写真・図版オスプレイCV22=2007年4月、米フロリダ州タンパのマクディル空軍基地、AP

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米空軍が横田基地(東京都福生市など)に新型輸送機オスプレイを配備する方針を固めたことがわかった。米軍のオスプレイは現在、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場には配備されているが、日本本土への配備は初めてとなる。米空軍は、早ければ年内にも配備を始め、最終的には10機程度とする見通しだ。

 オスプレイは、垂直離着陸ができる米軍の新型輸送機で、米空軍が配備を予定しているのは空軍仕様機CV22。沖縄県の普天間飛行場にも米海兵隊の別型のオスプレイMV22が、24機配備されている。米軍は、これに加えて10機程度を新たに横田に配備することになる。CV22は、MV22とは搭載する電子機器などが異なる。

 オスプレイは開発段階などで事故が相次ぎ、沖縄では配備に反対する声がいまも強い。CV22も、2012年には米フロリダ州で墜落事故を起こしている。

 CV22は、米空軍の特殊作戦部隊が使っており、低空飛行など危険性の高い任務に使うことがある。普天間の米海兵隊オスプレイと同様に、日本国内各地で低空飛行訓練を行う可能性があるうえ、横田基地から訓練や任務に向かう際、離着陸時の安全性や騒音の問題が起きるおそれもある。

 横田基地には在日米軍司令部が置かれており、日本国内の米軍の拠点となっている。12年3月には、米軍とのミサイル防衛の情報共有を強化するため、航空自衛隊の航空総隊司令部が横田基地に移転した。横田基地は東京都の福生市など5市1町にまたがる。基地周辺は市街化が進んで人口密集地になっている。配備されれば、地元住民や自治体が安全性を懸念して反発する可能性がある。

 米空軍はアジア太平洋地域へのオスプレイ配備を進めている。13年7月には、候補地として横田基地と米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)を挙げた。その際には地元から反発が起きたが、防衛省は関係する国会議員らに対して、「日米同盟の抑止力、対応力の向上や、アジア太平洋地域の安定に寄与する」とし、米軍の検討に理解を求めた。(上地一姫、三輪さち子)

 

 

 

  
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