ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

GDP落ち込み  景気減速

2008年07月16日 | 時事問題
asahi.com 2008年7月16日6時3分
GDP実質1.3%成長、減速鮮明
 内閣府は、08年度の国内総生産(GDP)成長率の見通しを実質1.3%、名目0.3%とする方向で最終調整に入った。昨年12月に発表した政府経済見通しは実質2.0%、名目2.1%だったが、米国経済の減速や原油・原材料価格の高騰を受け、新たな見通しは昨年12月時点の数字を大きく下回る見込みだ。

サブプライムローン問題は「貰いサビ」、石油・物価高は「身からでたサビ」 業界インフレ期待の裏をかかれて、景気は減速

読書ノート 養老孟司著 「養老訓」 新潮社

2008年07月16日 | 書評
養老先生が説く老いの快適な生活  第2回

第一訓 「不機嫌な年寄りにならない」

 男の老人はいつも不機嫌です。おばさんはよく笑います。年寄りはもはや社会的評価や競争からははずされています。何をやってもいいのだが、やはり何かを残すように考えると楽しくなってくるじゃないですか。何で不機嫌なのですか。はずされて喜べばいい。

読書ノート 坂村 健著 「ユビキタスとは何か」 岩波新書

2008年07月16日 | 書評
身の回りのあらゆる物に番号をつけネットワークに接続するインフラ技術 第3回


 ユビキタスコンピューティングとは「コンピュータの機能がどこにでもある」と云う意味だ。例えばあらゆる物に非接触ICチップを埋め込み、ネットワークに繋がることである。これを「ネットワーク外部化」という。そのシステムが例えば一部流通業界独自のネットワークではなく、誰もが利用し、色々な目的に使えるネットワークと云う社会的インフラとして構想されるべきだと著者はいう。社会的インフラとしては輸送網、エネルギー網、通信網と分けられるが、イニシャル投入資本量が途轍もなく膨大で殆どは最初国営事業としてスタートしたものばかりである。しかし今やインターネットも携帯電話、光通信と云うあたらしい通信手段はこの通信電話網に乗っかって発展した。本書をイントロ、基幹技術開発、社会インフラとしての将来像の3つに分けて解説する。

文藝散歩 「宇治拾遺物語・十訓抄」 小林保治ら[校訂・訳] 小学館

2008年07月16日 | 書評
日本の中世に生きた人間の人生色々・男も色々・女も色々 第26回
宇治拾遺物語

ある上達部が中将の時、召人にあう事

 近衛中将が宮中へ参内する途中、検非違使が僧を捉えて連行するの見たので、罪を聞くと主を殺したというので「実に罪深い」といっったら、その僧は険しい目つきで中将を睨んだ。さらにゆくと別の男を捕らえて連行するのでどんな罪かと聞くとたいした罪でもなさそうなので釈放してやった。暫くして大赦があって僧は放免された。ある夜恐ろしそうな者が集まって中将の家を襲い中将を拉致して山中に連れ込んだ。あの僧らの一味が中将の一言で大罪になったので恨みに思って、芝を積んで中将を焼き殺そうとした。そこに矢が飛んできて僧らを射散らした。その男はあの釈放してやった者で、恩に思って中将を救ったということであった。事情も知らず知らぬ余計なことを言って人のうらみを買うこともあるから慎重になりなさいと云うことであろう。