虫に食われてぼろぼろになったイラクサに、アカタテハの幼虫がいました。その近くには、葉を糸でつづった中ですでに蛹になった巣が二つありました。
葉の一部をはがしてみると、中から白い蛹が顔を出しました。透明感のある美しい色合いです。
一つ家に持ち帰り、羽化の様子を観察することにしました。
机の上の花瓶に挿して、観察をしていた2日目の夕方、蛹は、うっすらと赤みを帯び、色の変化に気づきました。
翌朝5時半、蛹から突然「パサツ」と、アカタテハが飛び出してきました。セミやトンボの羽化とは違い、一気に殻を破って現れびっくりです。
約1時間ぐらいかけてゆっくりと翅を伸ばしてきました。
指を差し出すと手に移り、翅は閉じたままですが触角をV字に広げ、翅と触角の直線美を演出。
そのまま外に連れ出し、自然光に映し出された裏翅の複雑な模様と色彩に引かれました。
まもなく翅を広げて飛び立ち、近くの葉上に止まりました。
羽化したての色鮮やかなアカタテハの表翅にもうっとり。
その後、アカソの葉裏にアカタテハの終齢幼虫らしきものを見つけました。
葉を綴って巣をつくる様子もなく翌日には葉裏にぶら下がった形で蛹になりました。
蛹の背中が、点々と金色に輝き、幼虫とはまるで違う神々しさに見とれました。
巣をつくらないで蛹になるアカタテハもいることが分かり、どこにその違いがあるのだろうと疑問が残りました。(単なる手抜き?)
2日後に見に行くと、蛹はありませんでした。野鳥の餌になってしまったのでしょうか。
白い蛹は目立つだけに、葉裏の陰とはいえ、葉を綴って巣を作りその中で蛹になった方が安全のようです。
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