次の日の日曜日。レイカとアイ、ジュンイチとケンタは、11時半に待ち合わせて、その脚で昨日と同じイタリアンレストランでそれぞれパスタを頂くと、
渋谷の街を歩き回り、午後3時半頃、おしゃれなカフェに入ると、少し時間をかけて、その場で今後の方針を決めた。
「お茶女と農工大の合同展を年一回ペースでやっていくこと」
「お茶女と農工大の合同コンパを年2回以上開くこと」
「お茶女と農工大の合同裸婦デッサン会を開くこと」
などを決めた。各自それを持ち帰り、ブラッシュアップしてから、再度打ち合わせることも決めた。
「さすがに水野さんは、こういう会議、得意ですね」
と、レイカが言うと、
「いやあ、まあ、司会は得意なんですよ。高校生くらいの頃から意図的にやってきたので」
と、ジュンイチは笑顔で言っている。
「テキパキしていて、出来る大人って感じでした。水野さん!」
と、アイも感激気味だ。
「まあ、将来の部長候補ですもんね。水野さんは!」
と、ケンタもはしゃいでいる。
「さて、もう5時ですか・・・九条さん、「飲み」いきます?」
と、ジュンイチはいい笑顔でレイカに聞いてくる。
「ええ。もちろん・・・水野さんと飲めるのは、とっても楽しいですから」
と、レイカは心から嬉しそうに言う。
「ほーんと、水野さんと飲めるの、楽しみにしてたんですから!」
と、アイも嬉しそうに水野に言う。
「飲み会大魔神ですもんね。水野先輩は!」
と、ケンタもはしゃいでいる。
「じゃ、行こうか!」
と、ジュンイチはいい笑顔で立ち上がった。
渋谷の居酒屋「大五郎」で、ジュンイチはジョッキを持って、立ち上がり、
「かんぱーい!」
と大声をあげる。
「かんぱーい!」「かんぱーい!」「かんぱい!」
と、レイカ、アイ、ケンタ達も盛り上がる。
「でもさー。レイカちゃんが九条家の本流でなくてよかったよ。さすがに本流だったら、僕もめげてた・・・多分。いや、そんなことないかもしれないけど、実際、驚いた」
と、ジュンイチは瞬時に酔って、飲み会大魔神と化している。
「そうですか。でも、よかったわ。水野さんが元気になってくれて」
と、レイカも少しのビールに楽しく酔っている。
「いやだけどさ。実際、九条家の看板って、重くない?いや、重いと思うよ。若い時とか、いろいろなかった?恋人に引かれちゃった、みたいなさー」
と、ジュンイチは絶好調で酔っている。
「ええ。やっぱり、わかります?そういう感じがたくさんあって・・・水野さんもそうなっちゃうかなーって心配で」
と、レイカも普段より饒舌になっている。
「最初はさー、ビビっちゃったけど、よーく考えてみたら、レイカちゃんには、関係のないことじゃん。生まれなんて、自分でコントロール出来ないんだから」
と、ジュンイチは言っている。
「だからね。それでビビるのは、筋違いだろって思ったわけさー。つーか、それはレイカちゃんに失礼だし、せっかく本当のことを真っ先に言ってくれたのになって」
と、ジュンイチはマシンガントークを炸裂させている。
「だから、さ、それを考えたら、対応出来るのは、俺だけじゃね?みたいな感じになってきて、だって、それを期待して、あの時レイカちゃんは真っ先に言ったんでしょ?」
と、ジュンイチ。
「はい。実はそうなんです。水野さんなら、きっと、わかってくれるって・・・」
と、レイカ。
「だしょー。だしょー・・・だから、それがわかったから、やっぱり、俺じゃないとって。そういうことになって、まー、電話したってわけ。だしょだしょでしょ」
と、ジュンイチ。
「まあ、俺もお茶女の美しい女性だったから、基本気を使うけど、でも、本当に相手のことを思ったら、そういう体面じゃなくて、欲しがっているものを考えてあげなきゃ!」
と、ジュンイチ。
「そういうこともあってさー。やっぱり、ほら、女性って、やっぱり一緒にいたい相手といたいから、出てくるわけだからさーねーやっぱりそうっしょ?」
と、ジュンイチ。
「そうですよ。わかってるじゃないですか、水野さーん!」
と、アイ。
「だしょだしょ。だから、そういうのに気を使うんでなく、オトコとオンナは、会って楽しく酒を呑むと!そーれが一番なわけよー。ねえ、レイカちゃーん!」
と、飛ばしに飛ばすジュンイチ。
「はい。そうですよ。水野さん」
と、嬉しそうなレイカ。
「ほら、ケンタ。お前何ひとりでじっくり酒なんか飲んでるんだ!おまえ、アイちゃん接待しろ。オトコなんだから、女性のひとりくらい、笑顔にできなきゃダメだぞ」
と、ジュンイチは、ひとり飲んでいるケンタに発破をかける。
「あ、はい。先輩が言うなら、確かに、そうします。はい」
と、ケンタはあたふたと、アイの前に座り、アイに話しかけだす。
「アイさんって、そのー・・・」
と、やっているケンタを横目で見て、よしと感じたジュンイチは、すかさず、レイカの横に座り直す。
「で、さ、レイカちゃんさー。基本、何、そのー、九条家の支流って言うけど、実家は、お金持ちなわけー?」
と、直接聞いてくるジュンイチだった。
「実家は名古屋にあるんですけど、お茶女に合格したら、父が「東京に一軒家買わなくっちゃ、な」って言ってくれて、買ってくれました一軒家。神楽坂に」
と、レイカは笑顔で素直に話す。
「えー、マジ!!!しかも神楽坂って、あそこ土地代高いよー。ふえー、すげえな。でも、レイカちゃん、そういう女の子なんだー。超リアルお姫様。おもしろそー」
と、ジュンイチはどこまでもハイテンションバリバリ。
「まあ、でもさ。一人暮らしってわけじゃないんでしょ?だって、お嬢様が一人暮らしなんて、あり得ないしー。普通ないしー。わからないしー」
と、ジュンイチは楽しいお酒を過ごしている。
「はい。姉と一緒に暮らしています。姉キャビンアテンダントなんですよ。会いたいですか?美人ですよ」
と、レイカは笑顔で誘っている。
「うん。会いたいねー。会いたいっす。会いたいじゃん・・・つーか、レイカちゃん、パスタ料理、俺のために作ってくれるって言ってたじゃん。それいつの予定?」
と、酒を飲んだジュンイチは、超無敵状態。
「えー、いつでもいいですよ。水野さんの為なら、わたし、いつでも、作ります。パスタ料理・・・」
と、レイカは超笑顔で、ジュンイチに話している。
「そーか、いつでもいいけど、いつがいいかなあ、つーか、それはいつがよろしいんだ、いつ的にどれがよろしいんだ、俺は何をどうしたいんだー・・・」
飲み会はいつまでも続いていた。
4人は、8時半頃、渋谷の駅で別れた。レイカもアイも、ジュンイチもケンタもいい感じに酔い、楽しく別れたのだった。
「しかし・・・水野さん、相変わらず炸裂してたというか・・・ほーんとおもしろいですよねー。なんか別人になっちゃうっていうか・・・」
と、帰りの電車でアイが言う。
「頭の回転がものすごく速くって、それでいて、こっちの本音を瞬時に察知し、言葉にしてくれて、嬉しがらせてくれる・・・あんなひと見たことないわ」
と、レイカも笑顔で言う。
「なんか、先輩、水野さんを家に呼ぶ算段してたじゃないですかー。けっこう、したたかー」
と、アイが笑顔でレイカに肘鉄砲。
「ああ、あれねー。でもねー、水野さんの唯一の弱点があるのよ・・・」
と、レイカが苦笑い。
「え?なんですか、弱点って」
と、アイが聞く。
「一晩明けて、いつもの水野さんに戻ると・・・記憶が消し飛んでるの。飲み会の・・・」
と、レイカが言う。
「そうなんですか?水野さん・・・あれほど、レイカさんと良い感じだったのに?」
と、アイ。
「まあ、わたしは嬉しかったけどね。本音では、水野さん、わたしのこと、相当気に入ってくれてるみたいだから・・・でも、普通に戻ると、そんなこと絶対言わないし・・・」
と、少し寂しそうにするレイカ。
「なーんか、ある意味、いたずら者のジキルとハイドなんですね。水野さんって」
と、言葉にするアイ。
「でも、やっぱり、愛しちゃうのよ・・・お酒を飲んで普通に戻った水野さんを見ると・・・」
と、遠い目をするレイカ。
「そうですね。愛すべきキャラですよ。お酒を飲んだ、水野さんは・・・」
と、笑顔になるアイ。
「多分、水野さんって、お酒を飲むと開放されてるんだと思うの・・・リラックスして普通の自分に戻れるのよ、きっと・・・」
と、レイカは言葉にする。
「だから、本音のマシンガントークだし、多分頭の回転が速いのも、元々水野さんって、瞬時にいろいろなことを考えているんだと思う・・・」
と、レイカは言葉にする。
「水野さんって、普段は、いろいろなことを考えて言葉を出しているんだと思う。私たちのことも一生懸命考えてくれてるんだと思う」
と、レイカは言葉にする。
「だから、あんな慎重な物言いに・・・それってすっごく気を使ってくれてるってことなんだと思うの・・・」
と、レイカは言葉にする。
「だから、一緒にお酒を飲んであげたい・・・彼を開放してあげたい・・・リラックスさせてあげたい・・・そう強く思うの・・・」
と、レイカは言葉にした。
「ほんとですね。水野さんを開放してあげましょうよ。これからも・・・」
と、アイは言葉にする。
「そして、それを一番うまくやれるのは、レイカさん、あなただけですよ・・・」
と、アイは笑顔で、言い切った。
「ありがとう、アイ・・・」
と、レイカは笑顔でアイに言う。
「でも、よかった・・・今日、確実に愛してくれたもの、水野さんは、わたしを・・・」
と、レイカはそんな風に思って、笑顔になるのだった。
地下鉄は夜の東京を突き抜けていった。
(つづく)
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→「バレンタインまでにすべき10の事」初回へ
→「ラブ・クリスマス!」初回へ
渋谷の街を歩き回り、午後3時半頃、おしゃれなカフェに入ると、少し時間をかけて、その場で今後の方針を決めた。
「お茶女と農工大の合同展を年一回ペースでやっていくこと」
「お茶女と農工大の合同コンパを年2回以上開くこと」
「お茶女と農工大の合同裸婦デッサン会を開くこと」
などを決めた。各自それを持ち帰り、ブラッシュアップしてから、再度打ち合わせることも決めた。
「さすがに水野さんは、こういう会議、得意ですね」
と、レイカが言うと、
「いやあ、まあ、司会は得意なんですよ。高校生くらいの頃から意図的にやってきたので」
と、ジュンイチは笑顔で言っている。
「テキパキしていて、出来る大人って感じでした。水野さん!」
と、アイも感激気味だ。
「まあ、将来の部長候補ですもんね。水野さんは!」
と、ケンタもはしゃいでいる。
「さて、もう5時ですか・・・九条さん、「飲み」いきます?」
と、ジュンイチはいい笑顔でレイカに聞いてくる。
「ええ。もちろん・・・水野さんと飲めるのは、とっても楽しいですから」
と、レイカは心から嬉しそうに言う。
「ほーんと、水野さんと飲めるの、楽しみにしてたんですから!」
と、アイも嬉しそうに水野に言う。
「飲み会大魔神ですもんね。水野先輩は!」
と、ケンタもはしゃいでいる。
「じゃ、行こうか!」
と、ジュンイチはいい笑顔で立ち上がった。
渋谷の居酒屋「大五郎」で、ジュンイチはジョッキを持って、立ち上がり、
「かんぱーい!」
と大声をあげる。
「かんぱーい!」「かんぱーい!」「かんぱい!」
と、レイカ、アイ、ケンタ達も盛り上がる。
「でもさー。レイカちゃんが九条家の本流でなくてよかったよ。さすがに本流だったら、僕もめげてた・・・多分。いや、そんなことないかもしれないけど、実際、驚いた」
と、ジュンイチは瞬時に酔って、飲み会大魔神と化している。
「そうですか。でも、よかったわ。水野さんが元気になってくれて」
と、レイカも少しのビールに楽しく酔っている。
「いやだけどさ。実際、九条家の看板って、重くない?いや、重いと思うよ。若い時とか、いろいろなかった?恋人に引かれちゃった、みたいなさー」
と、ジュンイチは絶好調で酔っている。
「ええ。やっぱり、わかります?そういう感じがたくさんあって・・・水野さんもそうなっちゃうかなーって心配で」
と、レイカも普段より饒舌になっている。
「最初はさー、ビビっちゃったけど、よーく考えてみたら、レイカちゃんには、関係のないことじゃん。生まれなんて、自分でコントロール出来ないんだから」
と、ジュンイチは言っている。
「だからね。それでビビるのは、筋違いだろって思ったわけさー。つーか、それはレイカちゃんに失礼だし、せっかく本当のことを真っ先に言ってくれたのになって」
と、ジュンイチはマシンガントークを炸裂させている。
「だから、さ、それを考えたら、対応出来るのは、俺だけじゃね?みたいな感じになってきて、だって、それを期待して、あの時レイカちゃんは真っ先に言ったんでしょ?」
と、ジュンイチ。
「はい。実はそうなんです。水野さんなら、きっと、わかってくれるって・・・」
と、レイカ。
「だしょー。だしょー・・・だから、それがわかったから、やっぱり、俺じゃないとって。そういうことになって、まー、電話したってわけ。だしょだしょでしょ」
と、ジュンイチ。
「まあ、俺もお茶女の美しい女性だったから、基本気を使うけど、でも、本当に相手のことを思ったら、そういう体面じゃなくて、欲しがっているものを考えてあげなきゃ!」
と、ジュンイチ。
「そういうこともあってさー。やっぱり、ほら、女性って、やっぱり一緒にいたい相手といたいから、出てくるわけだからさーねーやっぱりそうっしょ?」
と、ジュンイチ。
「そうですよ。わかってるじゃないですか、水野さーん!」
と、アイ。
「だしょだしょ。だから、そういうのに気を使うんでなく、オトコとオンナは、会って楽しく酒を呑むと!そーれが一番なわけよー。ねえ、レイカちゃーん!」
と、飛ばしに飛ばすジュンイチ。
「はい。そうですよ。水野さん」
と、嬉しそうなレイカ。
「ほら、ケンタ。お前何ひとりでじっくり酒なんか飲んでるんだ!おまえ、アイちゃん接待しろ。オトコなんだから、女性のひとりくらい、笑顔にできなきゃダメだぞ」
と、ジュンイチは、ひとり飲んでいるケンタに発破をかける。
「あ、はい。先輩が言うなら、確かに、そうします。はい」
と、ケンタはあたふたと、アイの前に座り、アイに話しかけだす。
「アイさんって、そのー・・・」
と、やっているケンタを横目で見て、よしと感じたジュンイチは、すかさず、レイカの横に座り直す。
「で、さ、レイカちゃんさー。基本、何、そのー、九条家の支流って言うけど、実家は、お金持ちなわけー?」
と、直接聞いてくるジュンイチだった。
「実家は名古屋にあるんですけど、お茶女に合格したら、父が「東京に一軒家買わなくっちゃ、な」って言ってくれて、買ってくれました一軒家。神楽坂に」
と、レイカは笑顔で素直に話す。
「えー、マジ!!!しかも神楽坂って、あそこ土地代高いよー。ふえー、すげえな。でも、レイカちゃん、そういう女の子なんだー。超リアルお姫様。おもしろそー」
と、ジュンイチはどこまでもハイテンションバリバリ。
「まあ、でもさ。一人暮らしってわけじゃないんでしょ?だって、お嬢様が一人暮らしなんて、あり得ないしー。普通ないしー。わからないしー」
と、ジュンイチは楽しいお酒を過ごしている。
「はい。姉と一緒に暮らしています。姉キャビンアテンダントなんですよ。会いたいですか?美人ですよ」
と、レイカは笑顔で誘っている。
「うん。会いたいねー。会いたいっす。会いたいじゃん・・・つーか、レイカちゃん、パスタ料理、俺のために作ってくれるって言ってたじゃん。それいつの予定?」
と、酒を飲んだジュンイチは、超無敵状態。
「えー、いつでもいいですよ。水野さんの為なら、わたし、いつでも、作ります。パスタ料理・・・」
と、レイカは超笑顔で、ジュンイチに話している。
「そーか、いつでもいいけど、いつがいいかなあ、つーか、それはいつがよろしいんだ、いつ的にどれがよろしいんだ、俺は何をどうしたいんだー・・・」
飲み会はいつまでも続いていた。
4人は、8時半頃、渋谷の駅で別れた。レイカもアイも、ジュンイチもケンタもいい感じに酔い、楽しく別れたのだった。
「しかし・・・水野さん、相変わらず炸裂してたというか・・・ほーんとおもしろいですよねー。なんか別人になっちゃうっていうか・・・」
と、帰りの電車でアイが言う。
「頭の回転がものすごく速くって、それでいて、こっちの本音を瞬時に察知し、言葉にしてくれて、嬉しがらせてくれる・・・あんなひと見たことないわ」
と、レイカも笑顔で言う。
「なんか、先輩、水野さんを家に呼ぶ算段してたじゃないですかー。けっこう、したたかー」
と、アイが笑顔でレイカに肘鉄砲。
「ああ、あれねー。でもねー、水野さんの唯一の弱点があるのよ・・・」
と、レイカが苦笑い。
「え?なんですか、弱点って」
と、アイが聞く。
「一晩明けて、いつもの水野さんに戻ると・・・記憶が消し飛んでるの。飲み会の・・・」
と、レイカが言う。
「そうなんですか?水野さん・・・あれほど、レイカさんと良い感じだったのに?」
と、アイ。
「まあ、わたしは嬉しかったけどね。本音では、水野さん、わたしのこと、相当気に入ってくれてるみたいだから・・・でも、普通に戻ると、そんなこと絶対言わないし・・・」
と、少し寂しそうにするレイカ。
「なーんか、ある意味、いたずら者のジキルとハイドなんですね。水野さんって」
と、言葉にするアイ。
「でも、やっぱり、愛しちゃうのよ・・・お酒を飲んで普通に戻った水野さんを見ると・・・」
と、遠い目をするレイカ。
「そうですね。愛すべきキャラですよ。お酒を飲んだ、水野さんは・・・」
と、笑顔になるアイ。
「多分、水野さんって、お酒を飲むと開放されてるんだと思うの・・・リラックスして普通の自分に戻れるのよ、きっと・・・」
と、レイカは言葉にする。
「だから、本音のマシンガントークだし、多分頭の回転が速いのも、元々水野さんって、瞬時にいろいろなことを考えているんだと思う・・・」
と、レイカは言葉にする。
「水野さんって、普段は、いろいろなことを考えて言葉を出しているんだと思う。私たちのことも一生懸命考えてくれてるんだと思う」
と、レイカは言葉にする。
「だから、あんな慎重な物言いに・・・それってすっごく気を使ってくれてるってことなんだと思うの・・・」
と、レイカは言葉にする。
「だから、一緒にお酒を飲んであげたい・・・彼を開放してあげたい・・・リラックスさせてあげたい・・・そう強く思うの・・・」
と、レイカは言葉にした。
「ほんとですね。水野さんを開放してあげましょうよ。これからも・・・」
と、アイは言葉にする。
「そして、それを一番うまくやれるのは、レイカさん、あなただけですよ・・・」
と、アイは笑顔で、言い切った。
「ありがとう、アイ・・・」
と、レイカは笑顔でアイに言う。
「でも、よかった・・・今日、確実に愛してくれたもの、水野さんは、わたしを・・・」
と、レイカはそんな風に思って、笑顔になるのだった。
地下鉄は夜の東京を突き抜けていった。
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