ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

今は昔の イージス・アショア

2020-06-16 13:24:17 | 日記
私はそのニュースをきのうの夕餉の食卓で聞いた。河野太郎なる人物が有能なのか、無能なのか、あるいは野心家なのか、ぼんくらなのか、残念ながら私の関知するところではないが、今回の彼の判断に、私は思わず快哉を叫びたくなった。

「河野防衛大臣は、新型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』の山口県と秋田県への配備計画を停止する考えを表明しました。これにより日本のミサイル防衛計画の抜本的な見直しが迫られることになります。
『イージス・アショア』は、アメリカ製の新型迎撃ミサイルシステムで、政府は、山口県と秋田県にある、自衛隊の演習場への配備を計画していました。
このうち、山口県の演習場への配備について、河野防衛大臣は15日夕方、記者団に対し、迎撃ミサイルを発射する際に使う『ブースター』と呼ばれる推進補助装置を、演習場内に落下させると説明していたものの、確実に落下させるためには、ソフトウェアの改修だけでは不十分だと分かったことを明らかにしました。
そのうえで『ソフトに加えて、ハードの改修が必要になってくることが明確になった。(中略)コストと時期に鑑みて、イージス・アショアの配備のプロセスを停止する』と述べ、配備計画を停止する考えを表明しました。
こうした方針をNSC=国家安全保障会議に報告して、政府として今後の対応を議論するとともに、北朝鮮の弾道ミサイルには当面、イージス艦で対応する考えも示しました。」
(NHK NEWS WEB 6月15日配信)

時代は確実に変わりつつあるのだ、という感慨に似た思いが私をとらえた。「イージス・アショア」はもともとドナルド(米大統領)に強要されて我が国のシンゾーが買わされた高額のアメリカ製軍備品だが、ドナルドもシンゾーも、その政治生命は高が知れている。ドナルドは今年11月の大統領選挙で敗北が必至と取り沙汰されているし、シンゾーはといえば、来年9月の任期まで政権を維持できるか、はなはだ心許ない雲行きである。

桜問題や黒川検事長問題で次々とダメージを受け、グロッキー状態の安倍首相を、河野防衛相は早々に見限り、今回の決断によって反旗を翻したとみられなくもない。

見ものなのは、河野防衛相の決断がNSC(国家安全保障会議)でどう処理されるかである。河野防衛相の判断がそのまま是とされるようなら、「ドナルド=シンゾー・コネクション」の凋落はもはや決定的だと言わなければならない。

北朝鮮が相変わらず核兵器への執着を捨てず、もう一つの軍事国家・中国が覇権を伸しつつある中、次世代の策士たちによって、時代の軍事情勢に即応した新しい日米安保の形が模索され始めることだろう。アフター・コロナの時代は、この意味でもエポック・メーキングな姿を見せるのかも知れない。
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