【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

三谷幸喜監督「記憶にございません」(2019年)

2019-09-26 22:00:37 | 映画


「MOVIXさいたま」(さいたま新都心)で三谷幸喜監督「記憶にございません」を観ました。黒田首相(中井貴一)が演説中に石を額にぶつけられ、記憶を失います。かつて政治をしきっていたときのことを忘れてしまい、とりまきの官房長官(草刈正雄)、大臣、秘書官、事務官、SPをあわてさせます。

首相はそれまで家族にも無頓着で、悪政にまい進して、国民の反感をかっていました。しかし、この事故で覚醒し、国民のための政治をとりもどそうとします。それを阻もうとする官房長官などなど。

三谷幸喜監督らしいユーモア、お笑いが満載です。ただ、もう少し現政権にたいする「辛口のわさび」をきかせてほしかったです。笑って終わりでは映画の魅力は半減です。






科学博物館(上野公園)

2019-09-24 10:43:43 | イベント(祭り・展示会・催事)
昨日、上野の科学博物館に行きました。特別展の恐竜展が目的だったのですが、混んでいたのであきらめ、常設展に入りました。結果、オーライでした。初めてだったのですが、日本で最初にとんだ飛行機、人工衛星、フーコーの振り子、浦賀に来航したペリーが幕府に献呈した天秤、隕石、昆虫・植物・動物の標本などなど目白押しです。まさに自然科学の殿堂です。パリには自然史博物館があり、ここに行って感動したことがありますが、それを超えているかもしれません。

写真は博物館の横にある、シロナガスクジラです。実物大で、全長30メートル、体重150トンです。




映画鑑賞歴【2019年8月分】

2019-09-23 11:25:27 | 映画
8/1:ブライアン・デ・パルマ監督「ファム・ファタール」アメリカ、2002年、☆☆☆★
8/2:ジョージ・マーシャル監督「青い戦慄」アメリカ、1946年、☆☆
8/4:フリッツ・ラング監督「暗黒街の弾痕」アメリカ、1937年、☆☆☆☆
8/5:ロバート・シオドマク監督「裏切りの街角」アメリカ、1948年、☆☆☆★
8/7:マイケル・マン監督「インサイダー」アメリカ、1999年、☆☆☆☆
8/8:ジャン・ピエール・メルヴィル監督「影の軍隊」フランス、1969年、☆☆☆☆
8/8:ジャン=ピエール・メルヴィル監督「この手紙を読むときは」フランス、1953年、☆☆☆★
8/9:ジャン・ルノワール監督「十字路の夜」フランス、1932年、☆☆☆
8/10:ジュリアン・デュヴィヴィエ監督「パニック」フランス、1946年、☆☆☆☆
8/11:ジョン・ブアマン監督「テイラー・オブ・パナマ」アメリカ、2001年、☆☆☆★
8/11:アンリ・クルーゾー監督「犯罪河岸」フランス、1947年、☆☆☆☆
8/12:イヴ・アレグレ監督「デデという娼婦」フランス、1947年、☆☆☆☆
8/13:オットー・プレミンジャー監督「天使の顔」アメリカ、1953年、☆☆☆☆
8/14:ジュールズ・ダッシン監督「裸の町」アメリカ、1948年、☆☆☆★
8/15:クリント・イーストウッド監督「硫黄島からの手紙」アメリカ、2006年、☆☆
8/16:ビリー・ワイルダー監督「情婦」アメリカ、1957年、☆☆☆☆」
8/17:ロバート・モンゴメリー監督「湖のなかの女」アメリカ、1946年、☆☆☆
8/18:ロバート・シマドマク監督「らせん階段」アメリカ、1946年、☆☆☆★
8/19:フランク・タトル監督「ガラスの鍵」アメリカ、1935年、☆☆☆
8/20:アンリ・クルーゾー監督「密告」フランス、1943年、☆☆☆★
8/21:ロバート・ワイズ監督「罠」アメリカ、1949年、☆☆★
8/22:ジャン・ルノワール監督「ランジュ氏の犯罪」フランス、1936年、☆☆☆★
8/23:マックス・オフュルス監督「無謀な瞬間」アメリカ、1949年、☆☆☆★
8/25:関川秀雄監督「ひろしま」日本、1953年、☆☆☆☆
8/29:ウィリアム・ワイラー監督「我等の生涯最良の日」アメリカ、1946年、☆☆☆★
8/30:ヴィットリオ・デ・シーカ監督「靴磨き」イタリア、1946年、☆☆☆
8/31:フリッツ・ラング監督「恐怖省」アメリカ、1944年、☆☆☆★

青年劇場第122回公演(飯沢匡没後25周年記念)「もう一人のヒト」(新宿:紀伊国屋ホール)

2019-09-17 14:24:35 | 演劇/バレエ/ミュージカル


昨日、青年劇場の舞台を観ました。青年劇場第122回公演(飯沢匡没後25周年記念)「もう一人のヒト」(新宿:紀伊国屋ホール)、です。

時は太平洋戦争末期。日本軍国主義が引き起こした無謀な戦争は、国民の命と生活を破壊した。虚偽の宣伝で国民は欺かれていたが、軍部は敗戦後を見越して、延命策に汲々としていた。
舞台は皇室の香椎宮為永王が生活する自邸・地下防空壕と下町の元靴職人夫婦・杉本家の二次元で繰り広げられます。
為永殿下のもとに小澤中将が押しかけてきて、自らの調査で北朝の系譜にある今の皇室は偽朝であること、南朝系譜の本当の天皇が東京にいること、を唱えます。

他方、杉本家では主人の淳一郎がいまは靴をつくることもできず、駆り出された造船所の仕事もさぼりがちで、ふてくされた毎日を過ごしています。ついに息子・勝に召集令状がきます。

実は小澤中将が唱えるもう一人の天皇はこの純一郎でした。演目にある「もう一人のヒト」とは今上天皇とは別のもうひとりの天皇、すなわち純一郎のことを指しています。小澤家にのこされていた古文書、資料がそれを裏付けていると言うのです。

とんだことになりました。為永殿下も驚嘆しますが、一番、慌てたのは純一郎そのひと。しかし、息子が戦地から戻れる手配ができるならば、天皇の地位でもなんでも利用できるものは、利用すればいい。息子には意中の人がいて、すでに懐妊していました。

しかし、今上天皇は軍部に軟弱にしか対応できず、むしろ利用され、いたずらに戦争を継続します。アメリカの空爆は日ごとに苛烈となり、ついに杉本家が住む地域一帯は焼け野原になります。

飯沢匡脚本のこの舞台は、架空の話ではなく、調査と資料に裏付けられたものです。皇族の地下防空壕も実際にあったもので、ここでかなり贅沢な生活をしていました。長野県松代には皇族が疎開するための大規模な地下防空壕があり、それは今も残っています。わたしはそこに入ってみたこともあります。

・葛西和雄(香椎宮為永王)
・茂徳王(安田遼平)
・小澤幾之進(吉村直)
・副官(中谷源)
・杉本純一郎(島本真治)
・杉本サク(藤木久美子)


神奈川県立近代美術館 葉山

2019-09-10 20:24:17 | 美術(絵画)/写真
葉山に行きました。よく晴れて、いい旅でした。

葉山には有名な県立近代美術館があるので、そこへ出かけました。現代的な建物です。常設展示はなく、柚木沙弥郎の「鳥獣戯画」展、「みえるもののむこう」展が開催されていました。

庭にはオブジェが多く展示されています。そのなかのひとつがゴルバの作品です。下の写真3枚目が彼の作品です。









ロバート・シオドマク監督「らせん階段」(アメリカ、1946年)

2019-09-01 20:31:39 | 映画


ニュー・イングランドのあるまちの郊外にたつ古い館。主はウォーレン夫人(エセル・バリモア)。病床にあり、2階で寝たきりになっています。他に長男(継子)でウォーレン教授(ジョージ・ブレント)とその女秘書ブランシュ〈ケント・スミス〉、酒好き家政婦のオーツ夫人とその夫、看護婦のバーカー、そしてヨーロッパから戻ってきたウォーレン夫人の息子スティーブン(ゴードン・オリヴァー)が住んでいます。

 ここに女中として雇われていたのがヘレン(ドロシー・マクガイア)です。言葉が不自由です。ヘレンは子供のころに自宅で火事にあい、両親を亡くし、その時のショックで声を失っていました。若い町医者パリーは何かとヘレンの面倒を見ています。

 この町で殺人事件が続けておこります。犯人はわかりません。奇妙なのは体の不自由な若い女性ばかりが狙われたことです。ウォーレン夫人はヘレンのことを心配し、他の町に行くように指南します。しかし、ウォーレン教授は、反対し、ヘレンをひきとめます。

 スティーブンはブランシュに好意をよせ、そのことがきっかけとなって喧嘩になります。それを知ったブランシュは館を出ていくことを決意し、荷物をまとめるために地下室におります。しかし、あろうことか、ここでブランシュが殺されます。ヘレンがその絞殺死体を発見し、そこで偶然スティーブンとでくわします。ヘレンは彼が犯人と思い、だしぬいて地下室に鍵をかけ閉じ込めてしまいます。その夜、館のなかは閑散としていました。女主人は瀕死の状態でベッドに横たわったまま、家政婦のオーツは厨房で酔いつぶれ、その夫は町に使いにいき、看護婦パーカーは館に嫌気がさして出ていってしまっていました。
 とりのこされ、不安を感じたヘレンは、ウォーレン夫人のいる部屋に行こうと、らせん階段を駆けあがると、そこで教授とはちあわせになります。ヘレンは紙に「ブラッシュが殺された、犯人のスティーブンを地下室にとじ込めた」と書きつけ、示します。教授の顔はひきつります。聾唖のヘレンは、身の危険を感じ、ウォーレン夫人のところに駆けつけ、拳銃の所在を質しますが、夫人は昏睡の状態。ヘレンは気が動転し、気が狂ったように、邸内をかけまわります。このあたり、ヘレン役のドロシー・マクガイアの演技はさえています。

 さて、ことの顛末は・・