ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

香港のデモに思う

2019-06-17 10:41:46 | 日記
テレビでは、このところずっと香港のデモの様子が報じられている。(中国本土に刑事事件の容疑者を引き渡すことを可能にする)香港政府の「逃亡犯条例」改正案に反対する、一般民衆のデモということだが、この映像を見ていて、私は複雑な思いにとらわれた。

香港の民衆は燃えている。政治的アパシーに陥っているかにみえる我が日本の若者たちの姿を思うと、香港の若者たち、ーー情熱をたぎらせる香港の若者たちが、羨ましいとさえ思う。

反面、彼らを弾圧するために、催涙弾やゴム弾を容赦なく打ち込む香港政府と、その背後に控える中国政府の黒い影を思うと、身震いのような嫌悪感を禁じ得ない。自由と人権を尊重する民主国家・日本に生きていて良かったと、つくづく思うのである。

そういうアンビバレントな思いに身を揺さぶられながら、私は、ある既視感のようなものをおぼえていた。そういえば、と私は思い出したのである。それは私が若かった頃、ーーまだ大学生だった頃、周囲で見聞きしたことのある光景だった。成田・三里塚闘争、佐世保エンタープライズ寄港阻止闘争、新宿騒乱反戦運動、などなど。あれはまさに日本の青春時代だったのだろう。民主国家として成熟する成長の過程で、国家が辿らなければならない不可欠の一段階だったのだろう。

そんなことを考えながら、私は、日本でもまだ一部で、激しい抵抗の炎が消えずに赤々と燃え続けている現状があることを思わないわけにはいかなかった。そう、言うまでもなく、沖縄の反基地闘争のことである。このような反政府運動が存在するのは、日本の民主主義がまだ成熟していない証なのではないか。そんなことを考えた。
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