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Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

<亮と静香>高校時代(16)ー本当の家族ー

2014-10-11 01:00:00 | 河村姉弟1<幼少期~本当の家族>


亮は自室にて、コンクールの為の練習をしていた。本番はもう来月に迫っているのだ。

ヘッドフォンをして、譜読みをしながら、そのしなやかな指を動かす。

「河村亮よ‥」

「どわぁあああっ!ビックリしたぁっ!!」



不意に音もなく、静香は弟の肩に手を掛けた。

亮はヘッドフォンを外すと、冷や汗をかきながら心臓を高鳴らせる。

「何なんだよっ?!マジでオレの寿命が縮まっ‥」

「あたし、淳ちゃんと結婚したい。」



その静香の発言を聞いて、あれだけ狼狽していた亮も思わず黙り込んだ。

静香は目を丸くする弟を、冷静な顔をしてじっと見つめている。



亮は姉の発言の意味が分からず、静香に何度か聞き返した。

静香はそんな弟の反応も想定内とばかりに、冷静に返答する。

「は?」 「あたし淳ちゃんと結婚したいの」

「???どーしたんだ?」 「ただそう言ってるだけ。協力してくれたら嬉しいけどね」



静香はそう言った後、悩ましげな表情をして深い息を吐いた。

その顔は微かに赤らんでおり、まるで恋する乙女だ。そしてそれを目にしている亮は、とてつもなくイライラした。



この天真爛漫な姉に、弟の自分はいつも振り回されっぱなしだ。

亮は姉に背を向けると、その苛つきを噛み殺しながら皮肉を垂れる。

「そりゃまた御大層なお話なこって‥何が高校生の分際で結婚‥

することねーんならクソしてもう寝ろよ」




そんな亮に対し、静香は「出来ないっての?なんでー何でよぉ?」としつこく聞いてくる。

亮はブチ切れ、姉に向かって声を荒げた。

「つーか淳に振られて大騒動起こしといて、何バカなこと言ってやがんだ?!

お前はプライドっつーもんがねーのか?!それにアイツがそんなバカだと思うか?!

お前がそう言ったからって、アイツが素直に了承するとでも思ってんのかよ!

お前のせいでオレはアイツに頭が上がりませんよ?!マジで!」


 

しかし静香は折れず、「まぁ、一度振られはしたけど、それで腐るようじゃ河村静香の名が廃るわ」と言って落ち着いている。

亮はまじまじと静香の顔を見ながら、目元を指差しながらこう言った。

「なぁ‥お前マジでアイツがどっかの王子様にでも見えてんの?正気か?」



王子様‥。

静香の脳裏に、幼い頃に初めて見た淳の姿が蘇る。

柔らかく微笑んで、ズタズタだった自分を救いに来てくれた王子様‥。

 

そしてその純情を粉々にした、先日彼から言われた冷たい言葉が鼓膜の裏に響く。

「俺はお前を”自分の基準”で家族同然と考えて、

よくしてやっただけだ。勘違いするな」




踏み躙られた、柔らかな純情。

彼女は言葉に詰まる。

「それは‥」



そして静香は、その柔らかな部分を心の奥深く仕舞い込んだ。

もう二度と、こんな辛い思いをしなくても良いように。

「バッカじゃないの?幼稚園児じゃあるまいし~。

ただ淳ちゃんレベルなら、イケメンだし金持ちだし~、それに結婚したらあたしもアンタも安泰だし!」


 

静香の口にするその言葉の意味が分からない亮は、姉に向かって「は?一体何が‥」と言って首を捻った。

すると静香は亮の肩をぐっと掴むと、真剣な眼差しをしてこう口にする。

「家族みたいな関係じゃなくて、本当の家族になるの」



静香は続ける。

「そうすれば、ずっと三人一緒よ」



彼女は唱えた。

その不思議な呪文を。たった一人の、肉親の弟に。

「あたし達三人だけで」








家族‥



先日静香が口にしたその呪文は、亮の心の中に強く残った。

本当の家族‥



頭の中に、魔法のように数々の記憶が現れては消える。


喧嘩の後、三人で花火をしたあの瞬間。

燃えて咲く一瞬の花のように、その刹那の煌めきを垣間見たあの光景。



自分と姉を、実の子供のように心配し、気遣ってくれる青田会長。

父親という存在を知らない亮は、柔らかく微笑んでくれる彼に、会ったことの無い父親の幻影を見る。




青田家と出会うまでの自分の姿も、痛む心の片隅から浮かんで来る。


親が居ないと、純粋な本国の血筋じゃないと、

バカにされ続けた少年時代。




虐待を受ける姉。

そんな姉の姿を見て震えることしか出来なかった、

手を差し伸べることが出来なかった、幼き自分。




亮は逃げたかった。何もかもから。

亮は逃げたかった。ここではないどこかへ。

闇雲に手を伸ばして、必死に足掻いて‥。





亮はピアノの前に座りながら、ぼんやりとこんなことを考える。

そうだよな‥また静香がとんでもないこと考えてると思ったけど‥あながち‥




浮かんで来るのは、グランドピアノを前に、大きなホールのステージで佇んでいる自分の姿。

演奏が終わった彼に、轟音のような拍手が降り注ぐ。



亮が見上げたその先には、二人の姿がある。

嬉しそうに手を叩く、静香と淳の姿だ。その時の二人は亮にとって、姉と義兄かもしれない。



亮は誇らしげに、二人に向かって大きく手を振る。

本当の家族同士、微笑みを交わし合いながら‥。






亮はピアノに肘をつきながら、ぼんやりとそんな将来を想像していた。

風に揺れるカーテンのように、未来は大きく膨らんで行く。

これくらいは、想象してみてもいいんじゃねーか‥?これはそんなに、雲を掴むような欲じゃねーだろ‥?



亮は窓際に視線を流しながら、そのぼんやりとした思いが徐々に形作られて行くのを感じていた。

実際そうじゃねーか‥。だって、会長はマジでオレのことを息子みたいに大切に思ってくれてるし、

そんでオレはマジでそれだけの実力がある‥




自己の能力に対する確固たる自信が、亮に力を与えていた。

この十本の指で、輝く未来を全て手に入れることが出来るんじゃないかと。



風が吹く。

これはきっと追い風。

輝かしい将来に向かって邁進する亮の背中を、風は強く押してくれる。



亮はその風の中で、相棒のピアノに凭れながら甘い夢を見ていた。

夢の中では彼の本当の家族が、彼を囲んで微笑み合っている‥。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<亮と静香>高校時代(16)ー本当の家族ー でした。

静香は淳から拒絶されたことで、心を仕舞い込んでしまったのですねぇ‥。

淳の財力や容姿を、彼に惹かれる見せかけの理由にして彼に執着する現在の静香の姿に、

だんだんと高校時代の静香が重なって行きます。


そして心地良い風の吹く音楽室での、亮の甘い夢。

風に膨らむカーテンが、未来への想像や期待を大きく膨らませているというモチーフになっているのが、素晴らしいですよね。


さて次回はまた現在に戻ります。


<劣等感>です。


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<亮と静香>高校時代(15)ーその肯定ー

2014-10-10 01:00:00 | 河村姉弟1<幼少期~本当の家族>
「コンサート行きたかっただろうに、父さんに言っちゃってごめんな。

ほら、サポートする側の立場としては黙って見過ごせなくてさ‥」


「いや、まぁ仕方ねーって。お前と会長が正しいよ」



青田淳と河村亮は、教室にて談話中だ。

先日青田会長からの説教を受けて、亮は行きたがっていたコンサートよりも自身のコンクールを優先することに決めたので、

そのきっかけを作った淳は幾分申し訳なさそうにしているのだった。

それでも今や亮は、きちんと自分の気持ちを入れ替えていた。

「たとえ小さなことでもコツコツと!オレの将来の為だもんよ‥!」



と、武者震いをして気合を入れる。

が、しかし、やはりコンサートには相当行きたかったようで‥。

「ううう‥それでも一度しかない来日がっ‥!

どーして一日しか来ねーんだよー!コンクール側の配慮はねーのかよー!」




‥と、亮は頭を抱えながら、未だ不完全燃焼の思いに燻っている。

「あ」



すると亮はとあることを思い出し、黙って座っている淳の方に向き直って口を開いた。

「それと静香のことだけどよ‥。オレが代わりに謝っからさ。

アイツのせいでお前の家に被害が及ぶのがよぉ‥。

お前もアイツのこと、あんまり気にしねーでくれよ。フラレたことでアイツも大人しくなんだろーし‥」




亮は、静香から淳に振られたという話を聞いていた。そのせいであれだけの喧嘩沙汰を起こしたという経緯も。

亮は腰を低くして姉の無礼を謝ると、淳は「いや、大丈夫だよ」と返す。

と、そこに、一人の男子学生が現れた。

「おーい青田ぁ!持って来た?!持って来た?!」



そう言って駆け寄って来た男子学生に気づいた淳は、カバンから野球のボールを取り出し、彼に渡した。

「うん、これ」「うわー!◯◯のサインボール!!」



怪訝そうな顔でそれを見ている亮の前で、男子学生はボールを持ちながらキャッキャッとはしゃいだ。

「マジ最高~!俺もボールゲットしようって何度か頑張ったけどさぁ!お前ん家で偶然コレ発見して!

マジでオレこれもらっちゃっていいの?」
 「うん、良ければどうぞ」

 

ふぅん、と息を吐く亮を気にせず、男子学生はポケットからMP3の入った箱を取り出して淳に渡す。

「あ、一応これお返し。受け取ってよ。もう持ってるかもしんねーけど‥。

これ、一度も使ってねーから。オレ最近小遣い削られちってさ」




淳はそれを受け取り、「いいのに、ありがとう」と礼を言った。

男子学生は晴れやかな顔をして自分のクラスへと戻って行く。



男子学生がいなくなってから、亮は淳と肩を組みながらこう言った。

「おい!あれってお前の部屋にズラーッと並んでたアレじゃねーのか?!

なんであげちまうんだよ?好きで集めてたんじゃねーの?」




淳は亮のその言葉を、キョトンとした顔をして聞いていた。

その言葉の裏にどういう真意があるのかを汲み取りながら。



淳は手に持ったMP3を亮に差し出すと、「これ要る?」と聞いて来た。

亮は首を横に振りながら、もう一度先程の質問を繰り返す。

「いや、好きだからあんなに集めたんじゃねーのかって!

中坊の頃から集めてたんじゃねーの?」




そして亮は眉をひそめながら、先程の男子学生のことを訝しく思っていると口にした。しかし淳はけろりとしている。

「しかも◯◯のサインボールならプレミアもんだぜ?こんなしょぼいMP3一個とじゃ割に合わねーよ!」

「もう俺の手を離れたんだ。気にする必要無いさ、大丈夫だよ」



亮は、「オレが思うにアイツはぜってーアレを売りに出す」と言って歯噛みした。

そして亮は頭を抱えながら、まるで疑いの芽を抱かない幼馴染みに苛立った。

「つーか大丈夫って何が大丈夫なんだよ!このお人好しの阿呆が!

あーじれったい‥」




ブツブツ言い続ける亮のことを見つめながら、淳はポツリと話し出した。

「けどそうしなきゃ‥父さんがいい顔しないから」



その淳の言葉に、亮は「なんだそりゃ」と遠慮無く言い放った。淳の言葉の意味も分からない。

「会長が、お前がアレをあげたりあげなかったりってのをどうやって把握すんだよ?

つーかそれ関係ある?」
 「いや、その場面を見るとか見ないとかの問題じゃなくて‥」



淳は軽く息を吐きながら頭を掻くと、曖昧な表現が通じないこの幼馴染みに自身の過去を少し零す。

「俺自身、あげてしまった方が楽なんだよ」

 

「小さな頃から、こういうことで友達とトラブルになると、こっぴどく叱られたんだ。

こういう物を持っておいて、あげるのが嫌だってゴネて喧嘩になるのもおかしいだろ。そんなに凄いものじゃないし‥」




淳の脳裏に、こびりついて離れないあの事件。

どうしても譲れなかった母の持ち物だった額縁が、結局粉々になってしまったあの過去‥。



「つまらないことで我を張るな」と、父親から説得された幼き自分。

淳はあの時自分の感情を殺して、「自分は間違っていた」と口にした‥。




そしてあの頃から数年、淳は今その断片を初めて口に出した。

すると幼い頃から付き合って来たその幼馴染みは、疑うことなくこう言ったのだ。

「はぁ?何がおかしいんだ?全然おかしくなんかねーだろ?」



その言葉を聞いた淳は目を丸くして、亮の方を向いた。

何の疑いも無く口にされたその肯定が、淳の思考を過去から現在へと引き戻す。



亮は息を吐きながら、苦々しい顔をして言葉を続けた。

「金持ちだろうが何だろうが、どこの誰が望んで自分のモン奪われてーと思うよ?

オレが思うに、おかしいのはああいう奴らの方だっつーの」




そして亮は頭を掻きながら、小さな声でこう口にする。

「そんで会長は‥ほら、あのノブレス何とか‥それで無駄にお前にもよぉ‥」



亮は会長が淳に接する時の態度には、ノブレスオブリージュ
(社会的地位の高い者はそれにふさわしい義務を負ってしかるべきであり、
彼らは一般の人よりも多くの規範に従うなどの責任を担うという考え方)


の概念を行使しているせいだと言いたそうだったが、

恩のある会長を悪く言うことが憚られ、頭をぐしゃぐしゃと掻きながら弁解する。

「あーもう!つーか会長の悪口は言えねーんだオレは!

まぁとにかくそれはちげーよそれはよ!」




淳もまたポリポリと頭を掻きながら、亮に向かってこう聞いた。

「‥そうかな?」「ったりめーよ!お前はいっこも間違ってねーぞ?」



亮は自信を持って自分の意見を、そして彼自身を肯定する。

「あんなヤツ、せいぜい他人の物が欲しいってとこか、単なるひったくりでぇ。

次からはぜってーこんなお人好し馬鹿みてーなことすんなよ!な?!」


 

歯に衣着せぬ物言いの亮が、ハッキリと自分の意見を口に出した。

それはなんとも快活で、聞いているこちらの力も抜ける。

「はははっ!」



淳は笑い出した。大きな口を開けて、それは楽しそうに。

そして淳はククッと笑いを噛み殺しながら、亮に向かって頷く。

「分かったよ」



そして尚も笑い続ける淳を見て亮が、

「なーにまたバカウケしてんだよコイツはぁ」と渋々言うが、淳の笑いは止まらない。



けれど亮も悪い気分はしなかった。

いつものお人好し笑顔と違って、本当に淳が楽しそうに笑うから‥。








「もういい加減笑うの止めろって」と言う亮と、笑いが止まらない淳と。

二人は共に廊下を歩いた。こうやって二人は、幼い頃から一緒に育って来た。

「あ~~~つーかマジコンサートよぉぉぉ」



未だコンサートに未練たらたらの亮の背中を、淳が温かな眼差しで見つめる。

全く別の人種でありながら、どこか分かり合える面を持つ二人。


いずれ一つの事件が、二人の未来を分かつことになるのだが、この時の二人はまだ知らない。





亮はそのコンサートには、自分の代わりに淳に行って来て欲しいと言った。

どれだけ素晴らしかったか、その感想が聞きたいと。

そして淳はそれを了承した。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<亮と静香>高校時代(15)ーその肯定ー でした。

亮と淳は、こんなにも良い友達だったのですね‥。

素のままの亮が、淳の気持ちを肯定してくれて、大きな口を開けて笑う淳は、

以前喧嘩の後で花火をした時の、あの笑顔と重なります。




次回は<亮と静香>高校時代(16)ー本当の家族ー です。


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<亮と静香>高校時代(14)ー三人の子供ー

2014-10-05 01:00:00 | 河村姉弟1<幼少期~本当の家族>
「‥‥‥‥」



そこに座っているのは、顔面傷だらけになった亮と静香であった。

そんな二人を無言のまま眺めるのは、怪訝そうな顔をした青田会長だ。



青田家の一室で、青田会長、淳、亮、そして静香が相対して座っていた。

青田会長は亮と静香に向かって、冷静な口調で話し掛ける。

「また今日は一体誰と喧嘩を‥」 「そ‥それは‥」



亮は会長に向かって、アセアセとぎこちなくその顛末を説明した。

「あ~それはですね、静香がその‥、他の学校の女子達にイチャモンつけられて、

そんで喧嘩になって‥。マジ些細なことだったんすけど、どんどんコトが大きくなってですね、

挙句そのガッコの男共まで出て来て‥」




そうなっては自分も出て行かざるを得なかった、と弁解を続ける亮の隣で、

静香はギロッと淳のことを睨んだ。こうなったのはお前のせいだと言わんばかりに。



そんな静香の隣で、若干しどろもどろになりながらも説明を終えた亮が、頭を掻いて項垂れていた。

彼を見る青田会長の厳しい視線‥。







会長は深く溜息を吐き、気持ちを落ち着けてから、沈着な態度で二人に話を始めた。

「‥静香もそうだが、亮も最近頻繁に喧嘩してるようじゃないか。

いくらお前達が若くて血の気の多い年頃だとしても、このようなことで学校生活に支障が出るというのなら、

私もお前達に失望せざるを得ない」




会長からのお説教を聞いて、亮と静香はしゅんと項垂れた。

返す言葉も無い今の現状が、二人の身に堪える。



会長は静香の方へと向き直ると、彼女に一つ提案をした。

「静香、お前は一度カウンセリングを受けてみるか?

日頃から無茶をするのは知っていたが、今回はあまりに酷すぎる‥」


「い、いいえ!会長!」



静香はその提案を即座に遠慮した。しおらしく項垂れ、反省の意を口に出す。

「これからはこんなことしないようにしますから‥すいません‥」

「オ、オレも!」



いつも叱られても膨れるばかりの姉が謝ったので、亮は幾分驚きながらも自分も会長に謝罪した。

会長は頷き、静香の肩に優しくその掌を置く。

「そうか。もうしないな?」 「はい‥」 



そう返事をした静香に対し、会長は「よし」と言って微笑んだ。

そして再び厳しい顔に戻ると、亮に向き直って口を開く。

「それと‥亮、お前は何かのコンサートに行くからって、

コンクールの参加申請をしなかったんだって?」


 

亮は会長のその言葉に目を丸くした。バッと静香の方を向くも、静香は首を横に振る。

あたしじゃなーい



続けて亮が淳の方を向くと、彼は申し訳無さそうに笑顔を浮かべてこう言った。

ゴメン‥



どうやら犯人は淳のようだ。

この裏切り者、とギッと淳の方を睨む亮に、会長は苦い顔をして話を続けた。

「ピアニストがこんな風に怪我をして‥一体何を考えているんだ‥」



「ピアノを弾きたく無いのか?」

「い、いいえ‥」



亮はそう言って咄嗟に腕を上げて手を横に振ろうとしたが、その腕にも無数の傷があった。

その怪我の程度を見て、会長は眉を潜める。



亮はその固い空気を和らげるかのように、わざと明るく振る舞いながら会長に言葉を返した。

「う‥うははは!オレマジで丈夫っすから!骨折ったことも無いですし!

こんなん擦り傷みたいなもんすよ!うはははは!」




そう言って腕の筋肉を見せつける亮は、滑稽に空回りしていた。

そんな弟に冷たい視線を送る静香と、尚も表情の和らがない会長‥。

 

亮は虚しい笑いが引っ込むと、そのままゲンナリした表情で項垂れた。

再び室内に沈黙が落ち、空気がピンと張り詰める。




会長は再び深く息を吐くと、今度は亮と静香の二人に向き直って口を開いた。

「亮、静香。私の話が小うるさい説教に聞こえるかもしれないが‥、

お前達は私にとって、単にその活動をサポートしている子供達、というわけじゃない」




会長の話を、亮と静香は顔を上げて聞いた。その横で淳も、静かに父の話に耳を傾ける。

「お前達が私をどう思おうが、お前達は河村教授の孫であり、

また私の子供同然の存在だと、私は思っているよ。

だからお前達の学校生活にも口出しして、こんなに気にしているのだよ」




亮は会長がこんなにもきちんとその気持ちを口に出すのを、初めて耳にした気がした。

亮は傷だらけの顔で、真っ直ぐに会長を見つめる。



「だから、どうか二度と心配をさせないでくれよ。

ピアノを弾くのも絵を描くのも、全てお前達の夢のためじゃないか。こんな風に自分達を傷つけたら駄目だよな?

お前達は、もっと自らを大切にしなければいけないよ」




会長の言葉は、温かな真心のこもったそれだった。

彼は真摯な瞳をして、亮と静香の二人を見ながら最後にこう言った。

「亡くなったお前達のお祖父さんにも、立派な姿を見せなくちゃな」



亮の頭の中に、祖父の姿が浮かんだ。

いつも自分達を気にかけてくれ、心配しながらも愛情を沢山注いでくれた祖父‥。







今亮の心の中に、あの時感じた温かさが、再び蘇るのを感じていた。

見守ってくれる人が居るという安心感が、亮の心を温かく溶かして行く。



「はい‥」と素直に返事をした亮の嬉しそうな顔を、

淳は黙ってじっと見ていた。



そんな亮と淳の隣で、突然静香がわっと声を上げた。目尻には涙が浮かんでいる。

「うわあああん!会長~!会長の気持ち、全部分かってますぅ~!もう二度としませんから~!できるだけ

 

そう言いながら会長の膝に突っ伏す静香を、彼は優しい眼差しで見つめ、その肩を擦ってやった。

そして会長は再び亮に向き直り、

「コンクールのことは、大きな大会でもないし亮の好きにすればいい」と声を掛ける。



しかし亮はかぶりを振ると、勢い良く立ち上がりこう宣言した。

「いいえっ!あのコンサートには行きません!コンクールに参加しまっす!」

 

その元気の良い宣誓に、思わず会長は笑顔になる。

「いいぞ」と言いながら笑う会長を見て、亮は少年のようにニカッと笑った。

 

今や部屋には笑い声が溢れ、賑やかで温かな空気が充満していた。

「賞獲るぜ!」と声を上げる亮を見て、皆楽しげに笑っている。

ただ一人、その家の本当の息子を除いては‥。



淳の父親は息子のその表情を、観察するような目つきでじっと眺めていた。

息子の見せるその冷めた表情は、彼の幼少時から度々目にして来た‥。



会長は亮と静香に向き直ると、再び笑顔になってこう言った。

「淳とも、ずっと仲良くしてやってくれ」と。



勿論です、と言って笑う亮と静香の隣で淳は、虚飾の笑顔でそれを受ける‥。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<亮と静香>高校時代(14)ー三人の子供ー でした。

静香が再び荒れ出しました‥。

普段は喧嘩ばかりの亮と静香ですが、すぐに助けに向かう亮が微笑ましい‥。

そして青田会長も真心持って二人に接している、と。
(自分の子供同然だと言っていることから、妻の言葉は全く響いてないみたいですが‥^^;)

その中でただ一人冷めた表情の淳。

この裏目裏目に出る状況のズレが、この後に起こるであろう事件へと続く布石のような気がしますねぇ‥。

というか、この時はまだ静香は絵を続けている設定なのですね‥。

過去の話の中でも時系列がバラバラなのか‥と愕然としています(苦笑)

また全エピソードが出揃ったら、また時系列整理いたしますので、それまではこのまま物語に沿ってアップします。

あしからず!


それでは、次回更新を楽しみに待ちましょう!


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<亮と静香>高校時代(13)ー柔らかな純情ー

2014-10-03 01:00:00 | 河村姉弟1<幼少期~本当の家族>
静香はその柔らかな純情を瞳に滲ませながら、淳に告白した。

「あたし、淳ちゃんのこと好きなんだ」と。



ずっと昔から、それこそ初めて会った時からだと静香は告げた後、立ち尽くす淳に向かって告白を続ける。

「知ってるクセに分かんないフリをしてたのも、全部知ってる。

それでもあたしは、淳ちゃんにとって他の人とは違って特別なんでしょう?

だから何度かこういうことをしても、許してくれてるんでしょう?」




静香は淳のことを真っ直ぐ見つめながら、思いの丈を言葉に紡ぐ。

「ただ、会長が言うから良くしてくれてるんじゃないって、

あたしも分かってるんだよ?そうだよね?」


 

静香は淳の手を取りながら、甘えるようにその肩に頭を凭れ掛けた。

「淳ちゃん‥」



幼い頃からずっと傍に居た彼が、今特別な存在として隣に居る‥。

彼の大きな肩に凭れながら静香は、その甘く幸せな感情に酔いしれるように目を閉じた。

ずっとこんな気持ちに浸ることを、夢見ていたかのような表情で。



しかし次の瞬間、淳はサッと腕を払い、肩に凭れていた静香から離れた。

その淳の行動に、思わず静香は目を丸くする。



静香はキョトンとした表情で、「淳ちゃん‥?」と彼の名を呼びかけた。

今まで自分と淳との間にあった空気の中に、突然ピッと線を引かれたようなその感覚。



見上げた淳の顔は、いつもと変わらない。彼は静香に向かって、自分の気持ちを淡々と口にする。

「言っとくけど、もうこんなことをしたりそんな話をするのは止めてくれ。

そろそろ許すのも面倒になってきたし」


 

静香は淳が口にした言葉の意味を理解しかねた。目を見開いたまま彼のことをじっと見つめる。

ポカンとした表情の静香に向かって、淳は尚も淡々と自分の気持ちを口にし続ける。

「確かに父さんとは関係ない。

なぜか皆俺は言われるがままに生きてると思ってるけど、俺にも俺の基準ってもんがある」




そして淳は神経質そうなその顔を曇らせながら、一言こう口にした。

「‥いい加減にしてくれよ」






静香は目の前の彼が浮かべるその表情とその言葉が、今自分に向けられていることが信じられなかった。

今までそれは、自分を除く他人に対してのそれだったからだ。

「じゅ‥淳ちゃん‥」



静香は彼の名を口にしながら、もう一度その腕を取ろうとした。

しかし彼は冷たい口調で「止めてくれ」と一言口にして、その腕を引っ込める。

淳はその口調のまま、再び彼女に対して言葉を続けた。

「俺はお前を”自分の基準”で家族同然と考えて、よくしてやっただけだ。

お前が裏で何をしても、許してやってたのも」




そして彼は線を引いた。

”自分の基準枠内”から、素のままでその言葉を口に出す。

「勘違いするんじゃない、静香」



「勘違いするな」







静香の目の前で、厚い扉がガチャンと閉まった。

今まで二人の間に立ちはだかるものなんて、何も無いと思っていたのに。





立ち尽くす静香に向かって、淳は冷たい口調で別れを告げる。

「元気そうだな。病院に行く必要も無さそうだ。それじゃな」



淳はそう言うと、そのまま一顧だにせず帰路を辿り始める。

彼の背中を見つめる、静香の身体が震えている。



心の中にあらゆる感情が膨れ上がり、それが彼女を震わせていた。

彼の好意を勘違いしていたことへの羞恥、彼の冷淡さに対する怒り、この場にいる居た堪れなさ‥。

静香は赤い顔をして、ぐっと歯を食い縛る。



そして何も考えられなくなると、叫び出していた。

その涼し気な背中に向かって、思いのままに声を上げる。

「ふざけんじゃないわよっ‥!」



静香は烈しい形相で、淳に詰め寄った。

「あたしじゃなかったら誰とだったらいいっていうの?!

あんたみたいな歪んだ男‥!」




「あんたを理解出来る女なんてあたしだけだって、本当に分からないの?!」



その静香の必死な叫びに対して、淳はニヒルな笑みを浮かべてこう返す。

「それなりに気の合う面もあるけど、お前は俺らの関係がそこまで深いと思うのか?」



は、と淳は息を吐いて、再び静香に背を向けた。

「勘違いするなと言っただろ。それじゃ、また明日」



そして淳はそのまま歩いて行った。

動揺さの欠片も見られない、淡々とした足取りで。



小さくなるその背中を見つめながら、静香はギリッと強く歯を食い縛っていた。

心の奥底に仕舞い込んでいた、忌むべき過去が顔を出す。





バシッ、バシッ、と自分を叩く音が聞こえる。

あれは祖父が亡くなってから引き取られた、叔母の家で常に聞いていた音。

心の柔らかい部分が、潰される音。





脳裏に浮かぶのは、そこから救い出してくれたあのおじさんと手を繋いで歩いた、広い道。

その家へと続く高い柵。初めて見るその景色。





不安な気持ちで胸をいっぱいにして、

弟と一緒にあの門をくぐった。戸惑う自分達に向かって、おじさんが優しく声を掛けた。

「さぁ挨拶を。おじさんの息子だよ」




その声の先に居たのは、一人の少年だった。

目尻を下げて、柔らかな表情で、その男の子は静香の方を見て優しく微笑んだ。

「こんにちは」




あの時胸の中に弾けたあの感情を、今でも静香は覚えている。

それは初めて人から向けられる、朗らかで温かな笑顔。

無理に眠らせた純情を、優しく揺り起こすような。





救われた、と思った。

ようやく自分を救ってくれる、王子様が現れたのだと。

この人の前でなら、もう柔らかな心の奥底を、砂を噛む思いをして閉じ込めなくても良いのだと。







その柔らかな純情が、音を立てて潰されて行く。

とっくに仕舞い込んで忘れていたと思っていたその屈辱が、再び静香の顔を烈しく歪めて行く‥。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


<亮と静香>高校時代(13)ー柔らかな純情ー でした。

3日ぶりの更新です~^^

皆様お元気でいらっしゃいましたでしょうか?(大袈裟な‥)


淳からの返答は、読者としては想定内でしたが、静香にとってはショックだったでしょうね‥。

高校時代の亮と静香は、淳のことを全然理解出来てなかった、という感じでしょうか‥。

静香にとっては、ここが今の彼女へと続くターニングポイントだったのかもしれません。


次回は<二人の弟>です。


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<亮と静香>高校時代(12)ーニ人の関係ー

2014-09-30 01:00:00 | 河村姉弟1<幼少期~本当の家族>
「な、何するんですか?!」



淳の彼女が、声を震わせながらそう叫ぶ。視線の先には、河村静香の姿があった。

「何言ってんの?あたしが何か?何ってどーゆー意味?何ってなんなの?」

「そっちが足掛けて来たんでしょう?!」



しらばっくれる静香に対して、彼女は反論した。しかし静香は平然とした顔で、「証拠でもあんの?」と言い返す。

彼女は顔を青くしながら、静香に向かって声を上げた。

「あ‥あなたが淳君につきまとって彼の元カノさん達をいじめてたの、知っていますから!

あたしには効きませんよ?!全部淳君に言って‥」
 「ふーん。あっそ」



必死になって声を荒げる彼女の前で、静香は適当な相槌を打ちながら携帯を取り出す。

そして静香は呆れたような顔をしながら、彼女に言い返した。

「元カノ達が理由も無しに、ただサンドバックになったとでも思ってるの?

彼女の座を射止めると、ちょっと特別になったように感じちゃうのねぇ」




ふっと息を吐きながら静香が紡いだ言葉の意味を、彼女は図りかねた。

しかし彼女が口を開くより先に、静香は電話をし始める。

「もしもし?あ、淳ちゃん~。あたしちょっと身体がだるくって‥

うん、熱があるみたい。さっきまで大丈夫だったんだけど‥風邪引いたかも‥」




ケホッケホッと、静香は偽の咳をしながら淳に電話を掛けた。身体の具合が悪いという芝居を打つ。

「学校終わった後で、家まで送ってくれる?吐いたから気持ち悪くって‥」

「そんなに酷いの?」 「そんなにではないけど‥」



静香はしおらしい芝居を続けながら、悲しそうな声で淳にこう聞いた。

「あ‥でも今日約束あるのよね?彼女と‥」「いや大丈夫だよ。ちょっと延期してもらうさ」



ごめんねぇ、と返す静香に向かって淳は、淡々とした声のトーンでこう返した。

静香はそれがよく聞こえるよう、彼女の目の前に携帯を翳して淳の声を聞かせる。

「俺が上手く言っておくよ」



彼は平然と、彼女に嘘を吐くと静香に言う。何の罪の意識も感じられない、普段通りの声のトーンで。

「それじゃ後で病院連れてくよ」「うん、分かった。ありがとね~それじゃ後で~」



固まっている彼女に、静香は人差し指を出して見せた。

「ほらね、」と勝ち誇った気持ちが静香の胸の中を締める。



そして静香は電話を切ると、鼻歌を歌いながらその場から駆けて行った。

身動きも取れない彼女をその場に残して。





放課後になり、淳と静香は待ち合わせの場所にそれぞれ向かった。

先に来ていた静香の様子を、淳は疑心の込もった眼差しで見ている。



そこで待っていた静香は、およそ病人とは思えぬ様子でそこに立っていたからだ。

血色も良いし、どこか嬉しそうな顔をして、淳に向かって手を挙げる。



淳は静香に近寄ると、一言こう聞いた。

「具合悪いんじゃないの」



静香は淳の問いに対して、「あ‥」と声を漏らしたきり何も言わなかった。

淳は静香の嘘を知り、彼女のことを冷めた目で見下ろす。



淳は溜息を吐きながら、それでも彼女の芝居に付き合うことにした。

「それじゃ病院に‥」と歩き出そうとした淳の腕を、静香が両手で掴んで引き止める。



静香は真っ直ぐ淳のことを見上げながら、微かに微笑んでこう言った。

「ううん、それより話があるんだけど‥」



その静香の言葉に、淳はキョトンとした表情を浮かべ、聞き返した。

「話?」



それに対して静香は下を向き、恥じらいながら言葉を続ける。

「うん‥もうそろそろ落ち着いてくれたら嬉しいんだけど‥」



しかし淳にはその意味が飲み込めなかった。オウム返しで聞き返す。

「落ち着くって?」



その淳の鈍感さに、静香はイラッとして目を開けた。



静香は腕組みをすると、幾分呆れたような表情でこう言葉を続ける。

「淳ちゃんさぁ‥いつまで知らないフリしてんの?どーせまたあの子とも別れるクセに!」



その静香の言葉を聞いて、淳はニヒルな笑みを浮かべた。

静香にしか見せない黒い微笑み。

「あ‥ちょうど今さっきね。誰かさんのお陰でさ。あんまり悪戯してんなよ」



彼女と淳が別れたことを知って、静香はククッと意地悪く笑った。

今まで淳が付き合ったどんな彼女にも、こういったことを仕掛けるとほぼ間違いなく破局する。

それを知っての静香の行動だったのだ。

静香は呆れたような表情を浮かべながら、諭すように淳に話し掛ける。

「どーせ好きで付き合ってたわけじゃないんでしょ。彼女の方が先に寄って来たのよね?」



静香の言葉が図星だった淳は、目を逸らしながら唇を尖らせた。

するとそれきり黙った淳の前で、静香も彼から目を逸らしながら何かを躊躇っている。



やがて静香は頭を掻きながら、ゆっくりと言葉を紡ぎ出した。

今まで胸に秘め続けてきた、その柔らかな純情を。

「淳ちゃんさぁ‥好きでも無い女の子と付き合わずに、あたしに落ち着いたらダメなのかな。

それならあたしも‥おとなしくしていられると思う。もう学校で問題を起こすのも止めたいし‥」




そして静香は顔を上げ、真っ直ぐ淳の方を見つめた。

彼女の本当の気持ちが、色素の薄いその瞳いっぱいに光っていた。

「あたし、淳ちゃんのこと好きなんだ」



その静香の告白に淳はキョトンとし、「え?」と聞き返した。

静香は照れたように、キャッと言いながら続ける。

「だ~か~らぁ!昔っから!」



そして静香は恥じらうように口元に手を当てながら、温めて来たその思いを口に出す。

「初めて会った時からなの‥」



静香のその表情は本物だった。言葉に出したその気持ちも。

すると淳も彼女の告白に対して、本当の気持ちが顔に出た。

「はぁ??」



淳は変な言葉でも聞いたかのように、眉を寄せながらそんな声を出した。

それは思いの込もった告白を受けた時のリアクションとは程遠いものだったが、

それが青田淳の真実の気持ちだった‥。




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<亮と静香>高校時代(12)ーニ人の関係ーでした。


静香からの告白‥。彼女もこんなピュアな表情をするのですね‥。

それに対しての淳のあの反応‥。この先、波乱の予感しかしません‥orz


そしてそして

ブログを初めてから494日、遂に本家に追いついてしまいました‥!!

ここまで長かったような、短かったような‥。じーん‥。

最初は毎日更新なんてムリだろうなと思っていましたが、どうにかここまで途切れることなくやって来ることが出来ました。

これも皆さんの励ましのお陰です。今まで温かく見守って頂き、本当に本当にありがとうございました‥(T T)


さてこれからは、本家が更新された週の内にその話の分の記事を、次の更新分が来るまでにアップ出来たら‥と思っております。

つまり本家更新が水曜の深夜ですので、次の水曜の深夜までにはその回の記事をアップする、と。

毎日更新は途切れますが、週単位では追いつくようにして行きますので、

どうぞこれからもご贔屓のほどよろしくお願いします‥


次回<亮と静香>高校時代(13)ー柔らかな純情ー です。


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