YUKI

言語、言語で表現できることすべて

“To be, or not to be, that is the question”…日本語にすると…

2013-01-01 22:49:06 | Weblog
ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)の4大悲劇の一つ、
『ハムレット』

***********************
あらすじは

デンマーク王子ハムレットの父王、急逝

母ガートルード早速、叔父クローディアスと再婚

叔父の即位

父王の亡霊が「叔父に毒殺されたのだ」と告げる

ハムレット、復讐を誓う…?
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To be....は第3幕1場56行でハムレットが語る台詞の冒頭にあるんだが、
この訳は諸説ある。
↓ 
矢田部良吉
「ながらふべきか、しかしまた、ながらふべきにあらざるか 
これが試案のしどころぞ」(明治15)

坪内逍遙
「世にある、世にあらぬ、それが疑問じゃ」(昭和8)

久米正雄
「生か死か・・・・・、それが問題だ」

河合祥一郎
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」

小田島雄志
「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」

まぁ、生死なのか、復讐の可否なのか、で訳が揺れているわけです。

人気劇作家シェイクスピアは、観客ウケを大事にしていたわけで
ハムレットの自問癖は、観客をじらせ、盛り上げる役割もしている。

しかし、観客は知っている
ドラマの約束ごととして、主人公は運命を逃れられないと

まして、亡霊とか魔女が言ったことって、
必ず成就することになってるんだよね。

そもそもquestionって、答えが既にある問いでしょう?
というわけで、ここは…

「運命を受け入れるべきなのか」
「運命を受け入れてはいけないのか」
「それが問われているのだ」

と訳したいところですなぁ♪

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