猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

願い。

2012年06月18日 12時39分59秒 | 猫たち

 

ちゃあこが歩けなくなったのは、
私の声が出なくなったのと、ほぼ同時だった。 

起きあがることすら、力の入らない手先足先のために困難で、
トイレには抱きかかえて連れてゆき、
水も、鼻先まで器をっていかなければ、
自由には飲めない状態だった。

先生によれば、なんでも、
腎不全がさらにすすんだことで、尿毒が筋肉にまでまわってしまい、
それが原因で四肢の麻痺や衰弱が起こっているということらしいが、
幸い、連日の輸液で、麻痺も多少は改善し、
トイレまで歩くことも、自力でお水を飲むことも、
可能といえば、可能にはなった。

が、各症状に伴う貧血もあり、
そのせいでだるいのか、トイレの帰りには

「疲れたから抱っこ~」

と鳴き、
下手をすれば面倒がって行かなかったりすることもあるので、
3時間ごとにトイレまで抱いてゆき、排泄を促してやらねばならない。

『声が出ない』あいだ、
よりによって、ちゃあこが一番心細いときに、
いつも通りの声をかけてやれない自分を、どれだけ情けなく、無力に思ったことか。

もしこのまま、ちゃんとした声がでないまま、
ちゃあこの聞き慣れた声で励まし、
安らがせてあげられないまま、旅立ってしまったら、と…

そう思うと、気も狂わんばかりだった。

仕事を休み、ただひたすらちゃあこを撫で、
共に眠り、起きて、世話を焼く日々。

それは、21年、共にいてくれた彼女に、
何がしてあげられるのか。

どうしたら、残された時間を、幸せに過ごさせてあげられるのか、

改めて見つめ直す時でもあった。

可愛いちゃあこ。

愛しいちゃあこ。

大切な大切な、
大切なちゃあこ…

この介護生活がいつまで続くかはわからないけれど、
この先、どんながことがあろうとも、
どうかちゃあこが、
苦しむようなことだけはないようにと願う。

この世が、楽しく、幸せなものであったと、
ちゃあこが最後まで思える猫生でありますようにと。

いつかは必ず来る、そのときが来るまでは。

どうか。

どうか。

 

コメント (18)    この記事についてブログを書く
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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます。 (erima)
2012-06-26 20:28:14
くてくて様

おかげさまでちゃあこの様子は、当初思ったよりもずっとよく、
食欲もあり、元気にやっています。
足腰こそ、思うようにはいかないものの、
その中でも、甘えたりおねだりしたり、
まだまだ、生活を楽しんでくれている様子なのに救われています。
猫にとっては、腎臓の値と闘うことが、ある種、
運命のようなところがありますが、
ここまで10ヶ月、ちゃあこと共に頑張ってきて、
今は昔よりよりずっと、専用の食事や、
治療の環境が整っているように思います。
どうか、ご友人の猫ちゃんも、腎臓の値が落ち着いて、
日々を穏やかに過ごせますように。
私も祈っています。

くてくて様、ありがとうございます。
返信する
ありがとう。 (erima)
2012-06-26 18:51:13
まきまき様

おかげさまでちゃあこの様子は、当初思っていたよりずっとよく、
手足こそ自由には動かないものの、食欲もあり、
元気にしています。
一時は、本当に悲観的になってしまったけれど、
こうして、本人の頑張りを見ていると、
我々が泣いている場合ではないのだと、そう思えるのです。
声が出ない間は本当に辛く、なぜよりによってこんな時にと、
自分を責めたけれど、今はすっかり元通りになって、
以前通りに笑ったり、騒いだりを挟みながら、
出来る限り闘病が辛いものにならないようにと、
頑張っています。
まきまき様、ありがとう。
ちゃあこは今日も元気にご飯を食べ、おやつをおねだりしています。
返信する
ありがとうございます。 (erima)
2012-06-26 13:44:57
かおり様

おかげさまでちゃあこの様子は当初思っていたよりずっとよく、
自由に歩き回れはしないものの、食欲アリ、目ヂカラも健在です。
歩けなくなったのがあまりに突然だったこと、
私自身がいつも通りに励ましてあげられなかったことで、
とても弱気になったこともありましたが、
今は思ったよりずっと状態はいいのかもしれないと、
希望を持っています。

奇跡の復活でまた自由に歩けるようになるか、
それはわからないけれど、もし歩けなくても、
私とゴンザがちゃあこの足となり、バギーだって乗り回せば、
遠くにも行くことが出来る。

かおり様、ありがとうございます。
またバギーに乗って、共に会いに行けたら幸いです。
返信する
ありがとうございます。 (erima)
2012-06-26 13:34:22
nyaopoo様

ちゃあこのために祈って下さってありがとうございます。

おかげさまでちゃあこの状態は思ったよりもずっとよく、
私の声も今はすっかり元通りになりました。
あまりに色々なことが重なり、
一時は本当に弱気になってしまったようにも思いますが、
ちゃあこの頑張りを見ていると、そんな場合ではないと、
今一度、心を強く持てるよう、肝に銘じなければと思います。

今のちゃあこは足腰こそ弱っているものの、
食欲もあり、ベランダで涼むなどして、日々を穏やかに過ごしています。
あとは本人のストレスを減らせるように、
通院の回数も減らせればいいのですけど・・・

nyaopoo様、ありがとうございます。
返信する
ありがとうございます。 (erima)
2012-06-26 13:25:01
ツマ様

お返事、遅くなってごめんなさい。
おかげさまで私の声はすっかりよくなり、
以前通り、ちゃあこに話しかけることが出来るようになりました。
ちゃあこ自身も、今現在、不調であるのは足腰だけで、
食欲、元気共にあり、思っていたよりもずっと、
状態は良くなっているように思います。
自由に動けない事に対しての、ちゃあこの気持ちがどうなのか、
考えると、少し哀しくなることもありますが、
誰より頑張っているのは本人で、
トイレの帰りに「抱っこしてよう~」などと甘える姿などみていると、
これも良いコミュニケーションと考えるべきなのかも、
などと思う部分もあったりします。
病院へ連れて行かれて嫌なことをされても、
私を信頼して甘えてくれるちゃあこの愛情に答えられるように、
心を強く持って、共に今ある時間に向き合ってゆきたいです。

ツマ様、ありがとうございます。
返信する
ありがとうございます。 (erima)
2012-06-26 13:11:22
ふわり様

お返事、遅くなってごめんなさい。
その後のちゃあこは、足腰こそ弱っていることは変わらないものの、
食欲もあり、思ったよりずっと元気に過ごしてくれています。
私の声も元通りになり、今は、出来るだけ、明るく声をかけ、
いつも通りの日常が長く続くようにと、そう願っています。
手伝ってあげるべきことと、自分でさせたほうがいいことの線引きは難しく、
ついつい、手を出してしまいがちな毎日ではありますが、
みんなで力を合わせて、良い時間を過ごせたらと思っています。

ふわり様、ありがとうございます。
返信する
ありがとうございます。ー (erima)
2012-06-22 23:45:36
虫主婦様

私の思いが届いていればいい。
本当にそう思います。
そして出来たら、それでちゃあこの苦しみが、
幾分でも和らいでくれたらと・・・。

治ることはない病気。
自然な余命と、輸液によっての『延命』とも受け取れる行為と、
どう向き合うか・・・
ちびくんのときも苦悩しましたが、何度経験しても、
これが最善という答えは出すことが出来ないです。

穏やかに、ときおり伸びなどしながら眠るちゃあこの寝顔を、
私のエゴで曇らせることのないように、
彼女のために何が出来るのか、
本当の意味で考え、病と老いと、向き合っていかなければと思っています。
返信する
ありがとう。 (erima)
2012-06-22 23:15:57
まっちゃん★様

ちびくんのときもそうだったけれど、
一番安心できるはずの私の手で、病院へ連れて行ったり、
投薬をしたりというのが、本人(本猫)にとって、
とてもショックなことなのではと、
それがとても辛くもあります。
その分抱きしめて撫でて話しかけて、それが、
本当にちゃあこにとって幸せなのかと、
迷ってしまうのが、現実でもあって・・・。
でも、逆をいえば、それが出来るのは、私しかいないんだよね。
ちゃあこのために決めてあげられるのは、私とゴンザしかいない。

これから、どんな風に迷うか、どこでいつ、
何を決めなければならなくなるかはわからないけれど、
ちゃあこの幸せを奪うことのないように、
毎日を大切に過ごしてゆきたいと思っています。

まっちゃん★、ありがとう。

返信する
ありがとうございます。 (erima)
2012-06-22 23:00:23
じゅりりん様

ちゃあこのために祈って下さってありがとうございます。

おかげさまでちゃあこは、症状も一時より落ち着き、
なんとか、自分の足でトイレに行ったり、
美味しくご飯が食べられたりしています。
毎日の輸液が可哀想だ、これはただちゃあこの苦しみを
延ばしているだけなのでは?という思いと、
それでももう少し改善出来るかもしれないという思いと、
複雑で苦しい状況ではありますが・・・
「お腹がすいた~」と、
おねだりするちゃあこの姿を見ると、
やはり今はまだ、医療の力を借りながらでも、
ちゃあこの頑張りを手伝う必要があるのだと思うのです。

昨日は鯵をまるまる一匹食べたんですよ!


返信する
ちゃあこちゃんもお大事に (くてくて)
2012-06-19 17:30:32
「手当て」という言葉どおり、いつものerimaさんの声じゃなくてもその手がerimaさんの愛情を全部伝わっているはずです。

友人も飼い猫の腎臓の値に悩んでいます。
1日も早くよくなりますように。
返信する
どうか元気になりますよう (まきまき)
2012-06-19 12:39:06
何も力になれなくて辛いけど…。
erimaちゃんとゴンザ君の無償の愛でちゃあこちゃんがまた歩ける日がきますよう。元気になる日がきますよう。
そう心から願っています。
赤ちゃんの時からお母さんの代わりだったerimaちゃん、たとえ声は掛けてあげられなくても、傍にいてくれ、抱いてあげるだけで何よりもの安心感に包まれているはず。
動物は人間よりもそのあたりは敏感に感じ取ってくれるようにも思うし。
どうか、どうか、元気になって。
返信する
Unknown (かおり)
2012-06-19 01:45:47
ちゃあこはエリさんの気持ちはすっかり感じているから、声は聞こえなくてもそばにいて、抱いてあげられれば十分だと思います。
まだ目に光が強くあるので、もう一度くらいは例によって奇跡の復活を遂げるに違いないと信じています。

がんばれちゃあこ。
返信する
Unknown (nyaopoo)
2012-06-18 23:05:37
私にも祈らせてくださいね
ちゃあこちゃん

erimaさん・ゴンザさんも大変かと思いますが、ご自愛くださいね。
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Unknown (ツマ)
2012-06-18 22:04:40
みなさんと同じことを思います。
erimaさんのお声はなくても、手や抱っこでちゃあこちゃんは安心できているし、erimaさんのお気持ちも伝わっていると思います。21年一緒にいらっしゃるのだから、それくらいちゃんとちゃあこちゃんもご存じですよ。

ちゃあこちゃんのつらい症状が落ち着きますように。
erimaさんもどうぞお大切になさって下さい。
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大切な (ふわり)
2012-06-18 21:24:15
私たちにとっても、大切な大切なちゃあこちゃん。
何もしてあげられない事がとても歯がゆいですが
いつも祈りながら思っています。
24時間体制の看護は本当に大変かと思いますが
どうかerimaさんも体調を崩さないようにして下さい。
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てあて。 (虫主婦)
2012-06-18 19:11:36
私も、まっちゃん★が言うように、erimaさんの声が出なくても、ちゃあこ姐さんにはわかっているし、
普段から心の声は聞こえていると思います。
愛しい、というerimaさんの言葉に、ブログを通してでさえ心に響くのですから。
手あて、という言葉はお母さんの癒しの手を表しているのです。
お母さんになでなでされるだけで、とっても安心できますからね。

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わかってる (まっちゃん★)
2012-06-18 18:56:51
ちゃあこちゃんはちゃんとわかってるよ。
声が出なくても、erimaさんのその手がどんなにたくさんの安らぎを与えているか...
母の手にはものすごいパワーがあります。

いっぱい、いっぱい、撫でて抱きしめてあげてください。

私も祈ってます。
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Unknown (じゅりりん)
2012-06-18 17:18:28
祈っていますからね。
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