ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

生活保護者を食い物にする 貧困ビジネス

2009年04月15日 | 時事問題
朝日新聞 2009年4月15日15時6分
「貧困ビジネス温床」生活保護者の宿泊施設、実態調査
 生活保護を受ける若者や高齢者らに食事や寝場所を提供する共同宿泊施設について、厚生労働省が初の実態調査に乗り出した。劣悪な環境に住まわせて保護費のほとんどを利用料などとして受け取ったり、有料老人ホームなどで法的に必要な届け出をしなかったりする施設があり、「受給者を狙った貧困ビジネスの温床」という指摘もある。
 厚労省によると、実態を把握し、生活保護費の住宅扶助の支給方法の見直しも含め対策を講じるのが狙い。調査対象は、生活保護受給者や高齢者、ホームレスらを対象にした法的位置づけのない民間の施設や共同住宅、高齢者専用賃貸住宅などで、支援状況について確認する。

最大の貧困ビジネスは、アメリカのサブプライムローンだ

アメリカも「日本の失われた10年」の轍を踏んでいる

2009年04月15日 | 時事問題
朝日新聞 2009年4月15日7時47分
クルーグマン教授「米、日本の失われた10年より悪い」
 【ニューヨーク=丸石伸一】ノーベル経済学賞を昨年受賞した米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授は13日、ニューヨーク市内で外国人記者との会見を開き、米経済の現状について「日本の『失われた10年』よりも悪い」と厳しい認識を示した。
 さらに、いまの米国と90年代の日本との比較では「失業率の急上昇に悩む米国をみると、日本の『失われた10年』の方がまだましで、我々は日本よりも悪い」と言及。かつて欧米では日本の対応が遅いと批判されたが、「同じような状況に直面すると我々も同じことをしている」とし、「我々は日本に謝らなければならない」とも述べた。

リンカーン演説「人民の、人民による、人民のための政治」が空しく聞こえる。
失業率10%の社会で、失業保険も健康保険も年金もない社会って誰のための社会なのか。

北朝鮮 IAEA退去を通告 歴史は繰り返す

2009年04月15日 | 時事問題
朝日新聞 2009年4月15日2時38分
北朝鮮、IAEA監視要員に退去通告 安保理声明に反発
 【ウィーン=玉川透】国際原子力機関(IAEA)は14日、北朝鮮・寧辺の核施設の無能力化を監視するために駐在しているIAEA要員3人に対し、北朝鮮が退去を通告してきたことを明らかにした。北朝鮮のミサイル問題をめぐり、国連安全保障理事会が発射を非難する議長声明を採択したことに反発した動きとみられる。

「歴史は繰り返す 一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」
 これだけ同じパターンで繰り返すとは、北朝鮮以外の関係各国が健忘症なのか、失敗に学ばない体質なのか?

読書ノート 古田隆彦著 「日本人はどこまで減るか」 幻冬舎新書

2009年04月15日 | 書評
人口減少社会のパラダイムシフト 日本の人口の反転は可能か 第6回

第二部:人口は波を描く その1

 動物の生存許容量は主に食糧余裕度、環境汚染度、接触密度によって決まるとされている。「人間の場合は環境許容量は簡単には決まらない」、「人間には文化的許容量という言葉が適当である」、「人間のみが自らの環境許容量を変える力を持っている」とアメリカの人口学者は言っている。そこで著者は「人口容量」という言葉で「人間集団と自然環境、社会環境、文化環境などの相互関係によって決まるもの」というのである。日本という地理的・社会的・時代的空間に住みうる人口といってもいいものだ。富の生産量と保有量、人の満足する生活水準と自然空間の変数で決まる。それは時代によって変化する。人口増加ー不均衡発生ー抑制と人為的努力ー人口増加が循環的に現れることをマルサスは"Oscillation"といっているが著者はこれを「人口波動」となずけた。ここで著者は人口容量=(自然環境×文明)÷(一人あたりの棲息水準)ということを言い出す。これは数式ではない。概念の関係を言ったまでで、そもそも自然環境も文明も棲息水準も定量化(数値化)不可能であるからだ。歴史的に見てマルサスの人口摂動は過去5回あったらしい。人口波動はすなわち文明の波動のことである。
(続く)