10時52分、筆者はまるではしゃいだ子供のように小走りで、ファーストクラスの入り口に到着した。するとCPのマツドメさんが「まあまあお客様、そんなに走らなくともよろしいですよ」と機外に出ながら、子供をなだめる母親さながらに筆者を押しとどめた。筆者は少し歩を緩め、軽快なスキップに変えながらCPさんに近づき写真を撮らせて頂いた。そして右翼担当CAのイシダさん及び中央席担当のCAの奥原さんのお写真も撮らせて頂いた後に、2K席に就いた。ファーストクラスならどの座席でも同じかもしれないが、窓際に拘る筆者の選択肢はAかK席しかない。1A席はトイレに近いため、ファーストクラスと言えども乗客の出入りが激しいので避けている。1K席はギャレーに近いため、食事を準備する音でうるさい。従って、2Aか2Kのどちらかなのだが、トイレから遠い方が静寂さを保てるので、いつも2Kを選択している。そして欧州域内移動時は、乗り継ぎを素早くこなす目的で出口に近い2A以後の席を選択している。1A席だと、航空会社に寄っては、安全のため「離着陸時に荷物を頭上の棚に乗せておけ」と指示される場合もあるので、1A席は避けている。
一方、国内線のプレミアムクラスに於いては、最後列のA席が一番足元が広く、かつ左足を肘掛けの上に乗せてカメラを構えられるので、離着陸の撮影に最適であると言う結論に達していた。プレミアムクラスの最前列の窓際席は、降機の際には有利だが、機首部分に近い構造上若干足元が狭くなっていて快適性に欠けるのだ。
話が横道に逸れたが、離陸までの間のウエルカムドリンクとして、オレンジジュースを頂いた。サムソナイトの化粧ポーチは青色であった。他の乗客のそれはシルバーだったので、毎回違う色のポーチを求める筆者の好みに合うよう、ANA側が事前に配慮してくれたものと理解した。さすがにプラチナクラスの上級会員になると扱いが格段に違ってくるのを微妙に感じていた筆者である。
CAのイシダさん
奥原さん
11時11分に撮影
定刻の11時15分にプッシュバックを開始した
離陸後の11時37分に撮影