beautician

美容院に行って来た。
炭酸シャンプーをしてもらった後にいつも浮き出たシリコンの洗い残し汚れなどを見て
「ひー」とか言って楽しむのであるが、今回は何故か茶色い片がいくつか浮いていて
シャンプーしてくれたお兄ちゃんが「これ何でしょうね？」と訝っていた。
しかしお兄ちゃん以上に私が不思議。
葉っぱかなんかだと思うけど、この日そんなに外にはいなかったし、樹の下なんて通っていないし風も強くない。
今日付着したものならいいけど、ずっと私の頭に付いていたなんて考えただけで怖い。
お兄ちゃんよ、嘘でもいいから「これは葉っぱです！」と断言していただきたかった。私のためにも。

美容院のシャンプーと言えばお気に入りのお兄ちゃんがいた。
とても上手で気配りが素晴らしかった。叶うならシャンプーには彼を指名したかったくらい。
だが上昇志向もあった子なのですぐアシスタントを卒業し、切る立場になってしまい
シャンプーなど頼めなくなってしまったのだ。
その彼が店を辞めてしまったという。
「独立か？」と聞いたら、しぶしぶオーナーが語ってくれたのであるが、
切る立場になるとお客さんが付くか付かないかが収入に直結する。
彼はどうもそこが上手く行かなかったらしい。オーナーも積極的にお客さんを回したらしいのだが。
そして後から昇格して来た女の子に抜かれたりするとプライドの問題も出て来るらしい。
オーナー曰く、「美容師が辞める原因は大体このプライドの問題だよ」とのこと。
確かにわからなくない。
そのストレスから脱却するためには美容師を辞めるしかないのだろう。
せっかく得た技術なのにもったいない。
彼も別業種に行ってしまったらしいが、頑張って欲しい。
今更出来た「アシスタント無料で指名できます」の貼り紙が恨めしかった。