ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

悪いのは担任だけじゃない

2017-02-25 07:52:08 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「悪いのは」2月14日
 『愛知・中3自殺 担任 保護者対応後回し』という見出しの記事が掲載されました。記事によると、『体育祭で生徒がけがをした後、保護者からの問い合わせを後回しにした理由が「教員たちの打ち上げへの参加」だった』ことが、保護者の不審をかった理由の一つだということです。ちなみに生徒のけがは骨折だそうです。
 病院に連れて行った母親からの電話に「用事があるから明日」と言い、居酒屋に向かっ担任が問題なのはもちろんですが、この中学校の体質にも問題山積という思いです。記事では、事故の報告が教頭に上がっていなかったと書かれていますが、これは担任だけの問題ではありません。けがをした生徒は保健室で治療を受けているはずです。つまり、養護教員は生徒のけがという事実を知っていたはずです。そして、消毒したり、カットバンを貼っておけば済むけがではなく、保護者が付き添って病院に行くという程度のけがであることも、です。そうであれば、担任がルーズな人物であっても、そこで教頭への報告があるはずなのです。そうすれば、教頭が担任に問い質すことができ、その後の対応を指示することもできたはずなのです。
 また、居酒屋での飲み会に参加した教員の中にも、けがという事実を知っていた者がいたと考えるのが自然です。生徒が痛がっている姿を目撃していたはずですから。それにもかかわらず、「○○先生、けがしたA君はどうなったの?呑んでて大丈夫なの?」と注意喚起する者がいなかったとすれば、組織として動く学校の一員としての自覚が備わっていないことになります。おそらく10人以上いた参加者の中にそうした教員が一人もいなかったのだとすれば、恐ろしいことです。
 学校管理下で子供が怪我をすれば、学校側に過失がなくても、勤務時間外でも、当日のうちに家庭訪問し、お見舞いをして、子供には励ましの言葉を、保護者には謝罪と必要な対応の説明をするというのは教員として初歩中の初歩です。47歳のベテランである担任に改めて指導するのの恥ずかしいくらいのものです。まさか、47歳の担任は中途採用の初任者で、他の教員も全員1年目2年目の若手ばかりということはないでしょう。
 校長の日頃の指導が問われます。

 

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