YUKI

言語、言語で表現できることすべて

蛆が光って見えた

2009-02-25 23:13:03 | Weblog
15年ほど前、インド長期旅行から帰国した
当時27歳の本木雅弘は…
生と死が渾然一体であるという死生観を表現した
「納棺夫日記」(青木新門)の

蛆が光って見えた

という一節をインドで撮影した写真集に使おうと決心…

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当時27歳の人気俳優が、
この表現に興味を示してくれたことにまず驚きました。
そして、なんと感受性の豊かな若者であるかと感銘を受けました。
私は感動し、自由に使ってくださいと返事を出しました

2009.2.24 08:11 産経ニュース
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しかし蛆というやつ、なかなかに働き者。

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ウジ虫を這わせて傷口を治す 2004年10月14日

ウジ虫というと“きたない”“気持ち悪い”というイメージがあるが、
「無菌ウジ療法(Maggot Debridement Therapy:MDT)」は、
潰瘍や壊死した組織をきれいにし、新しい組織の増殖を促す伝統的な治療法だ。
1930年代にはヨーロッパを中心に世界各地で行われており、
当時は100以上もの論文に治療効果が報告されていたほどだ。

MDTは、2mmほどの小さなウジ虫数十匹を壊死した患部などに這わせて、
死んだ組織をウジ虫に食べさせる治療法。
1週間ほどでウジ虫はサナギになるので、その前に取り除く。
傷口の回復具合をみながら、何度か新たに小さいウジ虫を置く。
3回ほど繰り返すと、傷口が小さくなり、新しい組織が盛り上がってくるという。

治療に用いるクロズキンバエの幼虫は、
現在も米国で、傷口を治療するための医療用品として正式認可されている。
英国でも、薬剤と同じように治療法として処方できる仕組みが整っている。

糖尿病や高脂血症などの生活習慣病が進行すると、
手足の末端部の血管がもろく硬くなり、しびれや痛み、冷え、
歩きにくさなどを感じる閉塞性動脈硬化症(ASO)になる。
放っておくとやがて血管が完全に詰まり、手足の組織が壊死してしまう。
このような場合、現在の医療技術では、
死んだ組織のみを選んで取り除くことは非常に難しいため、
手足を切断するしかなかった。

これに対し、MDTではウジ虫が死んだ組織のみを液状に溶かして食べていくため、
順調に新しい組織が増殖し、足を切断せずに済む。
今年3月に、日本で初めてMDTを行った
岡山大学心臓血管外科助手の三井秀也氏によれば、
これまで5人の患者に実施し、経過はいずれも良好だという。
生活の質(QOL)が向上するため、患者の評判も上々だそうだ。

ウジ虫が傷口を這うことから、
くすぐったさや不快感を感じるのではないかと予想されるが、
足を切断するかどうかの瀬戸際にいる、痛みの強い重症患者なので、
かゆみを気にする者はいないという。
三井氏は、他にこの治療法の利点として、副作用がなく、
麻酔も不要であることを挙げる。

さらに、ウジ虫は殺菌作用を持つ分泌液で
傷口を洗浄しながら組織を食べていくため、感染症を防ぐ効果も期待できる。
なお、ウジ虫の分泌する昆虫ホルモンに、
傷口の治癒を促進するような作用があるとも指摘されている。

今のところ、MDTは手足の潰瘍の治療に主に使われているが、
将来的には、高齢者の床ずれや重度の熱傷などにも応用が期待されている。

(小又 理恵子=nikkeibp.jp健康)
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この治療法が普及すれば、蛆に「名医」という意味も付加されるかも…

死と腐敗を意味することがある蛆は
実は再生と浄化のチカラを持つことが医学的に認められているのである。
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