ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

厚生省の医薬品副作用情報収集システムに問題あり

2007年04月20日 | 時事問題
asahi.com 2007年04月19日23時17分
タミフルの安全性「重大な懸念なし」を削除 厚労省HP
インフルエンザ治療薬「タミフル」と異常行動との因果関係を調べている厚生労働省は19日、同省のホームページ上の「インフルエンザQ&A」を改め、「現段階でタミフルの安全性に重大な懸念があるとは考えていません」としていた部分を削除した。
 異常行動などによる死亡とタミフルとの関係はQ&Aでは「否定的」としてきた。新しいQ&Aでは、関係は「不明」とし、10代への使用を制限した経緯や、今月4日に開いた調査会でも結論が出ていないことなどを説明している。

厚生官僚は薬害エイズ問題の経験を学んでないようだ。
厚生省官僚は薬害問題が指摘され始めるということは決まって、「安全です。そのような事例は聞いていません。因果関係は不明です。」と安全性をまず強調し、副作用情報を隠し、因果関係をみとめようとはしない。それでも副作用情報が明るみに出て隠し様がなくなると、問題は不明としながら適切な対策の手を打ち始める。対策をするなら、普通の市民は厚生省が因果関係を認めたのであろうと考えるのだが、官僚という民族は因果関係は不明だが適切な対策をするのだそうだ。民間企業では考えられない行動形式である。精神分裂としか言いようがない。
そして責任はうやむやにして最後には抜本的対策をする。薬害エイズしかりである。

どこかの議員さんみたいに上方詐称ではなく、職を得たいための下方詐称だ

2007年04月20日 | 時事問題
asahi.com 2007年04月20日13時45分
大阪市職員の「学歴詐称」1141人に 中間まとめ
大阪市は20日、大学や短大を卒業したのに、高校卒業を受験資格とする試験などで採用されていた市職員らを調べた結果、計1141人が「学歴詐称」を自己申告した、との中間まとめを発表した。
 職種別では、環境局がごみ収集作業員122人とごみ焼却工場の作業員58人で大半を占めた。建設局は下水道維持管理職員88人、道路維持管理職員37人などが多く、市教委は学校の給食調理員72人、管理作業員70人、交通局は地下鉄駅職員60人、地下鉄運転士20人、バス運転手15人などが目立った。 大阪市は02年度採用試験から原則的に学歴制限を撤廃したが、現在も保育士と消防吏員の一部、学校事務職員では「大学卒以外」や「短大卒程度」などの制限が残る。

ホワイトカラーでは就職口がないため、やむなくブルーカラーの職を求めたに過ぎない。処分は酷ではないか。
この記事を読んで、最初何のことかと考えて、そして笑ってしまった。それから就職氷河期のことを考えて、暗澹たる思いに沈んだ。学歴は普通は上の学校や名門校へ詐称するのが人情だ。あえて下方の高卒に詐称し、作業員の道しか就職口がないこと自体が悲しい話だ。笑ってられない。

国の債務返済計画を示せ

2007年04月20日 | 時事問題
asahi.com 2007年04月20日08時57分
国の債務超過283兆円 自民試算、3年で11兆円増
 将来世代の負担になる可能性がある「国の債務超過額」が07年度に283兆円になり、04年度からの3年間で11兆円増加する見通しであることが分かった。税収増の恩恵で膨張ペースは小さくなったものの、なお過大な債務超過状態にある。自民党が委託した研究グループが試算した。試算に用いたソフトは予算編成への活用も可能で、同グループは財務省が主導してきた予算編成を官邸主導に変えることをめざしている。

国の借金総額が283兆円、国も地方自治体も借金漬け みんな次の世代へ
植木等「無責任男」が昔世に風靡したものだが、いまの官は無責任の極みであろうか。責任と負担は無限に薄めて次世代へ流してしまえ、自分の世代だけは嘘で切り抜ければいいというが「無責任男」官僚の本質である。例えば私が住んでいる市の公債総額は392億円、実質公債費比率は18.6%で国が定める地方債発行許可団体は18%以下である。すでに借金は出来ないはずだ。民間では設備投資は1年から2年で償却するように計画する。自治体や国は何年なのだろうか。償却年数が長ければ年あたりの返済金額も小さくなる。年返済額を無限に薄めているのではないか。月賦で物を買う時何年返済かで月当たりの負担は小さくなる。だから月賦で物を買う癖が付くと瞬く間に月給での返却が困難に陥る。謝金地獄である。住宅ローンだと20年くらいだが、何と返却金額は借りた額の2倍以上である。同じ原理で自治体や国の借金を考えれば、100億円借りたら利子つきで総額200億円以上の長期負担となる。自分の家計ではこんな恐ろしい借金は、住宅だけの一生一回切りしかしない。
私が住む自治体ではこの公債費負担適正化計画成るものを作っているが、先日この文書を読んだが、7年間で実質公債費比率を18%から12%に下げる試案が出されているが、どうして改善できるのかという根拠と施策が明瞭ではない。数字をいじくって、各分野へのノルマ設定を出しただけで出来る保障は感じられない。ペーパの上で計画だということは直ぐにばれている。こんなことをやっていていいのかな。自分の世代が死んだら後はケセラセラでは困るのだが。

漢詩 「李杏園」

2007年04月20日 | 漢詩・自由詩
李杏園

白雲李杏午風     白雲李杏 午風喧なり

紅錦踏青酌緑     紅錦青を踏んで 緑樽を酌む

人酔行花自舞     人酔い行 花自ら舞う
 
馬嘶山笑鳥能     馬嘶き山笑い 鳥能く言う

(赤い字は韻:十三元  七言絶句平起式)