【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

周防正行監督「それでもボクはやってない」(2007年、143分)

2017-05-31 17:55:00 | 映画

 「しこふんじゃった」「Shall We Dance」の周防監督が裁判の構造にメスをいれた作品。

                                 

 痴漢と疑われた青年が無罪を主張し、裁判で闘う。その経過のなかで現れる裁判の仕組み、構造。明るみにでなかった部分を、上手に映像化している。理不尽がまかりとおっている世界。

 拘留された場所では怪しげな人と同居することになる。起床ラッパがなり、朝の身支度、仕事をルーティンでこなしていかなければならない。 

 無罪でも裁判と闘うには想像を絶する精神力が必要、そんな道にすすむならお金を払って解決する方法(示談)がある。それを勧める弁護士もいる。

 裁判所は真実を公平に明るみにするところではなく、裁判官が与えられた資料からどういえるかを判定するところ。検察側は権力の場であるから、無罪判決を出すことは、裁判官といえども権力にたてつくことになるので避けたい。

 裁判官は何百件も案件をかかえている。ほとんどはルーティンですぎていくが、そのなかから無罪判決がでるのはほとんどない。弁護士も多くの案件をかかえている。被告の周りの人の真剣度が問われる。何としてでも無罪を、という姿勢がないかあるかで、弁護士の熱意も変わる。

 映画の主人公は、無罪を訴え続けるが、有罪判決が・・・。

  主演の加瀬亮さんは、犯人にしたてられた戸惑い、苛立ち、怒りを体全体で表現していていい演技でした。弁護士コンビの役所広司さん、瀬戸朝香さんは、弁護士の役割を真摯に演じ、弁護士の立場からの裁判への疑問を表現していました。その他、もたいまさこさん、山本耕史さん、大和田伸也さん、竹中直人さんなど個性的俳優が脇を固めています。



  
 


ジェリー・シャッツバーグ監督「スケアクロウ」(アメリカ、1973年、112分)

2017-05-30 16:07:54 | 映画

              
 「スケアクロウ」とは「かかし」という意味。偶然にバッタリ出会った二人の男のロード・ムーヴィーがこの映画である。


 マックス(ジーン・ハックマン)とライオン(アル・パチーノ)は、南カリフォルニアの人里離れた道路で偶然にであった。マックスは6年の刑期を終え、刑務所から出てきたばかりだ。洗車店を始める目的でピッツバーグへ向かう途中、デンバーに立ち寄って、たったひとりの肉親である妹コリー(ドロシー・トリスタン)を訪ねる予定だった。

 ライオンは船員生活の足を洗い、デトロイトに居る妻アニー(ペニー・アレン)に、5年ぶりに会いに行くつもりだった。5歳になる子供がいるはずだが、男の子か女の子かも知らなかった。

 マックスとライアンは知り合ってすぐに意気投合。2人は一緒に洗車屋を始めようと誓う。途中、デトロイトとデンバーで、それぞれの用事を済ませることになる。

 トラックや汽車を乗り継ぎ、デンバーに着いた2人は早速マックスの妹コリーを訪ねたが、マックスはそこで一緒に生活していた女、フレンチー(アン・ウェッジワース)からめとられ、ライオンはライオンでコリーに心を奪われた。仲良くなった4人は、事後の行動を共にしようということでまとまった。

 マックスはピッツバーグの銀行にカネを預けてある。ライオンと一緒にそれを引き出しにいく途中、デトロイトに寄りライオンの妻にあけばよい。ほんのひとときの別れることになるが、パーティを盛大にやろうという事になった。パーティはランチキ騒ぎになり、そのことが原因で町の連中と大喧嘩になる。

 マックスとライオンは捕まり、30日間の強制労働を強いられることになった。それをようやく終え、2人は目的地へ急ぎ、たどりついた家の前で、ライオンは公衆電話から彼女に電話した。

 だが、アニーは5歳になろうとする男の子の顔を見ながら、これまで放っておかれた怒りをぶちまけ、自分は間もなく再婚するとまくしたてた。それがアニーの口からでまかせの嘘である事をライオンはわからない。

 電話を切ると、ライオンはショックを隠し、、表で待っていたマックスに生まれた子供は男の子であった事、しかし女房はすでに再婚しているので会えない事などを話した。2人はピッツバーグに行くしかなかった。

 マックスはライオンの様子がおかしいのに気づいた。公園の噴水で奇行にでた。マックスが彼を噴水から連れだし、病院に駆け込む。医者の診断はライオンには当分の間精神療法が必要とのこことだった。

 マックスの心は決まった。洗車屋を始めるために貯金した金をそっくり親友の治療費につぎ込もうと。


黒木和雄監督「美しい夏キリシマ」(2002年、118分)

2017-05-29 22:05:10 | 映画

       

 戦争末期(1945
8月)、霧島を望む宮崎のある農村。

 空襲で同級生を失ったショックで体調を崩し肺浸潤を病みながら、日高康夫(柄本佑)は厳格な祖父・重徳(原田芳雄)と祖母・しげ(左時枝)の下でぼんやりとした日々を送っていた。康夫は満州に住む両親と別れ、そこでの療養生活を始めていた。康夫は黒木監督の分身である。

 従姉の世津子は、康夫に好意をもっている。しかし、彼は彼女の好意にこたえれるほど、まだ大人になりきれていない。

 村には中国大陸からの引き揚げの兵士が駐屯し、本土決戦に備えていた。その中のひとり・豊島一等兵(香川照之)は、日高家の奉公人であるなつの小作人の母・イネ(石田えり)と逢瀬を重ねていた。

 日高家には、もうひとりの奉公人がいた。はる(中島ひろ子)
である。はるは、重徳の勧めで戦地で片足を失い帰国した秀行(寺島進)と結婚させられる。

 はるの祝言に合わせ、嫁ぎ先の都城から里帰りした康夫の叔母・美也子(牧瀬里穂)は、出撃を控えた海軍少尉・浅井(眞島秀和)と秘かな想いを通わせていた。その彼も戦地へ向かう。

 ある日、過去の空襲のおりに即死した友人の幼い妹・波(山口このみ)に、見殺しにしてしまったことを謝りに行く。康夫は彼女に兄の仇を討ってくれるよう言われる。ところが、その意味が測りかねた康夫は、竹槍を携えて掘った穴に身を潜める行為に出る。

 やがて、終戦。信じていたものを失った重徳は一気に老けてしまった。イネはひとり息子の稔を連れて村を出て行く。康夫は進駐して来たアメリカ軍にむなしく竹槍を振り回す。


伊奈町制施行記念公園・バラ祭り

2017-05-20 12:06:11 | 旅行/温泉

今年も「伊奈町制記念公園・バラ祭り」に出かけました。
平日でしたが、人が大勢でした。
ばらは今が見どころ。いい香りです。ここは種類が多いので有名です。
近くに川島町というところがあり、そこの「ばら回廊」は日本一の長さだそうです。来週にもいってみます。自宅から15キロほどですから、20分もあれば行けると思います(車で)。

 


伊奈町制記念公園・バラ祭り

2017-05-20 12:06:11 | 旅行/温泉

今年も「伊奈町制記念公園・バラ祭り」に出かけました。
平日でしたが、人が大勢でした。
ばらは今が見どころ。いい香りです。ここは種類が多いので有名です。
近くに川島町というところがあり、そこの「ばら回廊」は日本一の長さだそうです。来週にもいってみます。自宅から15キロほどですから、20分もあれば行けると思います。