猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

どしゃ降りの雨、ぴかぴかの笑顔

2005年06月05日 21時21分25秒 | 日記
昨夕、突然の雷雨に見舞われた。と、言っても、私とゴンザは車の中にいたから、ずぶ濡れになることは免れたのだが、ひどい渋滞に辟易していた矢先の暗い空に、少しばかり無口になっていた。
そこはちょうど、私鉄駅前の街道で人の往来が激しかったが、傘をさしていない人はおろか、さしている人まで一様に濡れ鼠、という、気の毒な情景が拡がっており、私は同情の抱きながら、それらの人々を見つめていた。
しかし...次の瞬間、私はそこにあるものを見つけ、途端に嬉しくなってしまった。この突然の雷雨が素晴らしい恵みであることを、一瞬のきらめきであることを思い出したのだ。

そこには、行きかう人々にまぎれて、弾けるような笑顔で走る少年がいた。野球帰りらしい、ぶかぶかのユニフォーム姿のその少年は、壊れた傘を片手に持ち、滝のような雨の中、嬉しそうに飛び跳ねている。
後ろには、同じユニフォーム姿の二人組。二人でひとつの傘さし、片方の少年の腕は友人の肩にまわされている。また、その数メートル後にいた二人組みも、盛んに先を行く少年を指差しては、互いに顔を見合わせ笑っている。

彼らにとっては。
この雨も、壊れた傘すらも、楽しい遊び道具で、かけがえのない仲間との時間なのだ。
忘れることのない、大切なきらめきの一瞬なのだ。

少年たちの純粋さに、雷雨に負けないぴかぴかの笑顔に、私とゴンザの心は晴れ渡った。
そして、その少年たちのように、互いに目を見合わせて笑いあった。


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2 コメント

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降られました… (t-cat)
2005-06-06 08:20:47
今回は、erima様とゴンザ様ご両名にあてられちゃいましたね。



件の土曜日の雨、当方もしっかり降られました。

帰路の途中だったことと、

どしゃぶりでしたので、

じたばたしても始まらない…と、

のんびり自転車こいで帰りました。



すると、脇をすりぬける

少年野球のメンバーと思しき一団。



子供とカエルは雨が好きなのかも…



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みんな昔は (erima)
2005-06-07 02:52:23
t-cat様



あの雨は、広範囲にわたって人々を濡れ鼠にして

いたのですね。「じたばたしても始まらない」と

仰る、t-cat様の潔さ、私は大好きですが...

お風邪など召されませんでしたか?

しかし、あのどしゃぶりの中、のんびり自転車って。

粋の極みですね。格好いい!



確かに子供とカエルは雨が大好きですよね。

大人も昔はみんな雨が、そしてカエルが大好きだったはずなのに、いつしか「靴が汚れるから」「髪型が決まらないから」などという理由で雨を嫌うようになり、「うぁ~!」「気持ち悪っ!」などと言ってはカエルも嫌うようになるのですよね。



私は...

ちゃあこに狩られないのであれば、カエルを飼いたいと思っています(笑)



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