ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

ウクライナ 停戦協議のゆくえ

2022-03-01 12:09:11 | 日記


けさの朝日新聞は、1面にでかでかと「停戦協議 始まる」の見出しが打たれていた。
「そうか、いよいよ始まったか」
私は、この話題をきょうのブログのテーマにしようと考えた。
「ゼレ君よ、ここが大一番の正念場だぜ。ここをうまく乗り切らなければ、男が廃(すた)る、いや、大統領が廃るというものだ」
そう私は独りごちた。

考えてみれば、ここにあるのは皮肉(イロニー)以外の何ものでもない。事の発端は何だったかといえば、ウクライナがNATOに加盟しようとしたことにある。ウクライナのゼレ大統領は、狂人プーチンが率いるロシアの毒牙から身を守ろうと、NATOの庇護を求めたのだ。

ところが狂人プーチンには、これが脅威に映った。西側軍事同盟NATOの東方拡大の橋頭堡・第1段と映ったのである。事の進展を食い止めようと、プーチンは軍事力を用いてこれに対抗しようとした。ウクライナの立場にたてば、これこそ皮肉にほかならない。ロシアの軍事的侵攻を避けようとして事を起こした結果が、ロシアの軍事的侵攻を招いてしまったのだから。

NATOの武器支援が功を奏して、ロシア軍は思わぬ反撃に出会い、短期での制圧が望めなくなった。そこで「とにかく停戦協議を」となったのだろうが、ゼレ君にとってみれば、今こそ起死回生のチャンスである。

ネット情報によれば、この停戦協議ではロシア側がウクライナに降伏するよう求め、協議は早々に終わったという。ゼレ君が強気に出て、ロシアの降伏要求をにべもなく蹴ったため、交渉の余地すらなく、協議は物別れに終わったのだろう。

このまま行けば、ロシア軍の攻撃が再開され、戦闘が長引いて、ウクライナ市民の犠牲は増え続けるに違いない。そうならないよう、うまく立ち回るのがゼレ君の役どころである。プーチンはゼレ大統領の退陣を求め、傀儡政権を樹立しようとするだろうが、な〜に、それならそれで構わないではないか。一旦は傀儡政権が樹立されても、長い目で見れば、これを転覆する手立てはいろいろある。

歴史に例をとれば、第二次世界大戦時、ナチス・ドイツの支配に抵抗して、パルチザンによるレジスタンス運動がフランスの各地で展開された。ウクライナ蜂起軍もその流れを汲んでいる。それらの例に学び、ゼレ君は目先だけを見るのではなく、もっと息の長い(軍事行動には限らない)反体制活動をめざすべきだろう。

コメント
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