僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集 No.2 【 記憶と時間 】

2015-05-30 13:52:44 | 
   記憶と時間

        にのみや あきら


時間が記憶を食べて行く
食べ切れないほどある記憶を
次から次へと食べて行く
美味しい記憶も
苦い記憶も
選り好みしないで食べて行く
そして二度と
吐きだすことはない


時間が記憶を奪って行く
奪っても蓄えることはしない
奪って体内で消滅させてしまう
貴重な記憶も
ねじれた記憶も
おかまいなしに消滅させてしまう
そして二度と
甦らせることはない


時間が記憶を追っかけている
逃げても逃げても追いかける
追いつかれた記憶は
体力を失い
擦り切れ
時間的感覚を失い
1ッの塊になる
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