上田 秀人 氏の著書「天主信長」は、「表・我こそ天下なり」と「裏・天を望むなかれ」の二冊組。
でも、多くの読者の感想から感じるのは「表」も「裏」も物語としては同じ。ただ、書かれている目線が「信長自身」か「黒田官兵衛」かの違いだけ・・・ということでした。
昨年のNHKの大河ドラマの主人公「黒田官兵衛」の印象が強かったので(出演俳優の印象=笑)、「裏」を読みました~~。
この物語の一番の驚きは、「本能寺の変」の描き方!
遠く播磨の陪臣だった黒田官兵衛が、お家の存続を願うために、後ろを追い続けたのは信長でした。
尾張の小名から天下人へ駆け上る信長に取入るため、わが子を人質に差し出し秀吉の家臣となり、軍師として頭角をあらわしたのです。一度は裏切者の汚名を着せられたこともありましたが、自身の知恵をもってお家の安泰を願うのでした。
反逆を許さぬ苛烈さで勝ち上がる信長。
主の日和見にされて振りまわされる官兵衛。
そして「本能寺での夜」・・・、
信長が仕掛けた計略の真意を見抜いた官兵衛は、大勝負にでるのです!
結末が、すごく面白い物語になっています~~♪
あの「本能寺の変」が、こんな風だったかもしれないという仮説に、「やられた~!」と、思いました。
そして・・・、
以外なんですが、官兵衛って、かなり「腹黒いかも」・・(苦笑)
戦国の世で、お家を存続させ自身が生き延びるための知恵・・・「良い人」では無理だったんでしょうね・・・。