埼玉県東松山市の県こども動物自然公園は29日、笑っているような表情に見えることから「世界一幸せな動物」と呼ばれる小型カンガルー「クオッカ」を報道陣に公開した。生息地の豪州以外では飼育・展示しておらず、国内唯一となる。7月1日に一般公開する。

 豪南西部に生息し、体長は40〜55センチ程度。母親の袋の中で子どもを育てる。同園はコアラの飼育で実績があることなどから、豪州のフェザーデール野生生物園から3月、オスとメスが2頭ずつ贈られた。 29日午前、クオッカは飼育場に放たれると、緊張した様子で周囲を見回し、草を食べていた。新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休園のため公開が遅れていたといい、田中理恵子園長は「小さいけれど感情豊かで魅力の塊。やっと見てもらえてうれしい」と話した。