの映像みたいにピックアップセレクター切り替える瞬間!
が映ったりすると「オオッ!」ってなる。私。
{ 編集長 }
彼らは「細かくいじっている」んだよね!
《ハウリンメガネ》
特にロニーに寄る絵面が多くて、
ロニーのスライドの滑らせ方とか、
その時の右手もよく見えるからすごく勉強になる。
{ 編集長 }
まあ、その辺はプレイヤーしか分からんし
一般的には入れ難いカットでしょ。
《ハウリンメガネ》
しかし、まあロニーはやっぱりスライド上手いですよね。
ラップスティールとかワイゼンボーンも弾いてるし。
{ 編集長 }
彼らしいスライドって感じでね。
フェイセズ時代から基本は同じだから
俺は時々フェイセズを思いだす時あるけれどなぁ(笑)。
《ハウリンメガネ》
そういや、キースとロニーのギターコレクションが
沢山見られるのも嬉しいところですよね。
{ 編集長 }
いやいや、全部欲しくなるから危険さ。
《ハウリンメガネ》
もちろんキースはミカウバー、355、レスポールjrのTVが、
ロニーはハードテイル・ストラトとゼマティスが金看板なんだけど、
二人ともちょいちょい新しいギター使ってんですよね。
{ 編集長 }
キースはちゃんと曲のフィーリングに合わせて持ち替えるでしょ?
使い方も申し分ない!キースがギター屋やったら売れるぞぉ!
《ハウリンメガネ》
やらないって!
しかしロニーが新しいギターを使うのは見慣れてるから
ジェリー・ジョーンズのエレキシタール持とうが、
デューセンバーグ持とうが「おっ」で終わるんですけど、
キースがトムアンダーソンのテレシェイプを持ったのを見たときは
「えっ!」てなっちゃいますよ(笑)。
いや、別になに持ったっていいはずなんですけどね(苦笑)。
{ 編集長 }
だからギター屋やったら「あんなギター」でさえ売れるんだよ!
《ハウリンメガネ》
やらないって!
でもキースも元々アンペグのクリスタルとか
ミュージックマンのシルエットとか、
結構その時の目新しいギター使ってるんですよね。
{ 編集長 }
シルエットはロニーと合わせて使ったよね。
《ハウリンメガネ》
ワタシ的には、やっぱりキースはミカウバーかギブソンの箱、
そしてロニーはストラト!
{ 編集長 }
テレとストラトのコンビが最高さ!
ロニーのストラトは初年度54年のノントレなんだよ!
実に珍しい逸品さ!
ところで結局、どの会場のやつが好きだった?
《ハウリンメガネ》
うーん……やっぱりオリンピアシアターかなぁ……
いや、アリーナ最後のミニステージでのプレイだな。
{ 編集長 }
今や恒例となった中央のステージだな!
《ハウリンメガネ》
あれ、シアターよりステージ狭いでしょ。
あれぐらい近い距離でやってるのが一番カッコいい!
そんな気がするんだよなぁ。あなたは?
{ 編集長 }
実は俺あのスタジアム
「ロンドン・トゥイッケナム・スタジアム公演」
を観にロンドンに行っていたんだよ!
で、チケットも持っててさ。
でも俺が見る日がキャンセルとなってねぇ・・・
振替のこの日は「ラブ」と「Ratdog」が出る
「カンタベリーフェス」と重なって、泣く泣く手放したんだ。
だから、この映像は生で見るはずの公演で、すごく悔しいんだ。
《ハウリンメガネ》
うっ、まさか「あなたの苦い思い出公演」だったとは・・・。
ま、どこから切ってもベテランも入門者も満足できるのは間違いなし!
の内容ですよね。
{ 編集長 }
その通り!
バンドや楽器をやっている人はモチロンだが
音楽好き以外にも、演劇とか俳優志望とか・・・
そんな人にも必見だと思うね!
《ハウリンメガネ》
しかし、こうして見てみると
みんなやっぱり若いですよね……
ついつい忘れがちですが、
この時点(2002〜3)からほぼ20年も経ってるわけですもんね……
{ 編集長 }
俺もこのツアーを追っ掛けていた時は
まだまだ若かったってことさ。
《ハウリンメガネ》
しかし未だにステージに立ってるんだから
やっぱり敬意を払って然るべきですよね。
とんでもない爺さま達だよ!ホント!
{ 編集長 }
先日チャーリーが逝き、
徐々に悲しい知らせが届くわけで、その覚悟も必要だが
やっぱりミックとキースは逝かないんじゃないか・・・
って思ってしまうのは俺だけかなぁ。
《ハウリンメガネ》
悲しい話はおよしなさい!
さて、次回ですが……
{ 編集長 }
ん?分かってんだろ?
《ハウリンメガネ》
今回がオフィシャルアイテムでしたからねぇ……
当然次は裏モノと……
{ 編集長 }
そう!ブートにこそ名演があるからな!
《ハウリンメガネ》
というわけで、次回は
「映像で迫るストーンズの魅力、ブート編!」
です。乞うご期待!
《続》