ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

金正恩 訪中の藪から棒

2018-03-29 17:36:38 | 日記
北朝鮮のドン・金正恩はいったい何のために訪中したのかーー。このところ
テレビのワイドショーの話題は、そのことで持ちきりである。
して、その答えはというと、どの局も大差はない。その点では、新聞各社も
皆同じである。きょうの新聞社説から、いくつかをピックアップしてみよう。

非核化と和平には、北朝鮮の最大の後ろ盾である中国の関与が欠かせない。
(中略)中国を初の外遊先としたことで、金(正恩)氏はひとまず中国に敬
意を示したかたちだ。4月以降に見込まれる韓国、米国との首脳会談に向け
て、足場を固めておきたい思惑があるのだろう。
                            (朝日新聞)

4月末の南北首脳会談と、5月末までに予定される米朝首脳会談を控え、金
委員長は中国の後ろ盾を得て、交渉を有利に進める狙いがあるのだろう。
                            (読売新聞)

金(正恩)氏の訪中目的は、米韓との首脳会談を来月以降に控えて、自らの
交渉力を強めることだと考えられる。
                            (毎日新聞)

南北・米朝の首脳会談を間近に控え、交渉を有利に運ぶために、ーーそれが
北のドンの訪中の目的だと見ることで、新聞各紙もテレビのコメンテーター
の見解も一致している。ーーだが、そうだとしたら、あの「ロシア黒幕説」と
の関係は一体どうなるのだろうか。

南北朝鮮の融和ムードは、このところ急激に膨らんでいる。その行き着く先
が米朝首脳会談であり、今回のドンの訪中である。しかるに、そもそものこ
の南北融和ムードの背後には、ロシアのプーチン大統領が後ろ盾として控え
ているというのが、「ロシア黒幕説」であり、本ブログもこの黒幕説に則っ
て考察を進めてきた。

この黒幕説を踏まえるとき、我々は今回の訪中事件を、どう見なせばよいの
だろうか。北のドンの今回の訪中は、彼が軸足をロシアから中国に移したこ
とを示しているのだろうか。

もしそうであるとしたら、これはプーチン大統領にしてみれば、己をコケに
する許されざる振る舞いである。金正恩は、激怒したプーチンの報復措置を
覚悟しなければならない。そうまでして訪中する意味(メリット)が、金正
恩にはあるのだろうか。あるとは考えにくい。

そうであるとすれば、つまり、ないとすれば、今回の訪中は、あの「ロシア
黒幕説」がガセだったことを示すものではないのかーー。そのあたりを、ロ
シア黒幕説の発信元である中村逸郎氏に訊いてみたい気がするが、中村氏は
今のところ沈黙したままである。

しかし、そう結論を急がず、もうちょっとだけ掘り下げて考えてみよう。
(北のドンの)今回の訪中に対する各メディアの解釈に、誤りはないだろう
か。新聞やテレビの解釈は、今回の訪中が金正恩の積極的な意図に基づいて
行われたとする大前提から出発している。この大前提に、誤りはないのだろ
うか。

今回の訪中は、金正恩が自ら「電撃的に」行ったものではなく、中国側の招
待に応じて(しぶしぶ・受動的に)とった行動だと考えることもできるので
はないか。事実、金正恩と中国側と、どちらが先に動いたかといえば、中国
側の招待が先にあったようなのだ。金正恩に対する中国側のもてなしぶりを
見ても、そのことは推察がつく。

とすれば、今回の金正恩の訪中は、「南北・米朝の接近をロシアに仕切らせ
ておくのはマズい。極東を仕切るのは我が国なのだ。なんとか挽回しなけれ
ば」と考えた習近平が、(できつつある)北朝鮮−韓国−アメリカの枠組みに、
(ロシアに換って)強引に割り込もうとした結果だと見ることができる。

さて、いずれにしても真相は藪の中。藪から棒が飛び出すのか、何が飛び出
すのか、先が楽しみですな。
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情けの首相 辞任すべき理由

2018-03-29 17:35:20 | 日記
安倍首相がオッ、トッ、トッ、トッ、とやたらズッコケまくり、今にも尻も
ちをつきそうな成り行きである。内では森友文書の改ざん問題が炎上して、
火消しもかなわず、外交はといえば、北朝鮮問題、対米鉄鋼輸出問題など
で、立て続けに躓いている。

外交問題の核心にあるのは、トランプ米大統領との関係である。我がアベ首
相は「北朝鮮には最大限の圧力を」と馬鹿の一つ覚えのように言いつづけて
いるが、トランプ大統領はそんなアベ首相をシカトして、米朝首脳会談の話
に飛びついた。我がアベ首相は完全にはしごを外された恰好である。

そして次には、日本からの鉄鋼の輸入に25%の関税をかけて、アメリカが輸
入制限を行うという問題である。日本に対する輸入制限の発動を主導したの
は、トランプ大統領。シンゾーが統治する同盟国だからといって手心を加え
たりしないぞ、ということである。つまり、我がアベ首相はここでもコケに
されたのだ。

我がアベ首相はこれまでトランプ大統領との親密な関係を売り物にしてき
た。それだけに、この親密な関係が虚仮威しに過ぎなかったと分かるやいな
や、安倍首相に対する風当たりは強く、「それだけが取り柄のお前なんかに
もう用はない。責任をとって早く辞任しろ!」という意見すらでる始末であ
る。

だが、親密なはずのドナルドに裏切られたことに対して、アベは責任をとる
必要があるのだろうか。そもそも、悪いのはどちらなのだろうか。まずいの
はどちらなのだろうか。ヘマをしたのはどちらなのだろうか。

一見すれば、「まずいのはトランプ大統領のほうだ」と言いたくなる。友人
を平然と裏切る人物など、だれからも信用されない。今後は、この米国大統
領の言葉を真に受ける国家首脳は、いなくなるだろう。

しかし、ホントにそうなのか、よく考えてみよう。そもそも外交は、友情と
か私情とかが通用する世界ではない、という点を見逃してはいけない。トラ
ンプ米大統領が25%の関税を日本の鉄鋼にかける決定をしたのも、「シンゾー
のあの薄ら笑いが気に食わない」などという理由からではなく、あくまでも
米国という国家の、国家利益を考えてのことである。

そのことを考慮したうえで言えば、安倍首相の作戦はやはり間違っていた。
間違っていたのは、彼が外交には友情や私情が通用しないことを顧みず、米
国の大統領との関係に私情を持ち込み、公然とゴマすりをはじめたからであ
る。ゴマすりは有効だと彼は信じていた。

けれども、ゴマをする輩は馬鹿にされ、見下される。ゴマすりは外交に通用
しないーーそんな基本も理解できない輩は、もっともっと馬鹿にされ、見下
される。当然のことだが、トランプ大統領は我がアベ首相をはじめから見下し、信頼などしていなかったのである。

そうしたことを考えれば、安倍首相はやはり己の非を認め、外交の責任をと
るべきだろう。内政でも炎上しつつある今は、退陣の潮時かも知れない。
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