佐渡の翼

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佐渡汽船カーフェリーの就欠航決定基準     投稿者:佐渡の翼

2016年08月30日 06時12分59秒 | 佐渡汽船

本日の午後には台風10号が佐渡沖に接近する予報であり、午後便を中心にジェットフォイルやカーフエリーの欠航が予想される。佐渡汽船のカーフェリーやジェットフォイルの就欠航を最終的に判断するのは船長である。欠航基準は「ジェットフォイルが波の高さ3メートル超、カーフェリーが6メートル超で欠航」が一般島民の理解である。だが佐渡汽船関係者に寄れば欠航基準は波の高さではなく風の強さに左右されると言う。風が波を起こすからだ。波高が6メートルを超えていても風速が毎秒30メートル未満ならば船を出す場合があるし(筆者は波高が6メートルを超え、波浪警報が出ていたにも関わらず風速が弱かったために出航した船に乗った経験がある)、逆に、台風接近時のように、波高が6メートル未満でも30メートル以上の強風が吹けば欠航する事が多い。更に就欠航情報で就航とされていても、突然の天候の変化により、予告なく欠航に踏み切る場合もあるし、ジェットフォイルなどは出航予定時刻を繰り上げて出航する場合もあるので、台風接近時は早目の港到着をお勧めしたい。越佐海峡の波高や風速に関する気象情報は能登管区地方気象台から1時間ごとに最新情報が佐渡汽船運航管理部に届けられる。船長はそうしたデーターと運航当日の予約客数や予約航送自動車数などを勘案し就欠航を判断した後、出航予定時刻の1時間前までに佐渡汽船本社の運航管理部管制指令室に最終判定結果を伝える。そして管制指令室はその結果を佐渡汽船の公式HPの就欠航情報欄に入力する。佐渡汽船の運航状況を示すサイトには波高が記載され、更に新潟地方気象台へのリンクも貼られているので、これらを参考にして乗船計画を立てると良いであろう。

更に船長は、運航時の乗船客数予測などを就欠航を決める際の判断材料にするため、年末年始などの繁忙期は、例え波高が6mを超える時化の時でも無理して出航させる場合がある。だが、出航を強行した場合は、目的地に到達出来ずに途中で引き返す場合も稀にある。過去に、新潟港を出港したカーフェリーが激しい北西の季節風に前進を妨げられ、止む無く佐渡沖でUターンをし、新潟港に舞い戻った事例があった。逆に、新潟発の便は欠航しても両津発の便が就航する場合もある。北西の季節風が追い風になるためだからだ。そして、これは小木直江津航路にはよくある事例なのだが、冬季の観光閑散期で乗船客数が少ないと予想される場合は4m程度の波高でも両津航路が欠航(これを経済欠航と称している)に踏み切る場合がある。又、欠航が続いて本土からの物資輸送が滞り、島内医療機関への医療物資の搬入が停滞すれば医療材料が枯渇し、島民の命が守れなくなる恐れがある事から、連続終日欠航は二日までで、三日目は天候が充分回復しなくとも無理をしてでも最低一便は船を出すのだと言う。ちなみに、カーフェリーの年間平均欠航率は3%で、ジェットフォイルのそれは12%である。あかねの欠航率はデータがないので何とも言えないが、予測としては30%前後の高率かと思う。

猶、2015年12月より、おけさ丸及びときわ丸が船舶整備のために冬季ドック入りした際の代替船として、直江津航路に就航した高速カーフェリー「あかね」が新潟・両津航路を運航する予定だが、「あかねは高波に弱いため、波高が3メートルに達した場合は欠航する可能性が高いし、たとえ出航したとしても揺れが凄いので乗船しない方がいい」と関係者は口を揃える。従って、波高3mの予報の場合は、ジェットフォイルは就航しても「あかね」は欠航する場合がある。ゆえに、波高3mの日が多い12月と1月は、「あかね」の欠航率が高くなる可能性が高く、この二か月間の越佐航路は実質、従来のカーフェリー1隻体制での運航になると考えて旅行や帰省計画を立てた方が無難かもしれない。佐渡汽船カーフェリーとジェットフォイルの就欠航情報に関しては、佐渡観光協会が提供している「そいのん」と言う情報検索サイトに携帯のメールアドレスを登録しておけば、就欠航が決定次第それをメールで知らせて貰えるサービスがある。このサービスでは、希望する便の就欠航情報だけを知らせるように設定する事も可能である。これはスマホを使いこなす人々に取っては便利なサービスだったが、何故か、2016年8月時点ではサイトへのアクセスが不能になっている。

更に余計なお世話だが、時化の際にカーフェリー船内でもっとも揺れにくい場所は船体中央部の船底付近にある二等船室である事を覚えておくといい。猶、時化の際の船舶の両津港ターミナルへの接岸は着岸し易い北側埠頭になる事が多い。

2014年11月1日現在の佐渡市の人口は59,799人である。このうちインターネットにアクセス出来る人は、佐渡テレビのネットプラン契約数を元にした試算に寄ると全人口の約1割に当たる6,000人程度と見られている。従って、佐渡汽船の就欠航情報をネットで確認してから乗船する島民の数は6,000人ほどで、大多数の島民の就欠航情報の確認手段は電話であろう。

猶、あくまでも私見だが、眺めはいいが一番揺れやすいとされる特等室に複数回乗船し、ときわ丸とおけさ丸とで揺れ具合を比較した経験から言うと、「ときわ丸」の方が揺れやすい!と思う。そして複数の島民もそう言っていた。ときわ丸の特等室に設置されているテレビは左右を金具でしっかりと壁に固定されているが、おけさ丸のそれは固定されてはいない。従って冬場の時化る頃にカーフェリーに乗船する際は、もし時間に余裕があれば、佐渡汽船のHPに掲載されている最新の配船表を見た上で、おけさ丸の便を選択した方が無難かもしれない。猶、あかねは、波高2m程度でも揺れが激しいため船酔いし易い人は冬場のあかねへの乗船は避けたほうが賢明である。

以下の画像は2014年10月20日の午前5時54分から58分の間にときわ丸の甲板部分からEOS-1DXで撮影した写真です。

大佐渡山脈と両津の町並みが見える

朱鷺の頭部をイメージした船の煙突

間もなく姫崎灯台

救命筏

日本海内航汽船の船

救命ボートがでかいっす

姫崎灯台

姫崎灯台からは回転する光ビームが発射されており、周回に要する時間は3秒程度。この画像は、ビームが船の方向に向いた瞬間を捕えた映像です。両津湾と空の両方が明るく写っているのがお分かりかと思う。この程度の画像ならばソニーα7Sでも充分撮影可能である。



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