Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

横山翔の計画

2014-02-25 01:00:00 | 雪3年3部(キス未遂~正しさと誤りまで)


昨夜降り続けた雨はすっかり止み、空には明るい太陽が浮かんでいた。

聡美と雪が構内でまったりお茶していると、突如一人の女子学生が興奮た様子で飛び込んで来た。

「マジ大大大ニュース!今そこで聞いたんだけど!横山と直美さん付き合うらしーよ!!



女子学生の声は大きく、その場に居た全員が一瞬にしてその噂を知った。

勿論、雪と聡美もだ。



「マジ?!嘘でしょ?!」

「いや〜直美さんすぐ嫌になるでしょ、だって横山だよ?!」



「横山、皆が見てる前で花束とプレゼント渡して、告白も盛大だったらしーよ」

「うっわ最悪‥マジ恥ずかしいわ」



女子学生達は横山と直美が付き合うことについて、各々好き勝手に自分の意見を口にしていた。

どうやら横山の告白は映画のように派手なものだったらしく、それはそれは見応えのあるものだったらしい。

そんなドラマティックな告白(プロポーズ級だったらしい)を羨ましい、と思う子もいれば、

恥ずかしくてとてもじゃないけど耐えられない、と言う子も居た。



雪と聡美はゲンナリとした表情で、その会話を聞いている。

な、直美さん‥何でまた横山なんかと‥。



女子学生の話によると、横山の大仰な告白を直美さんは嫌がる素振りをしつつも、嬉しそうに受けたと言う。

横山に肯定的な子も居る中で、雪は一人黙り込んで考えた。

そういえば‥皆は横山があちこちちょっかい出してたのは知ってても、

あいつがヤバイ行動に走るってことは知らないんだよな‥




横山のストーカー気質を知っていたら、まず彼に肯定的な見方は出来ない。

雪が横山からされたことは今思い出しても腹立たしく恐ろしいものだが、しかしそれもすでに去年のことだ。

今更そのことを口にするのも躊躇われ、雪はうむむと唸って口を噤んだ。

「んー‥でも羨ましいっちゃ羨ましいかも?

相手が横山じゃなかったら、あたしひょっとするかも~」




悩む雪の隣で、聡美がどこかウットリとした眼差しをして呟いた。

どうやら聡美はロマンティックな演出に弱いらしい。

はて、そんな彼女の王子様は今どこにいて、何をしているのだろうか‥。







その頃太一は、およそロマンティックとは程遠いところにいた‥。

携帯ゲーム機を両手で持ち、廊下を歩きつつも画面に釘付けだ。

うちの軍団、人数は増えたけど兵力ランカーがいない‥。
けど武器合成やら製錬が三時間かかるな‥。
うちの軍団員誰が占領した?徴収の時ダメージ受けるはず。助けなきゃな‥




何が何やら分からないが(汗)、とにかく太一はゲームに夢中になっていた。

ゲーム内で重大な決断をする時が来たようで(課金するかどうかの瀬戸際らしい)、

その眼は真剣そのものだ。



そのため、不意に横から足を出されたことに太一は気が付かなかった。

太一は思い切りつんのめり、脱げた靴が高く飛ぶ。



地面にうつ伏せるような格好で倒れた太一の頭上から、聞き慣れた声が掛った。

「あれ?どうした~?転んだ?」



ゆっくりと顔を上げた先に、横山翔の姿があった。

どこかニヤついた表情で、横山は太一を見下ろす。

「大丈夫?」



太一は横山の顔を見上げながら、ゆっくりと身体を起こしかけた。

すると横山は太一の隣にしゃがみ込んで、彼に向けて手を差し出す。

「ちゃんと前見て歩かなきゃ~」



しかし太一はその手を取ることなく、それどころか横山から顔を背けた。

差し出した横山の手が、手持ち無沙汰で元に戻る‥。



すると横山の後ろを、彼と同期の男子学生達が通りがかった。彼らは思い思いに口を開く。

「太一転んだん?」「タッパあるから転びやすいんじゃん?」

「ははは 痛そ」 「ゲームがww」



歩きながらゲームすんなよ、と横山は太一に軽く注意し、立ち上がった。

そのまま「昼飯食った?」と言って彼らと合流する。



そしてそのまま一行は、太一の方を振り返りもせずに行ってしまった。

横山のくせのある笑い声が、響いて消えていく。

太一は立ち上がることも忘れて、その後ろ姿を眺めていた。



心の中に小さな刺が一本、チクリと刺さったような気分で‥。





横山ご一行は、そのまま昼食を取りに学食へと向かった。

男子学生の一人が、ふと思いついて横山に話しかける。

「そういや太一の奴、去年お前にバスケのボール投げつけたんじゃなかったっけ?」



何でそんなことがあったのに太一に良くしてやるんだ、と彼は不思議そうに言った。

その隣で横山が、ニヤリと笑っている。



そして彼らは、去年の球技大会の記憶を辿った。

伊吹聡美をめぐって横山と太一が一騒動起こした、あの時の記憶を‥。

 


「てかフツー女のために先輩にあんなことするかぁ?」 

「あん時は翔の失言でそのまま流れたけど、考えてみりゃ太一の奴笑えるよな」

「あんなことまでやらかして、結局伊吹と付き合うことも出来ねーでやんのww」



彼らは嗤いながら太一のことをこき下ろした。

それを聞いた横山は、どこか憂いを帯びた表情で彼らに向かって口を開く。

「まぁ‥俺が悪いんだからさ。キレて暴れて‥今考えるとどうしてあんなこと‥」



しおらしい横山の態度に、彼を取り巻く連中は優しい。

「お前もようやく人間らしくなったか!」



そして彼らは笑いながら食堂へと向かって行った。

横山翔の計画は、着々と進められている‥。


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<横山翔の計画>でした。

どんなんだったんでしょうね、横山の告白‥。

花束持って直美の前で跪いたりしたんでしょうかねぇ。。私だったらヤダな‥笑

そして太一がしているゲームは、

「上告の伝説」というゲームらしいです。



あと「手のひら三国志フュージョン」もやってるらしいです。

ゲームに疎いので全然分からないですが‥^^;

ピンクのカバーからして、お姉さんのDSですかねぇ。



次回は<秘密の共有者>です。


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