【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

「スタニスラフ・ブーニン&プラハ放送交響楽団」(川口総合文化センター・大ホール)

2013-07-01 21:46:34 | 音楽/CDの紹介

  

 ブーニンが来ると言うのでチケットを買った。プラハ放送交響楽団(オンドレイ・レナルト指揮)との共演である。予定されていた曲目は、スメタナ「モルダウ」、ショパン「交響曲2番」、ドボルザーク「新世界から」。実際には、スメタナ「モルダウ」、ドボルザーク「新世界から」、シューマン「ピアノ協奏曲イ短調」「ハンガリー舞曲」。

 演奏はさすが。プラハの楽団らしい、聞きなれた曲とは言え、新鮮な感情にとらわれた。「新世界」では、金管、木管の音色が美しかった。この曲の本領であるが、指揮者のレナルトさんは、それをうまく引き出していた。

 体調を崩していた、ブーニンさんは、シューマン「ピアノ協奏曲イ短調」の第1楽章のみを演奏した。

 この日、会場にいくと、なんだか異様だった。3時開演で、2時半会場。わたしは、2時40分ごろに会場入口についたのに、長い列。なかなか中に入れない。とうのも、ロビーに人だかりができていて、ホールに入るのを待ってほしいとのアナウンス。

 そして、立て看板がロビーにはあり、そこには曲目変更が掲されていた。ショパンの「交響曲2番」に変えて、シューマンの に変更とある。曲目変更はときどきあることだから、あまり気にはしなかった。ようやく、2時40分に、ホールに誘導される。開演予定まで15分しかない。15分でみながすわれるか???? と思っていると、場内アナウンスで3時15分から開演とあった。この時点で、わたしは、直観的に15分には始まらないだろうと感じた。案の定、15分になってもはじまらない。始まりそうな兆候さえない。

 しびれをきらした観客のひとりが、「いつ、始まるんですか」との大きな声。それに、共鳴した観客がわずかだが拍手がおこる。そのうち、ひとりの女性が立って、「みなさん、落ち着いて待ちましょう」というようなことを言い、これに対してまた拍手がちらほら。そうこうするうちに、再びアナウンスで、演奏順が変わるという。スメタナ「モルダウ」、ショパン「交響曲2番」、ドボルザーク「新世界から」が、スメタナ「モルダウ」、ドボルザーク「新世界から」、ショパン「交響曲2番」になるというのだ。どうも、ブーニンさんが、調子でも悪いのかとの憶測が頭をもたげてきた。

 やはりそうだった。スメタナ「モルダウ」、ドボルザーク「新世界から」が終わり、休憩15分をはさんで、ブーニンさんがステージに現れ、この一週間ほど体調が悪く、今日は演奏できる状態ではないが、シューマンの「ピアノ協奏曲」の最初の部分のみ演奏する、と挨拶。拍手のなかで、ブーニンさんの演奏が始まった。息をのむような気分。やはり、元気がない。それでも、いつものやわらかい音色はさすがだった。