ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

北朝鮮の非核化とアメリカ

2018-03-08 11:48:52 | 日記
朝鮮情勢を考えようとするとき、私には確信にも似た固い思い込みがある。
「南北融和の動きの背後には、ロシアが控えている」という見方がそれであ
る。この見方をとると、一連の動向がうまく説明できる、ーーそう私は思い
込んできた。それについては、何度か本ブログで書いたので、ここでは繰り
返さない。

ただ、この私の確信は間違っているのではないか、と思わせる情報を目にし
た。きょうはこれについて検討することにしたい。私が目にしたのは、以下
のような情報である。

韓国政府が進める北朝鮮の非核化に至るプロセスづくりに米政府も関与して
いると、ワシントンの外交筋や米政府関係者が明らかにした。行程表には、
米国と北朝鮮の対話の前提条件として「核・ミサイル開発の凍結」が最初の
目標として盛り込まれたという。
                       (朝日新聞3月8日)

この記事を読んだとき、私は「え、ホントなのか?!」と、我が眼を疑った。
非核化を前提条件とした米国との対話は行わない、と北朝鮮はかねて公言し
ていたし、実際、北朝鮮はそういう対話には乗らないだろうと私は考えてい
る。

米政府が「北朝鮮の非核化に至るプロセス」に関与するとしたら、このプロ
セスは IAEA(国際原子力機関)による、査察と検証に基づくものになるに違
いない。するとそれは、かつてと同じ轍を踏むことになるのではないか・・・。
まだ記憶に新しいことだが、北朝鮮は核開発を断念していない証拠を突きつ
けられ、2003年、核拡散防止条約 (NPT) から脱退するとともに、IAEAによる
査察を退けた。

米政府は、このことを歴史の教訓として、今度はもっと強硬な措置をとるに
違いない。軍事的圧力を背景にした、威嚇的な査察の強制である。北朝鮮は
北朝鮮で、そうなることを避けようとするから、非核化を前提条件とした米
国との対話など、はじめから乗ってこないだろう。
実現可能な非核化は、きのう本ブログで書いたように、ロシアの管理による
しかないと私は考えている。

にもかかわらず、上に示したような(朝日新聞の)情報はなぜ出てくるの
か。このことは何を意味しているのか。

思うに、この情報は、「北朝鮮の非核化のプロセスには、我々が噛んでいる
のだ」という、米国の矜持を表明したものではないだろうか。いわば横槍宣
言のようなものである。

おそらくトランプ政権も、北朝鮮の背後にはロシアが控えていることを察知
している。北朝鮮の非核化は、ロシアの管理下で行わざるを得ないことも、
理解しているに違いない。だが、そういう一連の推移そのものが(ロシアで
はなく)米国の掌の上にあるのだと、米国はあくまでも言い張りたいのであ
る。主導権は我が国が握っているのだーーそう言わないと、示しがつかない
のだ。

まあ、どっちにしても、瀕死の我がアベ首相には、出る幕はないのだけれど
ね。
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