瞳をキラキラさせながら、ゆうやは今日も足こぎ車椅子COGYに乗って頑張っています。体が不自由だけれど、なんのその～。
昨日、大阪市長選挙が行われました。
私達は金曜日に役所へ行って事前に投票をしました。
当日、ゆうやも私達もちょっとワクワクドキドキ。
役所へ行くと、２階に案内されました。
「どうぞこちらへ。」
会場内に入る前に、私は係員の方に尋ねました。
「初めての選挙なのですが、字も書けないですし、どうしたらいいですか？」
私達は代筆をするものとばかり思っていました。
ゆうやの代わりに私が書くのかしらと。
実際は、違いました。
私達からゆうやを離し、全て係員の方がしてくださるとのことでした。
ゆうやの車椅子を係の方が押して進みます。
投票するデスクの前まで行くと、もう１人の係の方が候補者を順番に指差されました。
「誰に投票しますか。この人ですか？それともこの人ですか？」
ゆうやはじっと黙ってその様子を見ていました。
最後に小さな声である候補者の名前を言いました。
係員の方は「はい、では私が代わりに書かせて頂きます。」と言い、ゆうやの代わりに候補者の名前を書いてくださいました。
そしてゆうやに用紙を見せ、「これでいいですか？」と確認してくださいました。
ゆうやは用紙を見て「はい。」と返事しました。
その後、係員の方が車椅子を押して、会場の外まで連れて行ってくださいました。
ゆうやの初めての選挙が無事に終わりました。
ゆうやのパパとゆうやのママにとっては、ハラハラした選挙となりました。
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一昨日、ゆうやは野菜販売に出かけました。
一昨日は雨でしたから、お客さんも少ないのではないかなあと危惧していました。
私はお昼に用事がありましたので、用が済んでから様子を見に行きました。
野菜販売会場に到着すると、ゆうやは私の姿を見て、とても驚いていました。
「お、お母さん！？」
そんなにビックリしなくても～。
寒い中、ゆうや達は野菜を前に並んで座っていました。
「今日は野菜は売れていますか？」
「売れたけど、雨でお客さんが少ないんだ。」
ああ、やっぱりー。
「ゆうやは『いらっしゃいませ～。』って言ったの？」
「言ったよ。それでね、コロッケを食べたんだよ。」
「え？コロッケ？」
「うん。」
他の利用者さんのご両親が、コロッケを差し入れに持ってきてくださったそうです。
ゆうやは野菜を販売することよりも、コロッケを食べることに夢中だったようですね。
「あらまあ。」
「コロッケ美味しかったよ♪」
帰る前に、私は水菜と小松菜を買いました。
合計２８０円でした。
「じゃあ、お母さんは先に帰りますね。」
「は～い♪」
帰宅後もゆうやはコロッケの話ばかりでした。
よほど美味しかったのですね。
雨で残念でしたが、楽しい野菜販売だったようで良かったです。
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昨日は理学療法訓練を受けました。
まずは普段のゆうやの立位や歩行を見て頂きました。
ヘルパーさんと一緒に立ったり歩いたり～。
先生は「とても上手に踏ん張ることができていますね。」と褒めてくださいました。
リハビリ病院に行くまでに、足こぎ車椅子に乗っていましたから♪
その後、ベッドに横になり、肘や膝を伸ばすためにあちこち筋を緩めて頂きました。
ゆうやは、とても気持ち良さそうにしていました。
「ゆうやくん、自分のお腹を触ることができるかな？」
ゆうやは右手はお腹まで下ろすことができました。
「そうそう、その調子～。じゃあ、お尻も触ってみようか。」
先生はゆうやの手を取って、お尻まで届くようにゆっくり肘を伸ばしてくださいました。
手足が緩んでから、今度はベッドの上で膝を立て、三角座りをしました。
このポーズを取るのは２年ぶりかもしれません。
三角座りをして後ろに転倒しないように、先生がしっかりゆうやの後ろから支えてくださっていました。
「ゆうやくん、自分の手で膝を触ってごらん。」
ゆうやは自分の体でありながら、自分の手で膝を触ることができません。
久しぶりに自分の膝を触って、ゆうやはニコニコしていました。
あっという間に終了時間となりました。
先生は「これからも膝や肘を緩めていきましょう！」とおっしゃいました。
今日は２回目の理学療法訓練です。
あと１４回、今後がとても楽しみです。
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ゆうやは今、髪を伸ばしています。
ゆうやは髪質が硬く、量が多いです。
くせ毛でもあるので、ゆうやの頭部には髪の毛の間に空間ができています。
ゆうやの頭をポンポンと触ると、ふかふかです。
今までは丸坊主でしたので、たわしを触っているような感じでしたが、ふかふかな感触に驚きです。
髪にクッション性があって、まるでウィッグでも乗せているかのようです。
丸坊主の時と随分、印象が変わりました。
ゆうやが熱心にパソコンに向かっている時には、パソコンから頭だけが見えています。
私は横を通るときに、ポンポンとゆうやの頭に手を乗せました。
「うわ～、なんて気持ちのいい感触なんでしょう～。」
私は心中で感激していました。
ゆうやも顔を上げて、とても嬉しそうな表情をしています。
「お母さん、もっとポンポンってしてください♪」
おや、ゆうやも気に入ったのですね。
それなら、もう１度。
優しくそっと、ポンポンー。
「うふふ♪」
ゆうやと２人で笑顔のひとときを過ごしています。
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ゆうやは二十歳になりましたので、選挙権があります。
ゆうやが小さい時、ゆうやにはいつも投票場の表で待っていてもらいました。
ゆうやのパパと私は、交代でゆうやの面倒をみて投票していたのです。
ゆうやが成長してからは、ゆうやがヘルパーさんと電車に出かけてから、投票に行っていました。
ここ数年は、ゆうやは選挙と無関係でした。
さて、もうすぐ選挙があります。
初めての選挙は、ゆうやも私も戸惑っています。
まず、ゆうやは文字を書くことができません。
誰が書くのでしょうか。
事前に代筆の旨を伝えておくのでしょうか。
車椅子に座ったまま全てを行うことができるのでしょうか。
何から何まで全く分かりません。
ゆうやのパパと相談した結果、選挙当日は用があるので、事前投票をすることにしました。
事前投票なら、投票場で他の方に迷惑をかけずに済みそうです。
戸惑うことばかりですが、当日、会場の方に尋ねてみようと思います。
ゆうやの同級生も皆、今年から選挙権を得ています。
特別支援学校の友人達はどのように選挙に参加するのでしょうか。
初めての選挙はドキドキです。
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