ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

日本の入国制限と韓国

2020-03-15 11:22:06 | 日記
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本政府は、中国、韓国からの入国者に「2週間待機」などの制限を設けた。この措置に対して、またしても韓国がおかしな反応を示している。「おかしな」というのは、「常軌を逸した」、「普通の思考法ではおよそあり得ない」といったほどの意味である。

というのも、韓国政府は日本政府のこの措置を「我が国・韓国に対する嫌がらせだ」とシビアに受け止め、日本に対して「ビザ免除停止」などの報復措置を即座にとったからである。

いうまでもなく日本政府のこの入国制限措置は、コロナの感染拡大を防ぐという自衛の意図から出たものであって、韓国に対する嫌がらせの意味などあろうはずがない。その証拠に、日本政府はこの措置を、韓国に対してだけではなく、中国に対してもとっている。

しかもこうした措置は、日本だけがとっているものではなく、100を越える世界の多くの国が行っていることであり、現に中国も韓国に対して、同様の制限措置をとっている。

多くのメディアが指摘するように、韓国は日本に対しては激しく反発し、あからさまな対抗措置をとりながら、他方で中国に対しては理解を示し、抗議すら行っていない。韓国はなぜ日本に対しては、かくもおかしな反応を示すのか。

だれもが気づいているように、事の背景には、日韓の間に横たわる(過去の植民地支配という)不幸な歴史がある。他人の足を踏みつけた者はそれを忘れるが、踏みつけられた者はそれをいつまでも忘れない、ということである。

日本に踏みつけられた過去の痛みが、事あるごとに嫌な記憶としてよみがえり、コンプレックスに似た複雑な感情を、韓国の人々の心に呼び起こすのだろう。中国と日本が韓国に対して同じことをしても、日本が「それ」をしたことの意味は、中国の場合とは比較にならないほど重いものとして受け止められてしまうのである。

だが、それだけではないと私は考える。日本政府の入国制限措置に対する、韓国の異常なまでの激しい反発。ーーその背景には、複雑に屈折した韓国側のプライド(自負心)も作用しているのではないか。私はそう考えている。

今、韓国は、1日1万件以上の新型コロナウイルス検査を行っているという。韓国では約7000人の感染者が確認されているが、それは検査の母数が多いための結果であり、「同様の検査をすれば、日本の方が韓国よりも多くの感染者が出てもおかしくない」という声が韓国のメディアでは出されている。つまり韓国には、質・量ともに感染への対処では韓国が日本よりも優れている、この面では決して日本に負けていないぞ、という自負があるのである。

防疫の面では自分たちよりも数段劣っているとみなしている当の日本から、「要注意国」の烙印を押された韓国が、「そんなこと、おまえなんかに言われたくねえよ!」と怒りをあらわにするのは、解らなくもない。

まあ、日本もコロナウイルスの検査体制を拡充するなどして、遅れを挽回し、韓国だけでなく世界の国々からも一目おかれる存在になる努力が必要なのではないのだろうか。次期五輪の開催国としても。

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