昨日、幸運な環境に生まれたことに感謝するなどと殊勝なことを言い出したのにはわけがある。
前日に中国の文化大革命を起こした江青女史のテレビ番組を観たばかりだった。
文化大革命では「労働者階級からの権力奪取を目論む資本家の一味」とみなされる人物を
一掃するようにという布告が発せられ、その名目の下にたくさんの人が殺されたのだ。
番組では江青女史が妬んだ上位の女性を「ネックレスをしていた」ということだけで
引き摺り下ろし、逮捕監禁してしまうこともやっていた。
思想に反した学校の先生を撲殺した事件に加担した当時の生徒が最近謝った件も。
とにかく難を付けてはみんなで非難して排除する。行き過ぎた全体主義。
日本人は全体主義がお得意なので、あまりに傾かないようにしていただきたいところだ。
私は旧東ドイツの生活用品が大好きだ。
大きなオレンジの花柄の壁紙やリノリウムの床、水色に赤の水玉などの色使い。
コルティッツ社の陶器など素敵過ぎて揃えたいくらいだ。
そんな同じ趣味を持つ方の出した、旧共産圏の主婦の暮らしを生活用品と共に
語っている本がこの「共産主婦」だ。
今見れば素敵な暮らしと見えるが共産圏、中国と同じような監視社会下だ。寒く物資も少ない。
命を懸けた逃亡もよく聞いた。つらいことは多かったと思う。
そして新聞に載っていた、今後のアフリカ諸国の干ばつ飢餓も見逃せない。
ウクライナの食料が当てにならなくなった今、食糧難はこちら極東にも押し寄せてくるはずだ。
日本は今はうまい具合にのんきに過ごせているけど、どこかでバーンと爆発しそうで怖い。
考えると不安になっちゃうから考えないようにしてるけど、心の隅に持っていた方が良い。