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Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

忠告

2013-08-30 01:00:00 | 雪3年1部(淳と秀紀遭遇~グルワ発表)
雪と河村亮が韓国料理を食べている間、聡美と太一はラーメン屋に来ていた。

聡美は雪が、先ほどの携帯を拾ったヤンキーと青田先輩、どちらとくっつくか太一に賭けを持ちかけた。

二人は思い思いの予想を口にする。

「青田先輩に酢豚10皿」「あたしはヤンジャンピ!」




二人の賭けはどちらが勝利するか‥。

その結果が出るのはもう少し先である。





雪と亮は食事を終えて外に出るところであった。

2回はおごれと亮はまだ言っている。



雪は亮の方を振り返りながら、「元はといえばあなたが絡んでさえ来なければこんなことには‥」と小言を並べている。

すると入り口から大勢のお客さんが入って来たのだが、

亮の方を向いている雪は気付かない。



亮は咄嗟に雪の髪を掴んだ。

「おい!前見ろ!!」「?!!」



間一髪、雪はガラス戸に顔をぶつけなくて済んだのだが、

それ以上に髪の毛(彼女のコンプレックスだ)を掴まれたことに雪はショックを受けた。



そして髪を掴んだ亮もまた、衝撃を受けていた。

「これが女の髪の毛かぁ?ダメージヘアーにも程があるだろ!」








「失礼な!!」



昼下がりの食堂に、雪の怒号が響き渡った‥。






店から出ても、まだ雪は頭に血が昇ったままであった。



そのまま去ろうとする雪に、亮は無傷だったことに感謝しろよと舌打ちした。

そして雪は、背後から「おい、ダメージヘアー!」と呼び止められた。



雪が青筋を立てながら振り向くと、亮は言った。

「淳の奴と仲直りしたんだよな?」



雪は亮の言わんとしていることが分からず、口を噤んだ。



亮はそんな雪を見ながら、トラップを仕掛けた。

俺が親切に忠告してやる、と前置きをして。

「アイツには気をつけろ」



今みたいに特別扱いされてるうちは、特に気をつけろと亮は言った。

最後に、聞くか聞かないかはお前の自由だと突き放したけれど。



「あと2回、忘れんなよ!」



亮は食事への言及も忘れずにそう言うと、雪の元から去って行った。

仕事場へ向かいながら、先ほどのトラップに思いを巡らせた。


脳裏には、昔の淳の姿が浮かんでいる。



そして不明瞭だが、彼の元カノ達の姿も。





‥気がつきゃ女共がしつこく取り入って、チヤホヤしやがるけど‥。

あの女は、結構目ざとくて勘も鋭そうだな‥




亮は小さくなっていく赤山雪の後ろ姿を、チラリと振り返った。



あれくらい言えば、少しは淳のことを怪しむだろう。

あの女は気づくだろうか。

淳の本性に。

その、冷酷な闇に。




亮は彼から受けた被害の甚大さを持って、雪へのトラップを仕掛けた。

彼女が淳を疑い、その背を向けたならば‥。


そうすりゃいくらか公平になるってもんだ‥



世の中全てが、アイツの思い通りになると思ったら、大間違いだ。







「‥‥‥‥」



雪は先程の亮の言葉を、反芻しながら歩いていた。

あの人‥友達っていうより‥。二人の間に何かあったのか? 

前からちょっとおかしいと思ってたんだ‥




去年の雪ならば、先ほど聞いた言葉を迷わず怪しんでいただろう。

けれど‥。






雪の脳裏に、今年に入ってからの先輩の笑顔が浮かんできた。

  

そしてこの間意外にも知った、彼の素直な一面も‥。



去年の私なら、素直に信じて、怪しんでただろうけど‥



そう考えてはみたが、真実は闇の中だ。

考え始めたら、思考の迷路は道が増えるばかり。



とりあえず、雪はこれ以上考えるのを止めた。

やることやしなければならないことが、山ほどあるのだ。




グループワークの発表が間近に迫っている。

雪は同じグループのメンバーにメールを一斉送信した。

明日の午後9時までに各自ファイルを送って下さい。それと9時にミーティングをします。

チャットでお会いしましょう。最後まで頑張りましょう!




雪は肩を回した。疲れのあまりポキポキと骨が鳴る。

「うう‥疲れた‥」



結局皆の調査は不十分で、ほとんどの資料は雪が探した。

それでも文句を言わずに頑張ったのは、期末の成績がかかっているからだ。

「あ~もう!だからそんなんじゃないってば!!」



雪は突然聞こえてきた大声に、ビクッと身が震えた。

壁の向こうから、隣人の通話の声がそのまま聞こえてくる。

「何回言わせれば気が済むの?!電話してどうするつもりよ?!

同じ大学なのに自分で自分の墓穴掘ってどうするのよ!だから嘘じゃないってば!」




前は雪に対して近所迷惑だのなんだのってうるさかったくせに‥と雪は半ば呆れ気味だった。

すると雪の携帯が、続けて三件鳴る。

直美さん、健太先輩、清水香織の3人ともが、了解の旨のメールを送ってきていた。



こんなに早く返信してくれたことに、雪は手放しで喜んだ。

すぐに、こんなことで喜んだ自分に微妙な気持ちになりつつも、

なんとか見えてきた光明に向かって、雪は意欲を燃やして課題に励んだ。


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<忠告>でした。

聡美の賭けた「ヤンジャンピ」とは‥野菜や海老・ナマコ・イカ・卵白・卵黄を回りに飾り、

中には春雨のようなゼラチン質のヤンブンピを飾る。

高級中華料理として韓国ではメジャーなメニュー。



だそうです。

これは聞いたことなかったですね‥。あえて言うならクラゲサラダ的な?

勉強になりました。


次回は<刻まれた記憶>です。


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