行政マン・コーチのはじめの一歩

自治体職員でストレングスコーチ&ファシリテーターの丸本です。
人と組織の持つ強みを活かして、応援を続けています。

夕張市ミニチュア説

2006年08月22日 | 行革・人材育成
「夕張ショック」というタイトルの特集記事も見られた夕張市の財政破綻は、地方自治体の危機的財政状況をあからさまにしたできごとでした。

標準財政規模(その地方公共団体の標準的な状態で通常収入が見込まれる一般財源の規模)の14倍にあたる632億円の負債は、とうてい返済の見込めるものではなく、今後どのような枠組みで処理されていくのか、注目しています。


国やマスコミの一部では、夕張市の事案は、地方自治体の放漫な財政運営の象徴と捉える向きもあるようですが、実は夕張市は「国の1万分の1のミニチュア」という話もあります。

これは、先日参加した自治体職員有志の会のシンポジウムで、臼杵市の後藤市長がおっしゃった話です。「着眼点がすごい!」と思わず感心したのでご紹介します。

■ 夕張市の人口 1万3千人
   日本の人口  1億3千万人 (夕張市は日本の1万分の1の自治体)

■ 夕張市の財政規模 46億円
   日本の財政規模  46兆円

■ 夕張市の負債総額 632億円
   日本の負債総額  664兆円

という感じで、結局の所、日本の財政状況は夕張市と同じであるという結論です。
(数字は後藤市長の資料から引用)

また、夕張市は一時借入金で粉飾操作をしていますが、地方交付税特別会計も、国と地方からの一時借入金が51兆円あり、今年度交付総額の15.4兆円と比較しても、夕張市のやっていることと変わりないとのこと。

こうして数字で比べてみると、実にわかりやすい例え方だと思います。

「なんじゃい、国も一緒やないかい!」という反面、破綻状態の国の財政の中で、財政基盤の脆弱な地方はどうやって生き残っていくのか、大変な課題を抱えていることを実感します。
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