CONCERT IN TOKYO
立教大学交響楽団・東京演奏会が池袋の東京芸術劇場大ホールでありました。団員のM君にチケットをもらいました。
曲目は2曲で、グリーグの「ペールギュント第一組曲/第二組曲」とブラームスの「交響曲第3番ヘ長調・作品90」です。指揮は、池田俊さんでした。
グリーグの「ペールギュント第一組曲/第二組曲」は、民話の登場人物を題材としたイプセンの詩劇です。イプセンが自らの作品の舞台化にあたってグリーグに付随音楽の作曲を依頼したのです。
第一組曲の「前奏曲の「朝」」は、いろいろなところでよく演奏されます。すがすがしい朝の気分にあふれています。「山の魔王の宮殿にて」も元気がよく、高揚感がありすばらしい曲でした。
ブラームスの3番は、今回のコンサートを聴く前にCDで聴き込みました。第2楽章は渋いですが、抑制がきいたなかにも美しいメロディが印象的です。第4楽章は暗雲が立ち込めるような予感から始まり、激しい迫力でもりあがっていきます。
指揮者と楽団が一体となり、学生らしい若々しい演奏でした。よくこんなにレベルの高い演奏ができるものだと、ひとしきり感心して帰ってきました。
ひとつの楽団の定例演奏会に出かけることにはある楽しみがあります。普通、どの演奏会を選ぶかというさい、どうしても曲目に目がいきます。あまり聞いたことがない曲ですと、少し腰がひけます。聴いていて楽しめないからです。しかし、ある楽団のファンになると、演奏会ごとでとりあげられる曲はCDであらかじめ耳をならします。そうすると、私自身の視野がひろがります。
前者の場合にもそうすればいいのではと思われるかもしれませんが、なかなかそうはいきません。初めの一歩が踏み出しにくいのです。N響でも、札響でも、その楽団のファンになれば 、あるいは会員にでもなれば、勉強してから演奏会へ行こうという気になりのです。
立教大学交響楽団はわたしにとって近いところにあるので、しばらくつきあってみようかと思います。