毎日記録的な豪雪のニュースが報道されているが、雪に埋もれる景色を見て20年ほど前のお正月休みの事を思い出した。
1日3000円のバイト代欲しさに、学校の友人の親戚が経営している民宿で3週間ほど泊り込みのバイトをしたのだ。朝6時前の朝食の準備から午後8時頃の夕食の片付けまでと、拘束時間を考えれば割りのいいバイトではない。スキー場にある民宿(お寺の民宿高原荘という一風変わった民宿だった)なのに、食事の用意だの掃除だので忙しく、一度もゲレンデに足を踏み入れることもなく帰ってきたのだから、かなり大変なバイトだったと思う。
仕事より大変だったのは、寒さと雪の多さだった。仕事中、台所で出た生ごみをバケツに入れ、雪の中のゴミ捨て場に捨てにいったのだが、新雪に足を取られ、ごみ捨て口に入れたバケツを、溜まったごみの中にを落としそうになってしまったのだ。なんとしてもバケツは落とせない。足が雪の中にどんどん埋り、手はどんどん冷たくかじかんでゆく。雪の中一人で5分ほど格闘し、何とかバケツを落とすことなくごみを捨てることが出来た。ほっとしたのも束の間、手首の少し上をごみ捨て口のトタン板で7センチほど切ってしまっているのを友人に指摘された。バケツに気を取られていたことと、手の冷たさで、血をたらしながら歩いていた事にさえ自分では気が付かなかったのだ。
暫くは、ためらい傷のように赤黒く残った手首の傷を説明するのに苦労したものだ。
今は肌色のクレヨンで薄く線を引いたぐらいにしか見えない傷をみながら、あの時の雪の怖さを思い出す。1メートルほどの雪であれほど大変だったのだから、今の雪の多さはどんなに大変だろうかと思う。
1日3000円のバイト代欲しさに、学校の友人の親戚が経営している民宿で3週間ほど泊り込みのバイトをしたのだ。朝6時前の朝食の準備から午後8時頃の夕食の片付けまでと、拘束時間を考えれば割りのいいバイトではない。スキー場にある民宿(お寺の民宿高原荘という一風変わった民宿だった)なのに、食事の用意だの掃除だので忙しく、一度もゲレンデに足を踏み入れることもなく帰ってきたのだから、かなり大変なバイトだったと思う。
仕事より大変だったのは、寒さと雪の多さだった。仕事中、台所で出た生ごみをバケツに入れ、雪の中のゴミ捨て場に捨てにいったのだが、新雪に足を取られ、ごみ捨て口に入れたバケツを、溜まったごみの中にを落としそうになってしまったのだ。なんとしてもバケツは落とせない。足が雪の中にどんどん埋り、手はどんどん冷たくかじかんでゆく。雪の中一人で5分ほど格闘し、何とかバケツを落とすことなくごみを捨てることが出来た。ほっとしたのも束の間、手首の少し上をごみ捨て口のトタン板で7センチほど切ってしまっているのを友人に指摘された。バケツに気を取られていたことと、手の冷たさで、血をたらしながら歩いていた事にさえ自分では気が付かなかったのだ。
暫くは、ためらい傷のように赤黒く残った手首の傷を説明するのに苦労したものだ。
今は肌色のクレヨンで薄く線を引いたぐらいにしか見えない傷をみながら、あの時の雪の怖さを思い出す。1メートルほどの雪であれほど大変だったのだから、今の雪の多さはどんなに大変だろうかと思う。