行政マン・コーチのはじめの一歩

自治体職員でストレングスコーチ&ファシリテーターの丸本です。
人と組織の持つ強みを活かして、応援を続けています。

体験的コーチングの効用(その2)

2010年12月29日 | コーチング

2007年3月からスタートしたCTP(コーチ・トレーニング・プログラム)。

週2コマの電話会議式のクラスに加え、早速クライアントをとってコーチングを始めることを求められます。

また、自分自身もコーチをつけて、実際にコーチングを体験します。

私がお願いしたコーチはYコーチ。

民間企業に勤める60歳を過ぎた男性のコーチで、とても明るい語り口にひかれてお願いしました。


CTPはとても刺激的で楽しく、どんどんのめりこんでいきました。

クラスでは、常に自分自身のビジョンや目標を尋ねられ、そのための行動を求められます。

クラスの中でお互いにコーチ役・クライアント役をしながらミニコーチングを繰り返すので、自分のありたい姿、本当にやりたいことに意識が向いている状態が続きます。

コーチングのスキルを学ぶだけでなく、コーチングをするコーチ自体の在り方も問われるため、クライアントのモデルとしてどんな行動、生き方をすべきかを考えます。

そういった中で、いつのまにか研修講師のスキルを学ぶというだけでなく、自分は市役所で人材育成の仕事がしたいという思いが強くなっていきます。

クラスで自分のビジョンを聞かれた時、マイ・コーチからコーチングを受ける中でのゴールのいずれも、「市役所職員の人材育成」をゴールとし、そのために学びを加速させていきました。



そんな勉強の日々のさなか、選挙により市長が変わります。

私の上の上の上司は悪名高い(笑)方で、行動力はありながらブルドーザーのように押し進めるやり方から敵も多く、市長交代により異動は必至といわれてました。

人事系なので、上司もおそらく異動だろうと言っていましたが、問題は自分のとこまで降りてくるかどうか。


それまで行革だ人事評価だと、結構やりたいようにやらせていただいてたので、影響がある可能性も50%はあるかなと心構えはしてました。


結果、その年の8月、部長、部次長、課長、係長とまとめて異動。

見事に私も異動となりました。



人事異動は宮仕えの定めなので、いたしかたないところであります。

しかし、それまで「自分の目標は市職員の人材育成だ!」とがんばってきた中で、唐突に目標が消えてしまったのも事実です。

異動内示の日がマイ・コーチとのコーチングの日でしたが、気持ちが落ち着いていなかったので、メールをし日程を延期してもらいました。

その時、コーチからいただいたメールには、

「かざ車 風が吹くまで 一休み」

という川柳が添えられていました。

ほんとにいいコーチだなあと感謝しました。


その後のコーチングでは、異動後のポジションである児童福祉の仕事の中で活かせるものという観点で、目標の再設定を行いました。



マイ・コーチとのコーチングの期間は3か月。

コーチングが終了し、お礼のメールをYコーチに出しました。

すると、Yコーチからメールをいただき、

その中で、

「まるさんは、たとえ環境が変わったとしても、必ず当初の目標を達成できる方だと確信しています。」

と書いてありました。

これには泣きました。

目標を再設定し、それなりにやりがいのあるゴールに向けて行動していましたが、やはり自分がしたいのは人材育成。

心の中では、その「本当にやりたいこと」が忘れられなかったんだと思います。

そこをきちんと理解し、「あなたならできるよ」と言ってくれたコーチ。


コーチはクライアントの100%味方であるということを言いますが、自分のことをとことん信じて、必ずやれるよと言ってもらえる人がいるというのは、本当にありがたく嬉しことです。

ああ、コーチってこんな存在なんだということをしみじみと教えてもらえた気がします。

コーチとしての在り方を学んだ師です。



それから、人事担当課に提案して職員研修をやらせてもらいました。

今年は、職場提案制度を使って社内コーチの提案もし、新任係長研修と1to1コーチングも導入してもらっています。

職場は変わっても、職員の人材育成という自分の本当にやりたいことに挑戦できているのは、あの時のコーチの一言と、コーチングを学び続けてきたからだと思っています。


自分自身を知り、本当に自分のしたいことを見つけ、そこに向かって行動できるエネルギーを手に入れる。

コーチングを学び続けて本当に良かったと思います。


そういった経験や思いをもっと伝えていきたいと思い、新たに「行政職員100人コーチング」を始めます。

どんな方と、どんな語り合いができるのか、楽しみです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

体験的コーチングの効用(その1)

2010年12月29日 | コーチング

コーチングを学び始めたのは、2007年の3月からです。

きっかけは、当時進めていた人材育成型人事評価制度のため。

人事担当係長として新しい人事評価制度の導入を進めていましたが、その中の肝は上司による育成面談。

少なくとも30分以上の育成面談を義務付けるにあたり、コーチングスキルを用いての部下育成をしてもらわなければいけません。

そのためにも、管理職へのコーチング研修が必須となります。


ところが、財政課が予算をつけない!

自分でやりなさいという素人考えでの査定により講師謝金つかず、「ほんなら自分でやったるワイ!」という売られたケンカは買ってやるという勢いだけで、研修講師をやる方法を考えました。

講師なんてやったことないので、まずは講師としてのスキルが要ります。

「ここはファシリテーションや!」ということで、自腹切って大阪でのFAJのファシリテーター基礎講座を受講。

継続的に学びたかったので、FAJにも入り、九州支部の例会に出るようになりました。

思えばこれが、ファシリテーションの世界への第一歩。


次いでコーチングです。

コーチ養成講座として一番露出が多かったのが、コーチ21のCTP(コーチ・トレーニング・プログラム)。

説明会に参加しましたが、ビジネス系ということもあり、自分の目的に合ってます。

問題は、お金。

とてもお高い。

費用対効果でいうと価値はあるのですが、勉強したからと言って給料が上がるわけでもない公務員としては、ちょっとためらう値段でした。

元々の慎重な性格もあり、2か月ほど長考。

しかし最後は、嫁さんの「せっかくだからやんなさいよ」という一声で(口実として)申し込みました。

それが、2007年3月。

コーチングの世界への第一歩です。


こうしてみると、私がコーチングやファシリテーションに入り込んでいったのは、あの財政課が予算をつけなかったことに始まっているようです。

そういう意味では、あの査定に感謝しなければならないのかもしれません(笑)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コーチングから手に入れたもの

2010年12月25日 | コーチング

コーチングを学び始めたのは、2007年3月から。

あと少しで4年になります。

この4年間で、私自身がコーチングから手に入れたものと言えば、やはり


「自分自身のゴールを明確にし、そこにたどり着くために、常に新しいことに取り組み、行動し続ける習慣」

だと思います。


そしてそのゴールは、それまで考えたこともないものであり、しかし、実は自分自身の価値や強みに根付いた「本当にやりたいこと」でした。


ゴールを明確にする、行動強化、自分自身の価値や強みを知る、自分自身の内なる言葉を聞きとる・・・

いずれもコーチングのプロセスや本質に根ざしたものです。

しかし、そのプロセスや本質を学び実践する中で、本当に自分がどう生きたいかを考え、そこに向かって人生を生きる生活に変わることができたと思います。


先日、うちの30代前半の職員を対象に、キャリア形成研修を行いましたが、その中で、自分のミッションステートメントを考えてもらいました。

文字通り、「自分の命の使い方」を宣言してもらったのです。


私のミッションステートメントは、

「コーチングやファシリテーションのスキル・マインドを用い、

 人と組織の成長を促し

 その過程で自分自身も成長し続ける」

というものです。

このミッションステートメントを見つけることが出来たのも、コーチングのおかげです。


コーチングを通して、自分自身の内なる声を聴き、自分の命の使い方を知ることができたこと。

そのために、ストレスを感じることもありながら(笑)、新しいことに挑戦し、行動し続け、その中で色んな方と知り合い、励まされながら生きてます。

そんな生活自体が、私がコーチングから得たものだと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする