ゆうやはケーキが大好きです。
作業所から帰ってきて、時々、嬉しそうに言います。
「お母さん、今日はケーキを食べたいな♪」
晴れだったら私はOKを出します。
ケーキ屋さんまで足こぎ車椅子で向かいます。
ですから、雨の日は残念ながらケーキを食べることができません。
夕方、足こぎ車椅子に乗って出発します。
私はゆうやの車椅子を押して、後からついて行きます。
冬ですと日の入りが早いので、あっという間に外は暗くなってしまいます。
夕闇の中、ゆうやは足こぎ車椅子で一心にケーキ屋さんへ～。
ケーキ屋さんまで、だいたい３０分ほどかかります。
ケーキ屋さんに到着した頃には、もう真っ暗です。
帰り道は危ないので、ゆうやは車椅子に乗り換え、ヘルパーさんに押して頂きます。
足こぎ車椅子には私が乗り、夜道を帰ります。
車に存在をアピールするために、足こぎ車椅子にリフレクターを取り付けました。
このリフレクターは磁石でパチンと留めるタイプになっています。
私は足こぎ車椅子のハンドルの部分に取り付けました。
これで安心です。
「ドライバーの皆さん、道路の端を足こぎ車椅子が通っていますよ～♪」
私は晩ご飯の仕度のため、急いで帰るのでした。
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