最初、この報道を知った時、????だった。
「本日は、外国人のお客様が多く乗車し、ご不便をおかけしております」
車掌の、たったこの部分だけの車内アナウンスが、ひとり歩きし、”差別発言”ではないのか!? いや、まさに外国人への差別だ!許せない!
・・・・・・に、またたく間に、コロッとすり替わってしまった。
んん?
一体、真相はどういうことなんだろう?
そこに至った背景には、何があったんだろう?
現地には飛んでいけなかったが、南海電車を、よく利用している友人・知人・親類に電話やメールしまくり、且つ、俗に言う”関空”こと「関西国際空港」に向かうために、南海電車に必ず乗る、友人のビジネスマンに連絡を取り、聞きまくった。
その結果、真相がほぼ判明した。
”事件”が発生した車両は、大阪の繁華街、「難波」から「関西国際空港」行きの急行。
10日は、休日。難波駅を発車し、「天下茶屋駅」に停車。そこを発車して間もなく、日本人男性客から、クレームがついた。
「外国人が多くて、邪魔(じゃま)だ」
で、それを受けて午前11時半、冒頭の車内アナウンスとなった。
さらに、そのアナウンスを耳にした日本人女性が、南海電鉄に問い合わせた。
「・・・・というアナウンスがあったんですけど、それってあらかじめ決まっている社内ルールによるアナウンスなんですか?」
「いいえ」
結果、40歳代のその車掌は、口頭で注意を受けた、というもの。
取材を進めると、男性客の言葉にも、車掌のアナウンスにも、決定的に欠けている言葉があった。
「数多くの、大きいキャリーバッグや、スーツケースや、紙袋が、車内の通路にびっしり並べられてるだけやおまへん。乗降せなならんドアの真ん前にまで、荷物置かれておりまんのや…せやから邪魔だ、言うとりまんのや」
空港の電光掲示板には、日本語はもちろん、韓国語や中国語が刻まれている。利用客が、多いからだ。
その多くが中国人の「爆買いツアー」は、一時期の隆盛こそなくなったものの、今もたった1日あたり、アジア人を中心に5万600人が南海電車の”関空行き”の急行や特急にドッと乗り込み、帰国する。
どれほどの多くの「外国人」が、数多くの「手荷物」を引きづり、電車にワッと乗り込むか、想像がつくだろう。
で、こうなる。平日の各駅停車はこうなのに
爆買いの面々や、帰国する観光客たちは、
ロビーやホームに、溢れかえる。並ばない、騒ぐ、我先にと争って南海電車の急行や特急に飛び込み、座る。網棚に上げる国民性や習性は、無い。
で、荷物を所せましと並べる。ひざには、上げない。通路は、まともに歩けやしない。中には、携帯電話を手に、大声で会話しだす者も多い。
それだけじゃない! 混んでいると、ドアの出入り口にまで左右一杯に並べる。
これじゃ、乗れやしない。降りれやしない。怒って文句言っても、日本語、通じない。
だから、「ご不便を、おかけしております」なのだった。
その、いわば「防止策」として、南海電車は、ドア近くに、荷物置きスペースを設けた。
1両に、5か所も作った。「大きな荷物をお持ちの方は、ぜひご利用ください」と書き添えてある。
しかし、これ、日本語。殆んど、用を足していない。何を、考えているのやら・・・・。
今年の8月10日。外国人が無造作に置いた、大型キャリーバッグを盗もうとした35歳の日本人が関空で逮捕された。
荷物を置いて、免税店にまで動く際には、チェーンを巻いたり、さらに大きな鍵をかけることを警察はすすめているが、やる客は少ない。
さらに、他人に迷惑を掛けているという意識が欠けている中国人や、韓国人という人種。言動うるさいこと、このうえない。
通路や乗降口に、荷物を置いても並べても、迷惑かけていると言う意識が無い。
今年の中国の、国民の連休といえる「国慶節」。10月2日から、7日までの7連休もあった。
その折りの、通路や出入り口の様子を、先の車掌は複雑な思いで見ていたのであろう。
大事な「お客様」では、あります。だが、しかし・・・・・・。
直行便が多いため、関空が帰国する外国人によって、とりわけ込み合うのは、例年、9月の20日前後から、10月の22日頃まで。
しばらく、この「ご不便」は、続く。
他人に対する感覚や、常識が、あまりにも違いすぎる人種がからんだ、今回の「事件」。
さあ、ここまでお読みくださった方々。
わたし、投げかけます。
それでも「人種差別だ!」と、想いますか?言いますか?